第1章 大型&中型モンスター掃討作戦 1-56 開発部門 神田(じんでん)2
はーーーい、神田です。
別の時代のE.G.G.の全システムも掌握してます、超神プログラマーです。
このゲームで私の出来ないことはありません。
でも始末書書かされています。
「チーフ、始末書の方進んでますか?
部長の方からしつこく進捗を確認するようにしておくよう言われてるんですよ、罰にならないからって」
「ちょっとしたミスじゃないですかね。しかも影響を受けた人はほとんど居ないんだし。」
「そのちょっとのエンシェントドラゴンがよそのフィールドに行ってたら、王国一つ消し飛んでも足りないくらいなんですよ。
そしたらどんだけクレームが来ると思ってるんですかっ!?お詫びも出さないといけないしで損害がどれだけ出る事か」
「……ごめん……」
「やっと分かってくれましたか?早めに始末書あげて下さいね。
王国対戦に向けてやる事が色々あるんですから。
大型兵装も各国で特色付けたいって言われて、設定や動作、その他大変なんですから……」
「じゃあ、自室の方で始末書書いてから仕事に入ります」
「寝ないで下さいよ?」
「…………」
とまぁ、いつものようにうちの開発部のおかん、女性スタッフ 熊谷さんに叱られたので、早々に自室に引き籠もる事に。
始末書は運が悪かったけど、順調に事が進んでる。
あのアーマードギア(AG)の所の「E.G.G.」も順調にこちらの処理を受け持ってくれてるし、他の時代の「E.G.G.」も、今回のエンシェントドラゴン戦がトリガーになったようでこちらとの接続を取れるようになってきた。
まだ接続状況の確認しか出来ないけど、次のイベントの頃には向こうのシステムに徐々に処理を割り振っていけるかな。
古い時代のシステムではそれほど処理受け持ってもらうことは多く出来ないけど、6つの時代のシステムが全部フル稼働してくれればこちらの次の行動が始められる。
アレをこちらに呼び込んで、彼女をこのゲーム世界の中でだけになるけど復活させられる……かもしれない。
これまでの時代に比べてAIのような人工知能的なものに制限の少ないこの時代であれば、死者を復活させられるかも知れない。
彼女の全ての記憶や行動、肉体の全てをデータ化して保存してあるんだ。
それを元に復活させてやる……
これ以上時代を遡ってもシステム性能が悪くなって復活させるには足りなくなってしまう。
……もうこの時代で限界なんだ……
とにかく他の「E.G.G.」のシステムとの接続を太くしていきたい。
それにはまだ時間がかかる。
別の時代と俺とのコンタクトを密にして調整していくしかない。
部長や博士、編くんに気付かれるのはまずい……意外にやばいのは影くんかも知れない……
余計なトラブルを増やして、そっちに気を回してもらうようになんとか手を尽くしていくしかない。
黙って見ていてくれるか、協力してくれるのであればうれしいのだけど。
さて、今回一番迷惑をかけたあのAGのプレーヤーに謝礼を払っておきたい。
あれだけAGをずたぼろにされたし、オーバークロックで演算ユニットも使い物にならなくなってるだろうし……
エンシェントドラゴン討伐の報酬以外に、向こうの「E.G.G.」で使えるコインとリアルマネーを手配しておこう。
どこから振り込まれたのか分からないように……
今後も協力してくれるといいが、彼の方でも調べているようだしどこかで接触した方がいいのかも知れない。
あと、王国対戦の時にイベントを引っかき回してくれるヤツを準備しよう。
AGのプレーヤーが参加するとなると簡単にイベントが終わりかねない。
あのエンシェントドラゴン並に強力な戦闘力だと誰も勝てないし。
他の時代のシステムと調整しなければいけないから、すぐに終わってもらっても困る。
恨んでいそうな逃げた闇ギルドの幹部を言いくるめて使いっ走りにすれば……
今のところ、ここまでかな。
ドンドン、ドンドン
「はーーーい?」
「チーフ、寝てないですよね?始末書は上がりましたか?」
「寝てないよ!考え事をしてただけっ」
「あまり遅いとご飯抜きですよ」
「まじ、おかんかっ!」
ここもあまりゆっくりは出来ないようだなぁ……静かな所に引き籠もりたい……
次回予告
何とかリルの町になんとか帰還したナムはそのまま倒れる……
スタンピードを乗り越えた皆はいつもの宴会に突入。
そこで見たエンシェントドラゴン戦に絶句する。
次回 1-57 宴会と休養
第1章終了まであと1話。




