第2章 王国対戦 2-5 王国対戦前懇親会3
これで強い国3か国の訪問を受けた。この後、3か国も来るのだろうか……
と思ったら、やっぱり来ました、センチュリア聖王国。女性二人に男二人。
先頭を行く女性の衣装が一番きらびやかなのでもしかしたら国王様なのだろうか?
「こんにちは、こちらディスプ傭兵団なのでしょうか?」
「はい、ディスプ傭兵団です。どのようなご用件でしょうか?」
今回はブリュンヒルデに比べると幾分幼い感じの親しみやすい感じの女性だったので、テンパってはおらず丁寧な対応ができていた。
ディスプくんの対応を見ているのもちょっと楽しい。
「他の国の方も来られたと思いますが、外の大型兵装についてお聞きしたいのですが」
「かまいませんがどのようなことでしょうか?」
「あの大型兵装が神の国からもたらされたものだと聞いたものですので、その真偽について確認をと思いまして」
「そうですか……それについては、神の国からもたらされたものではないと聞いています。
あちらにそれについて詳しい搭乗者がいますので説明を受けてください」
「ありがとうございます。では、失礼します」
こちらに来るようだ、仕方がない対応するしかないか。アスカさんもいるしどうにかなるだろう。
なるべく端にいて違う人のように装っておこう。
「こちらに外の大型兵装の搭乗者がいらっしゃると聞いてきたのですが……」
「いらっしゃいますよ。ただ、恥ずかしがり屋なので、その辺ご注意ください」
「私、センチュリア聖王国から来ました、聖女の護衛騎士筆頭 エリスティアと申します。よろしくお願いします」
「……こんにちは……」
「外の大型兵装が神の国からもたらされたものと聞いて来ました。本当であればこちらに渡していただきたいのですが……」
「アスカさん……この人たちは何を言っているのでしょうか?言葉が理解できないのですが」
「そうですね、あちらの方々は神の使徒らしくて、他人の物も自分たちの物だと思うような方々なのですよ。
無視しておきましょう」
「はい。では、さようなら」
「……」
他人のアーマードギア(AG)を自分の物とか言い出すような人とは話をしたくないので、そのまま黙ることにした。
いくらかかっていると思っているだろうか?ふざけないで欲しい。
そうしていると問題の人の横にいた男たちが文句をつけてきた。
「何を無視しているのだ?」
「神からの贈り物は我々に所有権があるのだぞ」
何か寝言を言っている。そう思うのは勝手だが、それが正しいかどうかはゲームの運営に確認してほしい。
「すみません。何を寝言を言われているのか分かりませんが、勝手に神の贈り物に仕立てないでくださいね?
では、お引き取りを……」
「何を!!話はまだ終わっていないぞ。」
「うるさいな。AGは最初から俺の物だ。
王国対戦が始まったら真っ先にセンチュリア聖王国を壊滅させてやるから、黙って帰れ。」
「「うぐぐぐぅう」」
そうこうしているともう一人の女性が間に入ってきた……
「申し訳ありません。うちの物が暴言はきまして。あとできつく言っておきますので少しだけ時間をいただけないでしょうか?」
「(ぼそぼそ)……アスカさん、この人となら話してもいいです……(ぼそぼそ)」
「そちらの方とであれば話してもいいそうですよ。他の方はちょっと離れていただけますか?」
「ありがとうございます。メルシアと申します。エリスティアさんとそこの二人は離れてください。いいですね?」
これで少し落ち着いて話せそうだ。
多分この人も苦労してるんだろうなぁ、少しは優しくしてあげようか。
「外の大型兵装が神からの贈り物ではないということですが、何処から来たのでしょうか?」
「こちらの搭乗者のナムさんと一緒にログザイ王国の森に現れたそうですよ。
どこから来たかはまだはっきりしないのです。一応時代が違うらしいとは推測してはいますけど」
「そうなのですか?では本当に神からの贈り物ではないのですね……残念です」
「ただ、ナムさんのギルドカードを確認したときに、その時の町の門番が神の啓示を受けたとか言っていたそうですよ。
そこのディスプさんが説明してくれますよ」
「なんですって?簡易カードリーダーを持ってきてください、早く」
しばし、カードリーダーが届くまでメルシアさんと雑談をして精神を落ち着かせていた。
なかなか面白い人で好感の持てる人だった。
「では、少々カードを拝借して……
おお、すごい……まさに神のカードとしか言えないものです。確かに神の啓示のようなものが聞こえてきます」
「本当だったのですね」
「はい、これだとナムさん自体が神といっても過言ではないかもしれません」
「いや、そんな大層な者ではないから、静かに放っておいて……」
「それがお望みであればそのように。
とりあえずいろいろと確認できましたのでこれで失礼させていただきます。またそのうち伺わせていただきますのでよろしくお願いします」
「お待ちしていますわ」
これでセンチュリア聖王国の使者が帰っていく。その際にメルシアさんが「ディスプ傭兵団に移籍しようかなぁ」とつぶやいていた。
あの国ではだいぶ苦労しているんだろう、お大事に。
「センチュリア聖王国は先の3国より戦力は落ちますが、他の2国よりは強いです。
国王はアリスティア・センチュリア様で先に来た女性の姉です。性格は慈愛に満ちた落ち着いた感じの方です。回復魔法が強力で今の地位についています。
護衛騎士は他に女性が三人、ナルニア様、ノーリス様、ユーレシア様がいます。七人とも回復魔法が使えるうえに格闘や攻撃魔法を収めている上位プレーヤーです。
ちなみに煩かった男二人がシズマとトーマです。今後は無視して、戦場であったら即殲滅してください」
これでセンチュリア聖王国は終わりならいいなぁ。残りのが来なければいいけど。
しばらく来客がなく、だいぶだらけていた所にDX王国の宰相が来た。
女性の宰相とかいう人が来た。だいぶ派手な人だった。さらに偉そうな人でもあった。
「ここがディスプ傭兵団?代表は誰かしら?」
「一応俺がディスプ傭兵団の代表っす。」
ディスプくんもだいぶ嫌っている感じが伺える。女性相手なのに言葉遣いが全然違う。
「なんか御用っすか?」
「外の大型兵装、こちらに頂戴。」
「嫌っす。」
「なんで?DX王国の宰相よ?偉いのよ?」
「ゲームなんで平等っす。国王とかの身分は便宜上のもので精々敬意を示すかどうかくらい。
ましてや他国の宰相にあげるわけないじゃないっすか」
「そんなの関係ない。私が欲しいものを私は手に入れるのよ。当然じゃないの」
「そうですか……上げられませんのでお帰りください。
衛兵の皆さん、こちらのDX王国の宰相様がお帰りですよ。案内して差し上げてください。」
「何よ。まだもらってないわよ」
「DX王国の宰相様……こちらです。どうぞ、さあ。さあ」
と言われて連れていかれた。DX王国の宰相様は話にもならなかったなぁ。
ディスプくん、グッジョブだ。
「DX王国の宰相ゼフィリア様ですね。それなりに強いプレーヤーですが、周りにいるプレーヤーに戦わせて自身は高見の見物といった感じです。
わがまま放題もあってDX王国は上位プレーヤーがあまり居付きません。討伐イベントの時に上位プレーヤーが集まるくらいで、普段はそれほどいません。
なお、DX王国は闇ギルドに関係があるとされています。うちの調査ではゼフィリア様がトップではないかと目されています。王国対戦でも多くのアサシンや闇ギルドの者が闇で動くかもしれません」
そのままお茶をしていると、ログザイ国王が身なりのいい紳士を連れてこちらにやってきた。
「よお、楽しんでくれてるか?他の国のプレーヤーがいっぱい来ていると思うけど」
「そうっすよ。いろんな国の上位プレーヤーが来ましたよ。対応に緊張するんすよ」
「そりゃ大変だったな。はははは」
「ははははじゃねぇよ。で、そちらの紳士は?」
「こちらはミスプロ王国の国王だ。前からの知り合いで同じ弱小国だから協力しようかってことになった。よろしくな」
「ミスプロ王国の国王 アルバート・ミスプロだ。よろしく頼む」
「そうですか。それなら、こちらもよろしくお願いします」
「向こうにいるのが、今話題の大型兵装のプレーヤー ナムだ。」
「……どうも」
「こんにちは、アルバート・ミスプロ様。アスカ・キキョウヤです。
王国対戦中の補給については、ログザイ同様安く提供させていただきますよ」
「おお、キキョウヤグループの。それは助かります。
あまり長居をしてもそちらのナムさんの負担になりそうですのですし、他の国の方にも挨拶が残っておりので、これでお暇します。」
「お構いもできませんで。王国対戦中はよろしくお願いします」
これですべての国の方とあいさつが終わった。
後は興味本位で訪ねてくる人を捌ければゆっくりしていられるな。
「ナム。あとで外の大型兵装で何かやってくれよ。そういう希望が多いんだ。」
えっ?
次回予告
国王の突然の申し入れにナムたちは演武を行うことになった。
二人の演武は観客の度肝を抜くことになる……
予告 2-6 演武




