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コウレン国編『手紙と草原と初戦闘!』

更新!


燦々と照りつける太陽。

草花を揺らす心地よい風。その風を受けながらひらひらと舞う色鮮やかな蝶々。

何処までも続きそうなほど広大な草原には、舗装もされていない自然的な土の道が一本、永遠と伸びている。


俺は一つ深呼吸をし、感嘆とした声で叫ぶ!


「ふぅ……やっと出られたあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁあ!!!!!!!!!」


クラレアが仲間になってから、丸2日後。

英輔、ボブ、クラレアの3人?は広大な森を抜け、太陽照りつける大地のもとへと足を踏み入れたのだった!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ふぁあ……ようやく出られたか。やはり人の子の体は移動に時間がかかるのぅ……久しぶりにこんなに歩いたわ!」


クラレアが疲れた様子で呟く。

だが俺は、こいつが道中永遠と話し続けていたことから考えるに、ただ単に話し疲れただけなんじゃないかと推測している!

だってこいつ夜寝る時も永遠と話し続けようとするんだ。

俺が寝ようとすると、まだ話は終わっておらんぞっ!とか言って揺さぶってくるのだ。

その凄まじい力でな!


俺が嫌なことを思い出していると、クラレアがこの広大な草原について説明してくれた。


「英輔、この草原はじゃな?

ネドル・クゥエート・トッピル大草原、通称、ネクト大草原と言ってな。

クゥエート大陸中心部に位置しておって、南はこの森イブル・クゥエート大森林、通称妖精の森じゃな。

次に、東はイブル山脈、そしてこのまま道に沿って北に進むと、ホボロフ=ギャトニル・キュトゥル・イシュ・コウレンという獣王がおさめておるコウレン獣王国があるのじゃ。

因みにその道中にも村はちらほらとあるぞい。」


「へぇークラレアって知識だけはあるんだな!」


俺が感心してそう言うと、酷く憤慨した様子でクラレアが突っかかってきた。


「なんじゃなんじゃ?!知識だけとは!心外な!!!

妾はこれでも森の賢龍として名を馳せておったのじゃぞ?!」


「賢龍?……犬龍の間違いじゃないのか?」


「なんじゃとぉ〜?!言わせておけばいい気になりおってからにッ!」


『まぁまぁ、ふたりともそのくらいでやめーや!喧嘩はそのくらいにして、な!

……おっ!なんやあれ!みてみぃーふたりとも!!!なんか変なんおるで!!行ってみよや!!』


すかさずフォローに入るボブはさすがとしか言いようがないね!

やっぱり先生なんだなって思うわ!こういうの見てると。

俺が他人事のようにうんうんと頷いていると、ボブが言っていた変なのが近づいてくるのがみてとれた。


「あれはゴブリンじゃな?

ここら辺に棲息しておって性格は獰猛、数が異常に増えやすい為年中冒険者ギルドに討伐依頼が出されておってな?

それがまぁFランク冒険者の主な稼ぎとなっておるんじゃな!」


「へぇー!冒険者ギルドあるのか!街に行ったら登録しよっと。」


「うむ、そうじゃな!登録することで貰える冒険者カードは、身分証明書にもなるからのう、やっておいて損はないじゃろうな。

……と、あのゴブリン近づいてきおるな?どれ英輔、ここはひとつ戦ってみたらどうじゃ?」


ふむり、そうだな……そろそろ戦うこともしてみた方がいいか?

森ではクラレアのお陰で、魔物が近寄ってこなかったからな!いっちょやってみっか!


「そうだな!やってみるわ!……Heyボブ!サポート任せた!」


『がってんしょうちのすけやで!』


そうこうしてる間に、俺に近寄ってくるゴブリン。

肌は緑色で、鼻がでかい。

目は血走った様になっていて、歯は鋭い。

身長は小学生位だが腹が膨らんでいる。棍棒を持ったいかにもな奴だった。


「グギ、ギァッ!」


俺は、あらかじめ出しておいた刀を構える。

俺の高校は体育で剣道をやるため、見様見真似で構えてみた。まぁとりあえず刀衣の構え方すればいいだろ!あいつ剣道習ってたし。

て言うかむしろ剣道の師範の息子だしなあいつ。

という訳で、俺は半身を斜めにズラし、刀を正眼から少し斜めに構える。


「グギァ!」


「うおっ危ねぇ!」


ブン!と振るわれたその棍棒を反復横跳びの要領で避ける。ちなみに、俺ははん↑ぷく↓よことびって発音するのが好きだ。


俺は一呼吸置き、気合を入れて刀を振るう。


「うおりゃぁ!」


……スカッ


「グギァギャッギャッギャッギャッ!」


……こいつ笑いやがった!ぜってえ倒す!


「だァ〜!!もう刀なんか使ってられっか!男は拳とキックよぉ!」


俺は持っていた刀をスっと納刀……しようとして危うく自分の太ももを刺しかけて、慌ててゆっくりと納刀した。

その様子を見て笑うゴブリン。


「……あいつをぶっ殺してやらぁ!」


俺はダッシュでゴブリンに近づき、その顔面を蹴り抜く。俺は中学の時サッカーをしていたので、割りと痛いはずだ。……三年間補欠だったけど。


「グギァぶァ……!」


そう言って吹っ飛ぶゴブリンの頭。

あれ?そんな強く蹴ってないぞ?

て言うか気持ち悪っ!殺すのめっちゃ吐き気催すんだが。

俺は軽く蹴ったのを後悔しながら、クラレアの所へ戻っていく。


〘レベルup! ステータスが上昇しました。

権能:〖適応〗により 回避 精神耐性 刀術 脚技 集中 並列思考 を 獲得〙


うおっ!なんかめちゃくちゃスキル手に入ったんだが!適応様々だな!今のうちに調べとくか!鑑定!


回避……回避にアシストがかかるようになる。

スキルレベル上昇ごとにアシスト増加。


精神耐性……精神を揺さぶることに対し、耐性を得る。スキルレベル×10%軽減。


刀術……刀で攻撃する際アシストがかかるようになる。

スキルレベル上昇ごとにアシスト増加。


脚技……脚で攻撃する際アシストがかかるようになる。

スキルレベル上昇ごとにアシスト増加。


集中……集中力が上がる。スキルレベル×10%増加


並列思考……並列して物事を考えられる様になる。

スキルレベル+1分同時に思考可能。


はえー、なんか便利だなスキルって。


『わいが出るまでもなかったなエイスケ!』


確認が終わった所で話しかけてくるボブ。

そういえばこいつ何もしてないな!


「おいボォブ?アシストするって言わなかったかボォブ!」


『いや違うねんて、エイスケ!思いのほか行動に合わせて魔法とか打つのムズいんやて!』


そう言って、俺の頭に土下座したボブの映像が流れてくる。

……まぁいいか!許そう!


「いいよボブ。次から頼むよ……?」


『あぁ!任せといてな!バッチリ魔法使って、ドカーン敵に当ててやんねん!』


「おつかれさまじゃ英輔。初めてにしてはまぁまぁ……じゃな?」


「おぉクラレアか……戦闘ってやっぱりむずいな?」


「うむ、そうじゃな。最初は慣れぬものよ。」


そう言ってうんうんと頷いているクラレア。

時折ふふっと笑顔になったりしているが、

きっと昔のことでも思い出しているのだろう。


「そういえばクラレア。俺は軽く頭を蹴ったつもりだったんだが、めちゃくちゃ吹っ飛んだぞ?

どうなってんだ?もしかしてゴブリンって、豆腐並みの硬さなんじゃないかと思うくらい柔らかかったぞ?」


クラレアはふむ、とひとつ呟き顎に手を当てる。


「それは、単純にお主のちからが強いだけでは?どれ、お主のステータスを見せておくれ。」


「え、あぁ……ステータスを見せるね?わかるわかる!あれね!了解……」


ステータスを見せる?どうやってやるんだ?

まぁ、とりあえずステータスウィンドウ出して、これを……

えっと?

俺は、試した!こう、指でサッとやって飛ばそうとしてみたり、何処かにボタンがないか探したり、ステータスウィンドウを叩いてみたり、むしろ逆に撫でてみたり、食べてみたり、色々やったがそれは全て無駄に終わった。

なんの味もしなかったしな!やれやれだぜ!


「英輔、まさか見せ方を知らんのか?」


その様子を見ていたクラレアが、もしやと言った感じでたずねる。


「……あぁ。実は知らないんだ!試して見たがダメだったぜ!」


クラレアがこめかみに手を当てる。

顔を上に向けて、ひとつ、はぁ……と、ため息を吐いた。

お、俺だって頑張ったんだからね!


「……知らんなら早くそう言わんか!ど阿呆!

全く、これだから最近の若者は……」


「チッチッチッ!俺をそこらの若者と一緒にしてもらっちゃ困るぜ!俺は異端中の異端児だからな!」


俺はドヤ顔でそういった!

決まったァ!内心でそう思っていると、クラレアが完全に無視してやり方を教えてくれた。

……さ、寂しくなんて、ないんだからねっ!


「えっとこうでいいのか?《共有》!」


俺は、ステータスウィンドウに触り、クラレアが説明した通りに共有と呟いた。

すると、どうやらクラレアの元にステータスウィンドウが行ったようで、何やらじっと眺めていた。


「ほう?お主、人の子にしては中々強いようじゃな?中々ステータスが高いのう。

それにこれは……魂の技能か!

お主、英雄になれる器を持っておったか!」


「魂の技能?もしかして、〖適応〗さんの事か?」


「然り、この魂の技能、エテルネルスキルは、お主の魂に刻まれた技能なのじゃよ!簡単に言えば、魂の才能と言ったところじゃな。

これは昔、魔王と戦った英雄達が必ず持っておったものなのじゃ。

良かったのう?お主も英雄になれるかもしれんぞ?」


その話を聞いて、俺はトアール国に残してきた仲間たちを思い出していた。

あいつらもきっと持っているのだろう。

魔王を倒す宿命を背負わされたクラスメイト、それに……

やはり俺も勇者の一員ということか……


「どうした英輔?そんな珍妙な顔をして……トイレか?」


「ちゃうわ!人が神妙な顔してる時に全く!

……俺って今珍妙な顔してるの?これ神妙な顔じゃないの?」


俺は心配になってそう尋ねたのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【大輝視点】




英輔が倒れた翌日、僕達は王様に緊急の呼び出しをされていた。

僕たちが集まったのを見ると、王様が話し出す。……英輔が来ていないが、まだ体調が悪いのだろうか?心配だ。


「集まってくれてありがとう諸君。

今回集まってもらったのは、君達の仲間である英輔についてだ。」


「英輔に何かあったんですか!」


「王の御前だぞ!黙れ!!!」


僕は思わず顔を上げて言った。

それを咎めるのは王直属の騎士団、その団長である、シュペウスと言う男だ。

王は、シュペウスを片手で制して話を続ける。


「話を続けよう。

英輔だが、……失踪した。と、言うよりも逃げた、の方が正しいか。」


「……!」


僕は発言をしようとして、シュペウスに睨まれたのでここは耐えることにした。

英輔が、逃げた?一体どういうことだ?


「うちのメイドが、今朝英輔の部屋に行き、英輔がいないのを確認した。そして、こんな手紙を発見したのだよ。

……大臣、これを大輝に渡せ。」


王は懐から1枚の折り畳まれた紙を取りだし、隣に居た男に渡した。

手紙を見てみると、それは英輔の字で書かれていた。因みに英輔の字はめちゃくちゃ綺麗だ。

僕は、受けとった手紙を読み上げていく。


「拝啓 俺の仲間へ

 こんな形で、俺の産まれた時のへその緒より大切なお前らと離れ離れになってしまうことに、非常に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。


気分は、チカンで捕まって親に説明する時ぐらいの気分だ。


そんなもうしわけなさなのに俺が出ていこうと思った理由。それは!

刀衣がいなくて寂しかったからだ!

フッ、笑いたければ笑え!


この国にいても、俺たちの校長先生位優しいトアール王国のお陰で、いづれは見つかるだろう。だが!オラは待ちきれねぇだ!


しかも、それを肯定するかのような俺のスキル、いや、職業か!俺の職業は捜索者!捜索しやすくなるんだってさ!


これは天啓だと思った!だがら探してくる!

なお、異論は認めない!

何故ならば俺の気分はもうシャーロック・ホームズ並になっているからな!

だからさ……

ちょっと刀衣探してくるわ!


PS、他の仲間もしっかり探すぜ!

……うぅぅぅ。英輔……お前って奴は!」


僕は、気がつけば自然と涙を流していた!!

なんて仲間思いの奴なんだ!!!!


そんな僕の様子を見て、王様は若干引いたように口を開く。


「……えぇまじか。……おふぉッん!

という訳で、英輔はいなくなった。

しかし問題はそこでは無いのだ。問題は……

この国の宝である、暮れないの刀が何者かに奪われたということだ。しかも、英輔が出ていった同時期に、だ。」


「まさか、英輔が盗んだと言いたいんですか!そんなことするやつじゃ?……ない!」


「なんだその間は……

まぁいい、取り敢えず英輔の捜索隊は出しているが、未だ見つけたという話は聞かない。

貴様らも、どこかに行くなど考えないようにしてくれというのを言いたかったのだ。

以上だ。下がって良いぞ。」


話を終えると、騎士を連れて退出していく王。


ざわついているクラスみんなに向き俺は言う。


「みんな!今の話を聞いて、言いたい事は沢山あるだろう。だが、それは今は誰にも言わず、心に留めておいて欲しい!頼む!」


僕はみんなに頭を下げてお願いした。

何故なら、僕たちのクラスであれば、手紙に無視できない点があったからだ。

僕の頼みを聞き、しっかりと頷いてくれるクラスメイト達。

僕はそれに感謝しながら、部屋をあとにする。


その道中で、僕は信頼のおける仲間たちに声をかけた。


壮甫(そうすけ)那成(ななる)心結菜(ここな)舞子(まいこ)……話したいことがあるついてきてくれ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


僕は四人を連れて自分の部屋に戻る。


「舞子、結界はれるか?音出さないやつ。」


「いいどすえ〜うちの願いを聞き届け給う……〖結界の巫女(ケッカイノミコ)〗!」


そう宣言する彼女の右手から、淡い青色の光溢れる。

その光は薄い膜となって部屋の内郭にまとわりつき、何も違和感のない状態となった。

舞子のスキル、〖結界の巫女〗の能力だ。


「一応感知されづらい様に創ってありんす。

これで見つかってもかんにんどすえ。」


「あぁ。ありがとう。さて話だが、」


「わかるよ。大輝君。手紙に書いてあった、あれの事だよね?」


僕が集まってもらった理由を説明しようとすると、当然といった様子で心結菜が頷いた。


「あぁ……そうだ。

あの手紙は普通の人が読めば、ふざけたようにしか読めないだろう。だが、それはある言葉を隠す為のもの。言わば囮だ。

そう、僕たちトアール高校生から見れば無視できない点があるんだ。それがーーー」


「校長先生の様に優しい、この一文だな?」


「那成、やっぱり気づいてしまうか……まぁそうか。あの、【外道校長】【理不尽暴力装置カギスケ】【屑のゴトウ】の異名を持つトアール高校校長、後藤鍵助を引き合いに出されたらな……」


「うへぇ……その名前を出すなよ。嫌なこと思い出しちまった……」


そういって、壮甫が身震いした。

そうだな、僕と壮甫は昔後藤に殴られたことがあったな。

確かあの時は一年生で、女子生徒のお尻を触って高笑いをしている後藤に楯突いた時だったか。あれは悲惨だった。


その時は僕と壮甫しかいなかったが、散々僕達をぼこぼこにした挙句最後に言った言葉が、「次儂に逆らったら、ころすでぇ?」だった……あれは明確な恐怖を感じたよ。

しかも、小賢しいことにあいつのバックには暴力団の影があって、迂闊に裁判も出来ないという最悪なやつだった。


「まぁまぁ、そんな奴のことは忘れて、ね!

今はトアール王国と、これからについて考えようよ!せっかく英輔君が伝えてくれたんだから。」


「あぁ……そうだな!今考えなきゃいけないのは、これからについてだな。」


心結菜のその言葉で、僕は気持ちを切り替えた。


「さて話を戻すが、トアール王国、英輔が残してくれた手紙によればほぼ間違いなく黒だろう。文章がある程度、『仲間を探す』点についてだった所を見ると多分だか、トアール王が俺達の仲間を探す気は無いということを伝えたかったんじゃないだろうかと、僕は思っているだが、どうかな?」


僕は周りにいる仲間たちを見渡す。

それぞれ考えているようだが、難色を示している様に思える。


「……英輔は、トアール゛王国゛と書いていた。

トアール王だけではなく、国全体が敵とみた方がいいだろうな。」


「あぁ。そうだな那成。……しかしどうしたものか?今の僕たちじゃ国なんてとてもじゃないが、勝てないぞ?どうする大輝?」


「うーん……そこなんだよなぁ。

はぐれた仲間たちは英輔が見つけてくれるとして、問題は僕達なんだよなぁ……なんかいいアイデアないかなぁ?」


那成と壮甫の言葉を聞いて、僕は考えをめぐらせる。

……が、ダメ!僕のちっぽけな脳みそでは何も思いつかないようだな……


「ならば今は、力を蓄えたらどうどす?」


「力を蓄える?どういうことだ?舞子。」


「とおからは、お国の言葉に従っておくんや。そのあいさに力を付ける。戦闘訓練もぎょうさんさせられるやろ。それが命取りや。

うちらクラスみんなが強うなったところで、叛逆するんや。むさいこの国にうちらでやいと(お灸)すえてやるんや!」


「おぉ!舞子ちゃんがいつになくもえてるよ!よぉーし!私も頑張っちゃうぞ〜!」


「……要するに、力をつけて国盗り合戦を行おうということだろう。望む所だな……小難しい事はしょうに合わん。」


「えぇー……まじかよ……国と戦うとか無茶苦茶だよ……はぁ……大変なことになりそうだな。大輝。」


無茶苦茶だ。僕もそう思う。

だけど、こいつらの顔を見ればわかる。

諦めてるやつなんて一人もいない、馬鹿みたいに純粋な目だ。

成功するだろうか?

……いや、僕は必ずやこの国盗りを成功させる!


僕は、頼りになる仲間たちを見つめる。


「必ず成功させるぞ!お前ら!」


「了解だよ!」


「めんどくせぇけど、やってやんよ!」


「うちもせーだい協力するで〜!」


「……当然だ。」


いい返事だ。誰も諦めてないな!


「壮甫、クラスみんなに伝達頼めるか?」


「へいへい、わかったよ!我が御心を伝えよ……〖交信(コミュニケーション)〗!」


よしこれでクラスみんなにこのことが伝わったな。今、クラス全員に今の会話と、情報が伝わったはずだ。

これは、壮甫のスキル、〖交信〗によるものだ。伝えたい相手に、記憶そのものを伝えるという凄い便利なものである。


「よし、方針も決まったしこれから作戦を考えるぞ!」


こうして僕達は、夜遅くまで作戦を話し合ってから、各自部屋に戻った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


夜、僕はこっちに来てからいつも眺める月を見ながら。


心の中で呟いた。


英輔、僕達も頑張るから、お前もクラスメイトを頼んだぞ?


大切な友に思いを馳せて、夜はふけていったのだった。


その日も、月達は美しく輝いていた。



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