Human sea tactics!
ミナとフリスタは主に街を探索していた。細かい違いは多いが、一層との1番の違いはNPCの有無だった。一層ではクエストの契約、アイテムや装備のショップなとでは機械が店員の代わりをしていた。一部プレイヤーが運営していた所もあるが、そのほとんどはぼったくりを目的としているためあまり好まれてはいなかった。しかし、この六層にはどの建物の中にもNPCがいて、普通に会話もできる。NPCと言えば第四層にもいるが、会話は特定的なものしかできない。
「ここまでの完成度はなかなかだな。他のゲームでもあんまりないかも。」
「え?そうなの?」
「うん。NPCっていうのは大体プログラムで動くからね。基本的には特定のパターンの会話とか行動しかできないんだよ。」
「それじゃあここはNPCに力を入れた層ってこと?」
「ここだけ見ればそういう感じなんだろうけど、ロウが言ってた予想も気になるからなー。なんとも言えない。」
「じゃあやっぱり他のみんなたちの探索次第か。」
「そうだね。まっ、まだ時間はあるしもう少し探索してみようよ。」
「うん!」
ミナとフリスタはそのまま歩き出し、街の探索を再開する。
その頃、ユギンとヘルは街の外を探索していた。第一層ではクエスト発注をしないと入れないが、ここでは制限なしに入れるようだった。
「辺りには普通にモンスターか。倒せば素材は手に入るみたいだし、イメージ的には第二層の森とかだな。」
「そういえばモンスターって言えば僕はまだテイムモンスターいないや。」
「あとフリスタもだな。」
実際にはフリスタもテイムはしていたが、誰にも話していなかったため、本人以外は誰もそのことを知らなかった。
「まぁ僕は正直このままでもいいかなーとも考えてるんだけど。特に不便もないし。」
「まぁヘル自身がそれでいいなら別に構わないけど。」
2人はそのままモンスターたちを切り捨てながら、さらに奥へと進む。ユギンは倒すことでテイムモンスターの経験値を、ヘルは倒すことで強化素材を手に入れる。出現モンスターは次第に強力なものになっていき、折り返すときには2人で協力しなくてはならないほどのものになっていた。
3つ目のグループのレヴンとヨルカは湖を見つけ、【水中自在】にて湖内を探索していた。湖が森の中にあるためか、水中にも敵モンスターが現れレヴンたちを襲う。今のままでは相性の悪いレヴンは、もう一つの装備に切り替えそれらを撃退する。
「やっぱりカルデさんのは凄いね。」
「そうだな。主力となるなら、なんだかんだ天光龍よりも向いてるかもな。」
カルデは間違いなく鍛冶の分野ではトッププレイヤーである。加えてそのための素材を集めるロウも、その職の中ではトップレベルである。そこからできあがる装備が最高のものであることは言うまでもない。実際、カルデが"天裏ノ魔刀"に入団したあとも、装備の注文は多く届いていた。
「けどどうする?ここも特に変わったものは無さそうだけど。」
「とりあえず一旦戻ろう。時間より早いけど他を回れるほどの余裕はないし。」
「よし、アイテムは回収してっとー。それじゃあ行きますか。」
「あぁ。」
2人は湖から出ると、ミナたちと合流するため街へと歩き始めた。




