第1章 大型&中型モンスター掃討作戦 1-21 ヒュドラ戦2
メイリーの町までの道中では、トロールやゴブリンの集団、オーガが現れたが敵ではなかった。
トロールやオーガなどはまだ接近する前にアーマードギア(AG)のバルカンの斉射でほぼ無力化し、後はディスプくん達に任せて終了となった。
ゴブリンの集団など物の数ではなく、AGの踏み出す一歩の音だけで蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
途中、AGの噂を聞いて狙ってきたらしい盗賊団も現れたが、AGが突っ込んでいっただけで降参する始末だった。
一番肝が据わっていたのは野営中の夜間に忍び込み、AGのコクピットに入り込もうとしたが、セキュリティ対策のスタン攻撃にやられ気絶後AGの上から落ちたのまでいた。
まぁ概ね順調と言える行軍だった。
メイリーの町は食料調達と食事、ギルドへの軽い報告のみですぐに出発した。
途中から道を逸れ森の奥の方に入り込む事になったが、AGの巨体を活かし道を付けていった。
流石にアスカさんの馬車では入り込めないので武器庫に放り込み、アスカさん自体はまたAGの手のひらに載せて進むことにした。
情報によるとそろそろヒュドラの巣がある一帯に辿り着くので、偵察用ドローンを飛ばして探りを入れさせる。
AGの方は対戦車ライフルが撃てるような小高い丘を目指し移動する。
AGのカメラアイでもヒュドラの姿を探すがなかなか見つからず、偵察用ドローンには索敵を続行させ、そのまま野営となった。
「さてどうしようか……ヒドラを追っかけるか、待ち伏せするか」
「ヒュドラの行動次第っすよね?
適当に移動しているなら追っかけるしかないし、一定の同じ行動を取ってるなら待ち伏せできますけど」
「ヒュドラはかなりの巨体なんですよね?
移動の痕跡はないんですか?大型兵装と同じで木とかなぎ倒しているでしょう?」
「いくつか移動した痕跡はあるんだが、一定の周回ルートが形成されていない」
「追っかける方が手っ取り早いんっすかね」
「明日偵察用ドローンを追加して索敵範囲を広げてみる。それでダメなら移動しよう」
今の時点でここで待ち伏せというのは難しそうだ。
索敵範囲を広げて移動の痕跡を見つけ、そちらに移動してみるしか手は無さそうなんだが……
「そういえばヒュドラって蛇の仲間なんでしょうか?」
「そうなんじゃないっすかね?」
「ならピット器官も再現しているなら熱源の赤外線に反応しても良さそうなんですけど」
「影さん、どうなんすか?」
「ちょっと聞いてみる。
もしもし……ヒュドラってピット器官が再現されてます?……
ほうほう、へぇぇ……そうなんですか?すごいですね。ありがとうございます」
「「「「で?」」」」
「再現してるって。プレーヤー1人の体温でも感じることが出来て、結構な距離からも感知できるそうな。
ヒュドラが居ないと思って適当に歩いてたら、突然出てくるって事も設計上あり得るって」
「「「「へぇぇ……怖いですね」」」」
となると熱源をばらまいて釣り出すって事も出来るって事か。
今のここを拠点にして、前方の見晴らしのいいところにダミー拠点を作って熱源を配置しよう。
ドローン自体も熱源にして飛ばし囮にして、人が探索して動き回っているような感じを作ってみるか。
そうすれば、それなりの人間が集まっていて格好の餌場っぽく出来るかもしれない。
「という感じの作戦を考えてるんだが、どうだろう?」
「偵察用ドロンは別途継続して索敵はしておいた方がいいかと思いますけど」
「そうっすね?次善策も同時進行しておいた方がいいっすね。
でも大型兵装にそこまでの処理能力ってあるんですか?」
「問題ない。これくらいどうって事ない」
「じゃあ、明日からその方向で」
皆は交代で監視をしながら休むことになった……
次回予告
ヒュドラの捜索に難航するナム達一行。
ピット器官に反応するよう熱源を使った囮作戦が上手くいくのか……
次回 1-22 ヒュドラ戦3




