第1章 大型&中型モンスター掃討作戦 1-49 エンシェントドラゴン戦3
こちらをなめきっていたエンシェントドラゴンも、流石に気を引き締めて攻撃を仕掛けてくるようになった。
簡単にいい位置いい体勢での射撃は許してくれなくなった。
射撃のタイミングを狙って魔法攻撃を仕掛けてくる。
強い攻撃なら避ける必要があるし、弱くても体勢を崩され命中精度に影響が出てくる……
……嫌な攻撃だ……
そろそろ奥の手第1弾を出したい所だが、もう少し弱い攻撃に注意を引きつけておきたい。
向こうもまだ本気を出していないのだから……
ドラゴンの周囲を回りながら対戦車ライフルを撃ち込む、狙いは心臓、肺。
動きのある頭部は簡単に当てられないので、完全に沈黙するくらいまで待つ。
まずは、背後からの一射。
7発目……命中
しかし、ドラゴンが振り向きもせずに放ったアイスバレットにかすり、威力がそがれ鱗に埋まるくらいにしか被害を与えられなかった。
ドラゴンの魔法攻撃により,まともにダメージを与えられない……
こうなったら魔法攻撃を放たれた後、魔法の軌道計算をした上で撃ち込む方が当たるだろうか。
演算ユニットの一番高速なコアに軌道計算を割り当てることにして、ドラゴンの方へ突っ込んで行く。
お互いギリギリまで攻撃をしない中すれ違った。
再度旋回し射撃ポイントへ向かう。
こうなると出たとこ勝負……まずは胴体真下を通過時に撃ち込む予定で移動。
胴体真下を通過時に射撃体勢に入るとドラゴンの魔法攻撃が発動……またアイスバレットの弾体が形成され放たれた。
その瞬間、最高速で演算されたポイントに銃身を微調整し対戦車ライフルを発射。
8発目……命中
……左肺があるだろう所にしっかりと命中した。
しかし、アイスバレットの回避にまで余裕が取れず、数発をシールドバインダーで受け流しつつドラゴンの真下から待避した。
「マタギリギリノステミノコウゲキカ。オモシロイナァ」
『そうしないと当たりそうにないんで。次もそれで行きますよ』
直後、ドラゴンは首を振り回し、アーマードギア(AG)の居る側180度の範囲をブレスでなぎ払った。
肺へのダメージもあっていくらかブレスも弱まっているようだが、まだまだ当たればどうなるか分からない。
バックパックのバーニアも一気に吹かし上空へ大ジャンプで回避した。
AGのいた周囲は一気に吹き飛ばされ、地面もガラスのような光沢のある状態に変化していた、かなり高温のブレスだったらしい。
そのまま爆煙が起こり上昇気流が発生し、AGが巻き上げられた。
空中に投げ出されている瞬間に、また狙いを定め対戦車ライフルを発射。
9発目……命中
しかし、空中の不安定な状態での射撃のため、ドラゴンの右肩に浅く傷を付けるのみだった。
そのまま落下しながら着地に向け体勢を整え落ちていくが、正面からドラゴンの尾の一振りを受け跳ね飛ばされた。
200m程後方に跳ね飛ばされ、体勢も整えられず地面を削るように滑っていった……
『ぐはぁっ』
「ブレスノカイヒカラノシャゲキはミゴトナモノダッタ。シカシ、オノコウゲキヲクラウトハオモワナカッタノハシッパイダッタナ」
『はぁはぁはぁ……そりゃあ、こちらは万能じゃないんでね。あの先を考えてまでいなかったよ』
なんとか立ち上がり、ドラゴンが接近してくるまでの間排熱を行い、しばし休憩する。
もう1,2発撃ち込んだら奥の手第1弾を使うか……
その前に、スタンピードに対応するディスプくん達用に準備していたドローンを多数射出していく。
護衛用に準備しておいたのにこっちで使ってくれと回してくれたのだから使うことにしよう。
それほど高出力ではないが、レーザーだからそれなりにダメージが付くだろう。
ドラゴンの周辺にドローンを配置し、AGも攻撃体勢を整え移動を開始する。
「ナンダ?コノカトンボハ?」
『ちょっとした文明の利器ですよ、無人の支援機です』
「コウカガアルノカ?」
『どうでしょうね?出たとこ勝負なんで、今』
AGはまたドラゴンの下へ入り込み、ドローンはドラゴンと同じ高度に位置させる。
対戦車ライフルの射撃体勢に入ると、ドラゴンはAGに向け魔法攻撃の発動体勢に入った。
その間にドローンはレーザーを発射する。
直接攻撃だけではなく、リフレクターによるオールレンジ攻撃を敢行。
ドラゴンの鱗に小さな穴が貫通し、翼もドローン間のレーザーの反射により部分的に切り裂かれていった。
「ナンダ?タイシタコウゲキデハナイガ?」
ドラゴンの魔法への集中が途切れたのか発動途中の魔法が霧散し、その間に対戦車ライフルを発射した。
10発目……命中
首の付け根辺りに命中したが、さほど大きなダメージにはなっていないようだ。
ドラゴンもすぐに全周囲に反撃の無数の魔法攻撃を打ち込んで来た。
AGは回避やシールドバインダーでの受け流しでなんとか避けきったが、ドローンは流石に半数は落ちていた。
一旦また距離を取ってもう一発発射したが、苦し紛れに発射した11発目は外れた。
直後、追加装甲やバックパックの小型ミサイルを全弾一気に発射。
無数の小型ミサイルがドラゴンの全周囲から押し寄せてくる。
ドローンも独自にレーザー攻撃を行う。
……ドラゴンに時間差で着弾……
一気に爆煙が広がり、ドラゴンを覆い隠した。
「マエニツカッタミサイルトヤラダロウ。タイシタイリョクナドナカッタデハナイカ。カズヲフヤシタトコロデシナヌゾ?
ン?」
……バシュッ………………バシュッ……
空気が圧縮されたような音を立て、ドラゴンの右腕の付け根、腹部に2つの大穴が空いていた……
次回予告
スタンピード第1陣を切り抜けたリルの町のディスプ達……
ついに次の第2陣が到達する。
小型だけではないモンスターに大型兵装とグレネードランチャーで対抗できるのか。
次回 1-50 リルの町でのスタンピード2




