Mass dropout!
イベント2日目もいよいよ終わりを迎えようとしている。現在のピースの総獲得数は9枚。1日目は獲得できず探索することが多く、ある程度範囲も絞れらた上に合流もあり多少はクリアしやすくなっていたため、かなりのハイペースで集められていた。中には今夜は一切ログアウトせずぶっ続けで探索しようとする者もいた。その内の1人はミナだった。
「じゃあ私は一旦落ちるけど頑張ってね!」
「はい!今日は楽しかったです!」
ミナはレーランと別れるとそのまま探索を再開する。しかしその日の夜は誰もピースを獲得することはなかった。だがそれも当然のことだった。なぜなら残る1枚はイベント最終日の午後にしか獲得できないようになっていたのだから。
そして迎えたイベント最終日。午前中、何も知らないプレイヤーたちはフィールドの隅々まで探索する。そのまま無駄な時間を過ごして正午になった瞬間。1秒も経たずイベント参加プレイヤーのほとんどが姿を消した。“天裏ノ魔刀"からもヨルカとロウが脱落してしまう。メルやアヒルも同じくここで退場となった。
「一体何が起きたんだ?」
「分からないけど、これはちょっときついかなー。」
「キサラがそう言うなんてよっぽどだな。」
レヴンたちは落ち着いてはいるがどうすることもできずにいた。それでも今残っているプレイヤーの中では1番正しい対応をしていた。もしさっきのが強力なモンスターによるものだった場合、ここで慌ててしまえばその分隙を与えてしまうことになってしまうのだ。
「恐らく残ってるとしたらここの3人とミナ、あとレーランくらいか?」
「あー、レーランさんはどうだろうなー。強いけど条件がめんどくさいんだよなー。」
レヴンと同様にキサラもレーランについてはよく知っているようだった。というより上級層に振り分けられるプレイヤーでレーランを知らないプレイヤーはほぼいないらしい。その当人は現在ログアウト中だったので被害は受けようがなかった。
「まぁ気にしても仕方ないしー、どうするー?」
「できればミナと合流したいな。相手が分からないうちはミナが1番有効打になると思う。」
「へぇそんなに。僕よりも?」
「まぁ状況によっては。これがダメージじゃなかった場合はキサラもきついだろ?」
「それは誰でも同じだと思うんだけどなー。あっでもこれがモンスターだったらこっち側からの攻撃ができるのか。」
「まぁミナもこの状況じゃきついことに変わりないだろうけど。」
「うーんってあれ?ひょっとしてさっきのってあっちで飛びまってる黒いやつらがやったんじゃないかなー。」
キサラが遠くに見える大量の黒い物体を指差す。
「黒いやつら?あー、またやってるし。」
そこにいたのはミナの悪魔たちだった。
「またってあれのこと知ってるの?」
「まあ行けば分かるよ。」
「ふーん。」
一刻も早くミナと合流したいユギン、レヴンは足早に向かう。その2人の後を追いかけつつさっきのがそのミナによるものなのだろうとキサラは推測していた。




