第1章 大型&中型モンスター掃討作戦 1-15 監視 in モニタールーム5
9月1日 PM10:00
飛んでいるグリフォン達はもういない……
大型兵装に不利な状況は概ね脱した感じだった。
流石に何度も無茶な着地を行っていれば、脚部に大分ダメージが残ってそうだけど……。
「グリフォン達が逃げないうちにたたき落とせましたね、チーフ」
「ジャンプしながらたたき落としている間は1体しか倒せていなかったし、あの大型兵装1体だけな分ヘイトが集中していて他に攻撃するような事にはならなかったのかもしれないね。
大分が良かったって感じかな」
「しかし、あんなバレーボールのアタッカーみたいにピョンピョン飛ばなくても、最後のミサイルをもっと用意して攻撃すれば楽だったのに……」
「何か縛りプレイをしてたのかな? 先輩の方に情報はないかな
先輩、何か聞いてます?」
『あのミサイル、結構お高いんだって。
ただでさえオーバーキル状態なのにお高いミサイルは使いたくない、とか言ってたよ。
あと、どこまで動けるのかも試したいとか言ってたらしいから、それもあるんじゃない?』
「そうなんですか……
まぁ、いざとなったときどこまで動かせるのか把握できていないと困りますからね」
『それでもグリフォン達がどこかに散らばらないかは賭けだったみたいだね。
7割削れないと一旦撤収する予定だったし』
なんとか目標は達成し、最後のミサイル掃射で全部墜としたのだから流石の勝負強さといったところかな。
グリフォン体は航空力学無視した生き物だからあんな行動が取れるけど,地対空ミサイルをほぼ使わずに、さらにフライトユニットのような航空戦力もなしにあの大型兵装がよくやったもんです。
とりあえず、大型兵装は重力に影響を受け、反重力みたいなマジックは使えない事が分かったっと。
後はグリフォン達の後始末がどうなるか……
「この後は地上に墜ちたグリフォンをプレーヤー達と始末するだけですね」
「それはもう楽勝でしょう? グレネードランチャーまで持ち出すんだから。」
「そうですね。あれなら危なげなく離れた場所から結構なダメージを与えられるでしょう。
下手な魔法より大きなダメージが……」
「あのパーティーが大型兵装と協力して王城を攻めたらとんでもないことになりそうですね。
次の王城攻略イベント時は注意しておかないといけないね」
「いけないね……じゃないですよ。
どっちに付くかでもう勝負が決まるんだから、運営としては最悪ですよ。
影さんに言って参加させないよう裏工作させておいて下さいよう」
「その辺は今回のクエストで戦力評価してからにしよう」
そこに開発部門の神田がモニタールームに入ってきた。
別モニターに流れる大型兵装の戦闘行動のプレイバックを観ながら……
「いい動きですね、大型兵装。
あれぐらい動いてもらわないと困るかな」
「神田さん、やっと来てくれた。
あの大型兵装、アレって何なんですか? 今公開されてる大型兵装のリストにもないし」
「アレね。
ちょっと今後の大型兵装の事を考えてこっちで動作テストしてるヤツだよ」
「そんな計画こちらには連絡来てませんけど、またいつもの独断ですか?」
「そんなとこ。あれが縦横無尽に稼働できるだけの環境が出来たら、また色々と面白いシステムが組み込めると思うんだよね」
「その面白いシステムってので色々とこちらの業務時間を圧迫してるんですけど……」
「ごめんごめん。埋め合わせはそのうちに……」
「「「「ひでぇぇぇ」」」」
「とにかく、あの大型兵装がどんな物か資料を送って下さい。
今の実地テストだけだと把握するのに時間がかかるので」
「OK、あとで送っておくよ」
そのまま神田はモニターを注視し何やらブツブツとつぶやき始めたので、編くんはサポート業務の方に戻った。
神田の目には楽しそうな、そして愛おしいものを見るかのような、さらに言えば何かを企むような怪しい光を漂わせていた。
『……かなり2×××年との接続が安定してきた感じですね。
もう少しリンクを広げて情報量を増やさないと……彼女の亡骸をこちらに呼び寄せられない……』
次回予告
最後のミサイルがグリフォン達に命中し、空中戦は幕を閉じた。
地上では墜落したグリフォン達の掃討戦が始まる……
次回 1-16 グリフォン・ヒポグリフ戦3




