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時空の輪廻  作者: EPO
第2章 王国対戦

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第2章 王国対戦 2-12 王国対戦 開戦

 ついに王国対戦が始まった。

 ログザイは防衛主体でいくのでそれほど急いで行動することもないが、気にかかる国は2国。

 DX王国とセンチュリア聖王国。


 センチュリア聖王国は国王自体はそれほど領土に関心も無く、平穏を望む性質のため攻めてくるということはないだろう。

 しかし、下の護衛騎士の一部がアーマードギア(AG)を狙って何をするか分からない。メルシアさんはそうではないが、どこまで抑止力になってくれるか分からない。

 ただ、ミスプロを通って来なければいけないので、何かあれば連絡が来るだろう。


 DX王国は宰相が怒ってたし、闇ギルドと関係があるみたいだから開戦前から仕込んできている可能性がある。

 アサシンなんかを既にこちらの国内に投入しているだろうと予測できる。

 こちらは影さんの方に協力を依頼して対処してもらおう。

 通常の戦力はそれほどでも無いだろうし……

 という事で、そこで暇そうにしている影さんに声をかける。


「影さん、ちょっといいですか?」

「なんだい?」

「闇ギルドの件なんだけど、DX王国の現宰相が関わってるらしくて今回の王国対戦にも関わってくると思う、うちの方で怒らせてるから。

 で、こちらの国内に入り込んでいる闇ギルドのメンバーの対処をお願いしたいんだけど」

「闇ギルドの件は問題なく対処に協力するよ、元々排除対象だしね。

 大分怒らせてくれてて狙いが分かりやすいから対応しやすいと思うし」

「助かります」

「変わりと言う訳でじゃないけど確認したい項目がいくつかあるから、回答をお願い」

「何々、生活している年代とその過去に起きた大きな事件について?」

「多分お互いの時間が違うという認識でいるわけだけど、時間軸だったり世界が違ったりといった部分があるのか確認したいって。

 他にもいろいろと書いてあるのでかける範囲でよろしく。

 あまり詳細はいらないし書かれると問題があるから、西暦2000年代辺りの事で何が起きたか確認出来れば助かる」

「分かりました。うちの知り合いと相談して回答します」

「よろしく」


 闇ギルドについてはキキョウヤグループも協力してくれているので、大事にはならないうちに対処できるだろう。

 とりあえずがDX王国との国境付近の状況が気になるから、そこの対処をしておこうか。


「ディスプくん、DXとの国境付近の偵察に行ってくる。多分怒ってる宰相が戦力を投入しているだろうから」

「OKっす。こっちは他の国境の確認をしとくんで」

「何かあったらアスカさんを投入するか、こっちに連絡して」

「はいっす」

「アスカさん、ちょっとDXとの国境の方に行ってくるけど、暇ならイツビシの国境の方走ってきます?牽制のために。

 牽制にはならずやる気を出せさせるだけかもしれないけど」

「ふふふ、それも面白いですわね。ちょっと行ってきますわ」


 こちらもDXとの国境へ行くとしますか。

 ファントムを浮上させ、国境までぶっ飛ばした。



 DXとの国境付近に到着後、ドローンを放出し索敵を開始。

 その間、関所に駐在する大型兵装の部隊に挨拶し、DXの大型兵装を狩りに来た事を告げた。


「そちらでやっていただけるなら助かります。まだ、大型兵装に慣れていない者が多いので、接敵した際上手く戦えるか心配なもので……」

「それなら交代で王都に戻った際キキョウヤグループの商店に行ってみるといい。

 うちのディスプ傭兵団かキキョウヤグループの大型兵装を操縦しているプレーヤーがいれば、練習相手になってもらえると思う。

 こっちも慣らし運転しているからちょうどいいし」

「それはいいですね。王宮を通して申し入れしておきます」


 と、話をしている内にドローンがDXの大型兵装を見つけた。

 作戦行動している機体はダークウォーリア10機。

 ダークウォーリアF型 (格闘戦仕様)、ダークウォーリアM型 (魔法戦仕様)混在の部隊のようだ。森の中を隠れて移動しているようだが、当然慣れていないので歩が遅い。

 これなら簡単だ。


「見つけたのでちょっと行ってくる」

「気をつけて下さいね」


 浮上後一気に加速し、大型兵装の真上に到達した。

 ただでさえ慣れていないだろうに森の中を隠れて移動するなど狙ってくれと言っているようなもんだ。

 真上から先頭の大型兵装の少し前に向けてアサルトライフルを連射した。


『DXの大型兵装の部隊に告げる。回れ右して帰るなら見逃すが、そうでないなら両腕と頭をもらう。

 大破させてもいいけど上の人間にどやされるのは困るだろ?

 まぁ、あの宰相からの命令だろうから手加減しようと思っているだけなんだが……』


 と、嫌みに聞こえるように、DXの大型兵装部隊に告げた。

 相手は空に浮いている大型兵装に驚くというより恐怖している。

 宰相から狙っている大型兵装の情報はほとんど教えられていないが、懇親会に同行した同僚達があまりの性能の違いを周囲に漏らしていたのだった。

 それを目の当たりにすればそうなるだろう。


『どうする?』

『悪いがこちらも簡単に逃げ帰ることは出来ない。どのくらいの性能差があるか知らないが戦わせてもらう』

『分かった。

 出来れば無傷で帰還させるつもりだが、運が悪い奴は諦めて欲しい』


 それが戦闘開始の合図となった。

 ヒートソードを抜き去り、一気に距離を詰め先頭の機体の直前に降り立ち右腕を斬り飛ばした。

 返す刀で左腕も切断。1機無力化した。


 大型兵装の後方に位置するダークウォーリアM型3機から、ストーンバレットやウインドカッターがバズーカ上の発動体から連射された。

 その前に位置したダークウォーリアF型は、射線を迂回するように移動しファントムの左右から詰め寄ってきた。

 しかし、森の中のため大きめの胴体が災いし、木々が邪魔をし移動速度が遅くなっている……

 ファントムはジャンプしダークウォーリアM型の背後に降り立ち、くるりと反転しそのまま1機のダークウォーリアM型様の頭を斬り飛ばした。

 斬り飛ばされそのまま正面に倒れ込む。そこへパイルバンカーで右肩を破壊し使えなくする。

 2機目。


 そのままアサルトライフルを連射し、もう1機のダークウォーリアM型の頭を破壊しつつ、前方に居るダークウォーリアF型の4機に攻撃した。

 その攻撃は盾で防がれたが、射撃を恐れて動きが止まった。

 その間にダークウォーリアM型2機の頭や腕を潰し沈黙させた。

 4機。


 そのまま同じダークウォーリアF型のチームに、今回初使用のシールドバインダーのビームキャノンを発射する。

 当然盾で防ごうとするわけだが、ビーム兵器に金属製の盾など役に立つわけもなく、溶解し腕ごと失うこととなった。

 流石ビーム兵器。


 この時点でもう数の差では勝てないことは分かったため、下っ端のプレーヤーは恐慌状態に陥り周囲へ逃げ始めた。

 部隊長にしても流石にまだなんとか精神を保っている状態だが剣を失えばもうダメだろう。

 部隊長はこちらに一気に駆け出し、剣で斬りかかってきた。


『こんなに戦力差があるのに、あの女は何も教えずに俺たちを送り込んだのかっ!』

『随分わがままなヤツみたいだったからな。配下のことなんかなんとも思って無いだろう』

『くそっ、墜ちろ墜ちろ墜ちろぉぉぉぉ……』


 シールドバインダーで剣を受け止め、部隊長機の右腕を切り飛ばした。

 その瞬間、部隊長の精神も飛び、まったく動かなくなり前のめりに倒れた。

 5機。


 後は下っ端は1機ずつゆっくり追い詰め、頭と両腕を切り飛ばし沈黙させた……


 かなりの恐慌状態に陥ったプレーヤーもいたのでかわいそうなことをした……と思う。

 とりあえず中のプレーヤーの状態を確認しながら機体を立たせていく。

 全機をなんとか立ち直らせたところで部隊長に告げる。


『今回は見せしめのように使って悪かったな。

 こちらとしては攻めてきて欲しくはないから、なるべく大げさにこのことを伝えてくれると助かる。

 ついでにあの宰相を孤立させてくれるとうれしいね』

「宰相についてはどうなるかは分からんが、普通のプレーヤーにはそれとなく伝えておく。

 戦いってヤツはそれなりにいるから腕試しに来るかも知れない。相手をしてやって欲しい」

『こっちが相手を出来るか分からないが、うちの傭兵団の誰かとか鍛えて相手をさせるようにしておくよ』

「それでいい。せっかくのゲームなんだから楽しみたいからな。

 それじゃあ、戻るわ」

『機体バランスが不安定だから気をつけてな』


 そのまま帰還していくのをしばらく見届けてから、機体を浮上させ王都に戻った。


次回予告

習熟訓練のついでにエンプレスをイツビシ王国との国境線へ向かわせた。

エンプレスを駆るアスカはイツビシのプレーヤー義家よしいえ・島津と出会うことになる……

次回 エンプレス vs イツビシ王国


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