Each voyage!
蠍の自爆によりユギンたちはスタート地点にリスポーンしていた。
「まさか自爆とはな。流石にあれは防げねーよ。」
「あれってエリアなのかな?」
「いや、何か条件があるか徘徊してるかって感じだろ。今まで話に出てないし。」
少しの雑談の後、蠍と遭遇しないように注意しながら探索を再開する。
「ふぅ、1人で船を操作するのって大変だなー。」
ミナは船を使って別の島を探しに出ていた。しかし船の操作が想像以上に困難であるため進みは悪かった。
「何かいい方法ないかな。」
休憩がてら効率よく船を進める方法を考えるが何のアイデアも浮かばなかった。
ミナが船の操作に苦戦している中、既に他の航海組は全員どこかしらの島に到達していた。フリスタは自分たちがいたところとは比べ物にならないほど巨大な島、レヴン、ヨルカは見た目も大きさも自分たちとはそこまで大差ない島に上陸した。
「ここってかなりでかいな。まぁ普通のギルドの人数ならこれくらいかな。」
普通、ギルドは数十人くらいがこの世界の目安となっている。しかし、強いプレイヤーが集まるギルドはレーランを除きどこも少人数ギルドになっていた。
「とりあえず右回りで少しずつ中に入っていくか。」
フリスタは渦のような探索方法を考えたが、あまりの大きさにすぐに内側へと進路を変えた。
「海中はやっぱり普通の海だったな。ここの島は…って、確かあいつらは…」
レヴンがたどり着いた島にいたのは第1回イベントの決勝でミナたちを負かした相手だった。そして唯一、レーランの元にさえ細かい情報が回って来ていないグループだった。リアルの方の掲示板ではチート説も浮上しているが、実際には単に他のプレイヤーとはあまり関わりたくないだけだった。その証拠にレヴンが声をかけるために近づくと、それに気づいた1人が仲間に呼びかけて逃げて行ってしまう。
「これでチート説は無くなったかな。恐らくリア友とかその辺だろうな。いや、他のプレイヤーがいることに驚いただけって可能性もあるか。」
レヴンはこの島では特に収穫は得られないと考え、別の島を目指すべく海へと潜った。
ヨルカは"天裏ノ魔刀"の中で最も順調に探索が進んでいた。島にたどり着いた時点で5人のプレイヤーと遭遇したのだ。装備を見たところ彼らも上級者のようだった。ヨルカは上陸してすぐに彼らと情報交換を行う。
「なるほど、どこもあんまり変わらないのか。いや、もしかしたらギルドの人数によって変わるのかな?」
「さぁ、ただ俺らのところに洞窟はなかったぜ。」
「えっ?そうなの?」
「うん、まあ多分私たちの所に素材集められる人がいないってのも関係してると思うけど。」
「つまり人数よりもギルドメンバーによって島の性質も変わるのか。ありがとう、これで1つ情報が手に入ったよ。」
「それはこっちのセリフだ。船の製作まで手伝ってもらって…」
「じゃあ今回は貸し借りはなしってことで。」
「あぁ!」
それからヨルカは時間的にもちょうど良いため自分たちの島へと向かった。




