Merging!
「そういえばロウは大丈夫なのかな?」
「まー大丈夫だろ。ある程度のモンスターの撒き方の仕方は教えたし。」
「え!?それ初耳なんだけど!!」
ヨルカが食いつくが他の3人も興味深そうにしていた。ユギンの話によると護衛がいなくても少しは素材を集められるようにしたいとロウから頼まれたのだという。
「そうだったんだー。まぁそれならある程度は大丈夫でしょ。」
「うん、そうだね!じゃあ闇門解除!あとサタンも少しおやすみ。」
ミナはスキルを解除しサタンを眠らせる。それから5人は再び探索を始める。
その頃、ロウとキサラはすでにピースを2枚獲得していた。1つはトラップのように発動した転移陣で入ったダンジョン。普通ならクリア以前にボス部屋にすら到達できないレベルだったのだがキサラにとっては簡単すぎるものだった。もう1つはロウが採掘によって手に入れた。こちらの方は採掘そのものは簡単であるが、よっぽど採掘に打ち込んでいる者でなければその採掘スポットを見逃してしまうものだった。実際そばにいたキサラも全く気付いていなかった。
「いやー、よくあれ気づいたねー。」
「そっちもダンジョン攻略は流石だったよ。」
「あれは簡単すぎだよ。もう少し難しいと思ってたんだけどなー。」
その言葉にロウは改めて畏怖を覚える。味方としている今は心強い反面、いずれキサラとは戦うことにもなるだろう。そうなった場合自分のギルドは対抗できるのだろうかと考えていた。そしてイベント1日目が終わる。現在、全プレイヤーが合わせて獲得したピースの枚数は2枚だった。
翌朝、ロウとキサラはあらかじめ集合時間を決めておき探索を再開していた。
「おーい、キサラー!」
「あぁメルさんか。1人?」
「ううん。今アヒルくんを待ってるの。」
「アヒル?」
「あぁアヒルくんってのはねー、って君だれ!?」
ロウとキサラが交流したのはキサラのギルドメンバーの1人、メルだった。ロウはメルと互いに自己紹介を済ませるとさっきのアヒルさんという人について確認する。どうやらそのアヒルくんというのもキサラのギルドメンバーらしい。
「おっ、来たみたい。おーい、アヒルくん!こっちこっちー!」
「おー、キサラもいるじゃねーか。あとそっちはもしかてロウか?」
「えっ、なんで名前……」
初対面のはずのプレイヤーが自分の名前を知ってることに驚く。
「君の名前を知ってるのは俺の知り合いの知り合いだからさ。」
「知り合い…?もしかしてハルか?」
唯一のそれらしい候補にアヒルはうなずく。因みにハルというのはロウと同じく数少ない採掘を得意とするプレイヤーの1人で、ロウとは何度か一緒に採掘をしていた。
「そうだ!ハルが言ってたぞー。ロウは採掘だけなら俺をも越すってな。」
「俺をもってことはアヒル…も採掘者?」
「おう!ただ我ながら結構な腕だと思ってる!恐らくだがロウよりも…」
「いやそれはないと思うよー。」
アヒルの言葉をキサラが遮る。実際アヒルはそれなりの腕を持っている。それを知るメルもキサラの言葉に驚くが、獲得したピースの話で納得した。しばらくは落ち込むアヒルだったが、1人でもそれなりの採掘ができるというロウにもできない能力があることから総合的には互角として元気を取り戻した。




