Crossing world!
そこら中でぶつかる天使と悪魔たち。戦況は互角。ならば勝敗を分けるのはプレイヤーの差、そう考えるプレイヤーは多くその戦闘に加勢するプレイヤーも多い。だがそのほとんどは中級者だった。初級者たちは本来この層に来れるレベルではないためどうすることもできないと言った様子である。上級者たちが加勢しないのは様子を見るためであった。理由はここまで大掛かりなイベントがただ加勢すれば済むような単純なものではないという確信に近いものだった。
「まーそうは言っても今はなにも打開策は見つからないけどねー。」
「まぁこの結果によっても案は変わるからな。」
「あっ、そうだ!ねぇミナちゃんたち探しに行かない?」
「それはいいけど…というかレーランは自分のギルドはいいのか?」
「ん?私のところは情報交換を目的としたギルドだからね。基本的には行動はソロと変わらないよ。」
「やたらと情報量多いと思ったらそういうことか。」
「レーさん顔広いもんねー。」
それから6人はミナたちを探しに向かう。その頃ミナはカルデやロウたちと逸れてしまっていた。原因は急に飛んできたNPCの戦闘のトバッチリである。
「うーん、なかなか見つからない。【闇門】もあんまり使うなって言われてるし…」
ミナは以前に【闇門】を使って仲間の注意を集めたが、ここで使えばNPCと間違われる可能性がある。つまりミナは地道に他のメンバーを探すしかない。そう思った矢先、カルデたちではないがあるプレイヤーと遭遇する。見たところ装備は初心者のように見える。
「あの、すみません。」
「はい?」
「仲間と逸れてしまって、心当たりありませんか?」
「いえ、特には…」
「そうですか…あっ、よかったら見つかるまででも一緒に行動しませんか?」
「まぁいいですけど……」
「ありがとうございます!私はミナって言います。」
「ヘルです。」
それからしばらく行動しているうちにかなり打ち解け、傍からみれば普通のパーティに見える。一方、カルデやロウ、メル、アヒルの4人はミナを探しつつ、フリスタたちも探していた。
「いやー、どっちも見つからねーな。」
「まぁマップ2つ分だからね。」
そう、この四層は2つのエリアからなっているが1つのエリアが狭いというわけではない。むしろ今までよりも広いくらいだ。それが2つ分なのだからその中からプレイヤーを探すのはなかなかに骨が折れる。
「まぁ焦らず行きましょう。今のところ流れ弾さえ気をつけてれば私たちも生き残れるし。」
「そうだな。ミナたちならやられることはまずないだろうし。」
4人は自らを守ることを第一にミナたちを探し始める。
二つの世界が繋がってからおよそ30分。プレイヤーの加勢により戦況は天使側が優勢に傾き始めていた。




