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Fantasy Really World  作者: 水皮 天
82/150

Watch carefully!

 ミナがFRWに戻ってくると、ヘルとレヴンが何度かボス戦に挑んでいた。結果はどれも惨敗のようだった。


「けど水中を動ける状態でも勝てないって、他のギルドはどうするんだろう?」


「それは分からないけど、盾がいるところはまだやりやすいだろうな。今までやられた感じだとビーム以外の攻撃手段は無さそうだし。それさえ防げればミナの間合いまで近づけるから……」


「じゃあカルデさんが守りながら、私たちで攻めるって感じ?」


「いや、それはきついと思う。ダメージを防ぐって面で見ればそうかもしれないけど、吹き飛ばされないようにすることも考えると……」


 エルの能力は確かに強力であるが、その分完璧に使いこなすのは難しい。なぜならエルの能力を使いこなすことは、すべての武器を使いこなすと同義であるからだ。今回の盾でいうなら、変化させる盾によってはダメージは0になるかもしれない。しかし、攻撃の衝撃を完璧に緩和させるとなると、盾を当てる角度、体勢、タイミングなど色々な微調整が必要となる。それはヘルのような飲み込みが早い者でない限り、少し使ったくらいで身につくものでもない。


「そっかぁ。でもそれじゃあどうするの?」


「問題はそこだよね。僕もレヴンもそこで手詰まりで……」


 それからしばらく3人で考えるも、なかなか策は思い浮かぶ気配はない。


「このままここで考えてても仕方ないし、ミナはまだ見てないだろうから1回ボス戦行ってみるか?」


「いいね!確かに私はまだ見てないし。」


「それに3人で行けばそれだけ観察しやすくもなるだろうしね。」


「よし、じゃあ行くか。」


 ミナたちはゆっくりと立ち上がり、ボスのいる海岸へと向かった。



「分かってはいたけど惨敗だったな。」


「うん。3回やって1回も間合いに入れないなんて……」


「観察どころじゃなかったね。」


「いや、一つだけ分かったことがある。」


「「え?」」


 レヴンが見つけたこの3回と今までとの違い、それは攻撃に関するものだった。ステータスの高いミナは、ヘルやレヴンでは近づけなかったところまで距離を詰めていた。そのとき、そのカニからは確かにいつも通りのビームが放たれた。しかし、ミナの時だけ若干予備動作が短縮されていたのだ。


「それってつまり近づけば近づくほど余計にビームを受けやすくなるってこと?」


「おそらく。だから恐らくこれはかなりの遠距離戦になると思う。」


「そうなるとカルデさんは弓かな。で、レヴンが言ってた盾は逆に僕たちがやる感じで。」


「あぁ。現時点ではそれが1番妥当だと思う。」


「じゃあとりあえずみんなが来るまではここで待機ってことで!細かい作戦はみんなが揃ってから決めよう!」


「そうだな。」

「うん。」


 それから全員が揃うまでは意外と早く、ミナたちはすぐに具体的な作戦会議を始める。

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