第2章 王国対戦 2-15 王国対戦 ログザイ vs センチュリア2
ログザイ王国側ではミスプロ王国からの連絡でセンチュリア聖王国の部隊がこちらに向かっていることを知った。
即刻ディスプ傭兵団へ通達され、ナムとアスカが迎撃の準備を始める。
「面倒な……もうこうなったら来たヤツ潰した後センチュリアまで行って終わらせてこようか……」
「まぁまぁ、シズマとトーマ、あとノーリスさんの私怨ということですの、本国への攻撃はやめてあげてください。
今回はあちらから連絡があったのでそれなりに事情があったのでしょう」
「ううう……分かりました。次はないと伝えておいてください。」
「はい。しっかり警告しておきましょう」
装備は変更せず、アスカさんには今後も標準装備となるだろうから慣れてもらいたい。
機数が30機ということでアサルトライフルとバズーカの銃火器メインで効率よく墜としていきたい。
指揮官機が後方に配置しているようであれば、スナイパーライフルか対戦車ライフルでスナイプしてもいい。対戦車ライフルなら一発で四散させられ思い知らせることができるだろうか……
予備弾倉も準備して到着を待とう。
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その頃、またDX王国ではセンチュリア聖王国のログザイ王国侵攻の情報を得、再度ログザイに攻め込むことを計画していた。
すでに10機の大型兵装ダークウォーリアが中破状態にあり、さらに破壊されるのは戦力的に困る状態だが、そういったことを理解せず自分の都合だけで戦力を動かそうとする宰相にDX王国軍上層部はうんざりとしている。
そこへ国王が現れた。
王国軍上層部はまた国王が宰相の後押しをするのかと思っていたが……なぜか今回反対した。
「ほぼ一瞬で10機も中破させた敵機に倒せる方法があんの?
いくらセンチュリア聖王国に例の大型兵装が対応しているったって、他の大型兵装がいるよね?
特にディスプ用兵団のところはしっかり訓練されているだろうから簡単に勝てないよ。高大きく損害が出ちゃうと国が守れなくなるんだけど」
「例えそうだとしても大型兵装さえ手にいれてしまえばいいんです。そうすればこの世界で覇権を握れるのよ」
「それは実現できない幻想だと思うけど……今回ダメだったらを責任を取って宰相を辞めて貰うけどいい?」
「……本気で言ってるの?」
「そうだよ?」
「分かったわよ」
宰相は会議室からそのまま出て行った。
その時の宰相の顔を見た者は恐怖に震えていた。
国王は小さくつぶやいた。
「大事にならなければいい。宰相も無事ならいいんだけどな」
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DX王国の宰相の独断によるログザイ再侵攻が決定してしばらくの後……
イツビシ王国でもセンチュリア聖王国のログザイ王国侵攻とDX王国のログザイ再侵攻の情報を入手していた。
「今回の注目株であるログザイ王国にセンチュリア聖王国とDX王国が攻め込むようだが……」
「こちらとしてはセンチュリア聖王国を引き付けてくれているのは助かります。あそこは神様の名を騙って偉そうで嫌だったんですよね」
「島津さんでもそんな風に思ってたんですね、そこまでひどいとは」
「センチュリアについてはナムさんのファントムとアスカさんのエンプレスが対応してくれるので問題はないでしょう。
行動に問題のあったあの二人いついて叩かれて改心してくれることを望みたいですね」
「センチュリア聖王国もナムさんとあの大型兵装の登場で内部的に問題が出てきたようなので、切り捨てる可能性もあります。
そうなると王国対戦的には戦力低下しますが、もともとあの国は表立って戦うつもりのある国ではないのでどうとも思わないでしょうが……」
各国に優秀な諜報部員を派遣し、情報を集めているようだ。
元々最初に建国された国だからそういった人間が各国に流れ、上層部に近い地位に就てもそう分かるものでもなかったのだろう。
「さて、残りのDX王国についてはどうするか……」
「それについては訓練ついでにこちらの大型兵装を派遣して始末しましょうか」
「誰にする?」
「上杉でも派遣しましょう。向こうの宰相も出てくるようですから女性をぶつけてみましょうか」
「ではそれで。念のため北条を後方に待機させておくように」
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ミスプロ王国を行軍中のセンチュリア聖王国の部隊……相変わらず評判は良くなかった……
聖王国や聖女の力をかさに着て居丈高に周辺の住民を威嚇……物を差し出すのが当たりませのような行動は反感を買った。
ゲーム内とはいえ宗教に興味のない人間は多く、聖王国の人間でも神だのを信じるはただのパフォーマンスというのがほとんどだった。
そんな中でシズマとトーマのようなことをすれば誰もセンチュリアについていこうなど思うものもなく、国力は伸びず中の人だけの自己満の国としかならなかった。
トップであるアリスティア・センチュリアや国を運営しているプレーヤーから頭痛の種だった。
当然ミスプロ王国へは引っ切り無しに苦情が伝えられ、エリスティアの胃はそろそろ限界かもしれない状況だった。
そうこうしているとログザイの関所に到着した。
関所に駐在している王国軍の兵士が駆けてきて、関所を通過後指定の場所へ案内すると告げてきた。
「指定の場所?なんだそれは?王国対戦中だからどこで戦ってもいいだろう?」
「そうですが……大型兵装が戦いやすい場所で戦ってもらおうということがうちとセンチュリア聖王国の方で決まったのです」
「戦いやすい場所というが罠を仕掛けているとかないだろうな?」
「こちらはファントムとエンプレスが戦うのでそんなもの設置しても邪魔なだけです。
うちの大型兵装と戦うなら絶対に仕掛けますけど」
「くそぉ、馬鹿にしおって」
「では1機ずつ通過してください。機数を確認するんで。
通過したら案内する大型兵装について移動してください」
通過後30分ほど大型兵装を駆けさせたところにある広い草原に到着した。まばらに樹木がある程度なので戦闘には邪魔にはならないだろう。
あまり高低差もない場所なので操縦の下手なプレーヤーでも大丈夫。至れり尽くせりである、センチュリア聖王国側に。
「さて、対戦についてですが正午を過ぎてそろそろ3時ごろになりますけど、今日やりますか?」
「行軍で疲れたので明日にさせてもらう。午前10時ごろでいいか?」
「そのように準備させていただきます」
「ところで今日でも大丈夫だったのか?」
「はい、30分ほど待っていただければこちらに来ることが可能です。近くの町にて待機中ですので」
「……」
「では、ゆっくり英気を養ってください。失礼します」
これでお互いの確認が終わったということで、ログザイ王国軍の兵が撤収を始めた。
そうしたら後ろから突然声をかけられた。
「……待て。それで終わりか?」
「なんでしょう?」
「野営の準備はしないのか?」
「……なぜそのようなことを?こちらは敵国なんですけど?」
「我らは神の使徒なのだ。もてなされて当然だ」
「……理由は先ほどお伝えしましたので失礼します。ご自分で準備されるのが良いでしょう。毒を盛られるかもしれませんよ?」
ログザイ王国軍の兵は、そのままセンチュリア聖王国の部隊を放置し関所に戻った。
兵は「他のところでも同じようにさせていたのだろうなぁ。そりゃあの国は嫌われる訳だ……」と思い、その辺りを上層部に報告しておいた。
「ぐぐぐぅぅ、こんな扱いを受けるとは……明日は見てろよ。ボコボコにしてやるからな」
次回予告
センチュリア聖王国との対戦の日時が決まり、ナム達は時間が来るまでに準備万端整えて待っていたのだが……
センチュリア聖王国側が準備をしているように見えない。これは一体……
次回 2-16 王国対戦 ログザイ vs センチュリア3




