第1章 大型&中型モンスター掃討作戦 1-17 野営 (グリフォン・ヒポグリフ戦後)
グリフォン・ヒポグリフはなんとか墜とせたがやはり機体的にきつい作戦を選んでしまった。
ディスプくん達の協力で掃討戦はかなり任せることが出来たのでなんとかなったが、全部自分でやってると脚部が動かなくなっていたかもしれない。
もう少し楽に戦闘できるようにした方が良さそうだ、やっぱり。
野営の準備はディスプくん達がやってくれるということで、アーマードギア(AG)のメンテナンスをしておく。
特に足回りが次の町まで保ってくれないと困るので……
他、ヒポグリフの激突を受け止めたシールドバインダーは、 衝撃を吸収してくれるダンパーに影響は見られないし問題ないようだ。
演算ユニットについては、今回は低発熱でコア数の多い格闘向けのを使用したが、同じようにコア数が多いが射撃向けに演算処理の速いコアがいくつかある射撃向けの方が今回は良かったかもなぁ。
散弾で弾をばらまくような射撃とはいえ、より多くの固体に当てられるように演算精度にも配慮は必要だと思った。
今までと違う敵機である以上もっといろいろ試してみないといけない。
ある程度メンテナンスが終了した頃、アスカさんが近づいてきた。
見せてあげると約束したため、よだれを流さんばかりの興奮状態に、AGを見せないわけにはいかないようだ
リフトよろしく手のひらにアスカさんと護衛係のプリンさんを載せ、見たいところまで動かして見せてあげた。
やはり一番喜んだのはシールドバインダーのパイルバンカーだった。
シールドバインダーがかなり自由に動く上に、超高速で射出されるパイルバンカーの挙動は圧巻だったのだろう、興奮度合いが異常だった。
プリンさんが止めなければ怪我しかねないところだった。
あまり接近戦にならなかったとはいえ、ヒポグリフの衝突もあったことで表面装甲にいくらか傷付いた事が見て取れた。
仕方がないのだけど、それを見たアスカさんが「嫌ぁぁぁーー」といいながら望陀の涙を流していた。
日が落ちてきたので食事をしながら今回の作戦の反省会となった。
前半の空中戦は自己反省済みだが、ディスプくんの方から「あまり無理な機動は止めた方がいいっす」 との一言をもらった。
そうだよね。次はもっと楽にやるようにするよ、ディスプくん達の出番がなくなるけど。
掃討戦の方については
「とりあえず怪我人は出ませんでした。回してもらったのが4体だけだったのでM32の練習には丁度いい感じでした。
最後の1体もこっちで倒せるように出来ればいいんすけど、もうちょっと連携訓練や人員を増やすかしたいっすね」
「そうですね。
前衛のファイター系のプレーヤーが多かったので射撃に慣れてないのも一因ですかね。
パーティー内での魔法との連携も日が浅いしで、ただ打ち込んでるだけのような感じでしたね」
「流石にタンク役のようなことは出来ないからな。簡単に足止めって訳にはいかんよ。
訓練できればってとこですな」
「数の多くてなるべく大きいモンスターとなるとなかなかお目にかかれないから経験出来ないっすね。
あのシミュレーターでそんなことは出来ないっすか?」
「練習させてあげることが出来なくはないけど、行軍中にってのはちょっと面倒だから嫌だな。
どこかの町に辿り着いて時間が取れるなら考えるけど……」
とりあえず練習と言うことになりそうだが、また同じような戦闘の機会があるかどうか分からないが……
メンバーの反省が済むと影さんが近寄ってきて話しかけてきた。
「空中戦の最後に使ったミサイルをなんで最初から使わないの? 一応高いからとは聞いてたけど、結婚大変だったよね」
「本当に高いんですよ、あれ。
自動誘導が機能してるし、火力もでかいからいいんだけど、1発1発が高価なんです……80万くらい。
アサルトライフルとかの弾丸は100発とか1000発の単位で売られているけどそれほど高くないんで、コスパが悪くてあまり使いたくない」
「それで最初から使わなかったけど、最後に念のためにわざわざ用意していたと?」
「いやぁ、念のために用意はしてたけど、アレは昔購入して死蔵在庫分になってたやつだから在庫処分で使っただけで……」
「…………
あと、演算ユニットって何使ってる? うちのサポート部隊から聞いて来て言われてて」
そんなことプレーヤーに直接聞くことなのかな?
ましてやサポートから聞いてこいなんて裏事情まで話す必要ないと思うのだけど。
「今回はATD RD(RedDragon) 5 4400Tですよ。ゴーレムはRD 9 4800Xでしたよ」
「ナムさんはATD派なんすか? うちもATD RD(RealDimension) 7 3800X使ってるんですよ」
「7 3800Xか1世代前のだけど性能良かったな、あれは。こっちも使ってたよ。
NVAも使ってるよ、射撃戦闘向けに使い分けてる。 TB(Thunder Beast) 9 11900Kもあるよ。」
「かなりお金使ってるんですね」
「……勝ちたいから……」
「演算ユニットの情報ありがとう。また情報もらいに来るね?」
「ちゃんとこっちに利益のある情報も下さいっすよ」
「OKOK」
反省会も終わり、コクピットに潜り込んで寝るとしよう……しっかりロックをかけて。
「ナムさん、開けて下さい。私も中に入れてぇぇぇ」
……外からアスカさんの声が聞こえた……
次回予告
次の町マークまで移動を開始し辿り着いたナム達一行。
町ではグリフォン・ヒポグリフ戦の話題で沸いていた中、次の目標は……
次回 1-18 次の町マーク




