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Fantasy Really World  作者: 水皮 天
31/150

Swirling monster!

 レヴンが巨大魚と対峙してから1時間後。レヴンは街へと戻ってきていた。しかし、クリアしたからではなくレヴンが倒されたからである。


「今は3時半くらいか。次でクリアするしかないか。」


 レヴンもずっと暇という訳ではない。リアルでの予定を考え次で一旦ラストにしようと決め、再び湖へと向かう。ここの出現条件が分からないため他のプレイヤーがここに来る可能性もあったが、あれ以降ここへ来たプレイヤーはいなかった。


「さて、行くか。」


 2度目の挑戦。初回よりも安定した動きで巨大魚との戦闘を繰り返す。基本的にはビーム、突進、発光による目眩しの行動が多く、どれも予備動作が目立つため避けるのは容易なものだった。しかし、肝心の攻撃手段がない。レヴンはスキルにより範囲攻撃こそ優れているがATKに関しては中級者と同じくらいだ。


「これはやっぱりきついかな。」


 レヴンは少し諦め口調で呟くとメニューを開く。そして装備チェンジのところをタップし、以前カルデに依頼した装備が装着される。白や薄い黄色をベースに作られているその装備はどこか天光龍の装備を思わせる。全体的なステータス値は天光龍に劣るがATK値は2倍は上がっている。


「普通の素材でここまでの完成度は流石と言うほかないな。」


 カルデの実力に感心しつつ再び魚へと意識を向ける。そのときには既に突進してくるモーションに入っていて対処が間に合わないような状況である。だが、その装備のATK値は突進してくる巨大魚をひるませるには充分な威力を持っていた。当然そのチャンスをレヴンが逃すはずもない。


「断頭!」


 一撃だけATKを1.5倍にするというだけのシンプルなものだが、代償も重くなく使い勝手も良いため多くのプレイヤーに好まれるスキル。レヴンがそれを6回繰り返したところで魚のHPは残り1割を切る。早くとどめと行きたいところだが突然魚の行動パターンが変化する。


「うわー、1日に2度も相手が増えるとか…」


 数は3匹とミナのサタンには遠く及ばないが、それでも増えるという現象にあからさまに嫌そうな顔を見せる。そして数ともう一つミナのものと大きく異なるのは、増え方が分身だったということだ。


「うーん、今回もきついかな…」


 一瞬諦めかけるがあることに気づく。敵が全く近づいてこない、いや近づけないでいるのだ。見たところあまりにも巨大すぎる体がお互いを邪魔しているようだった。このような事態になっているのは運営の慢心が原因となった。実はこのクエストは本来ここまで到達されないと思われていたのである。それはまず水に潜るプレイヤーがいないと運営が考えていたためである。実際、この世界で普通の水中でも難なくプレイできる上級プレイヤーは存在していなかった。逆に下級プレイヤーなら普通に普段通りのプレイができる者は存在する。しかし下級プレイヤーであれば、そもそも巨大魚をここまで追い込めない。そのため巨大魚そのものの設定は雑と言ってもいいものだった。


「せめて普通の水にしとけよ…」


 若干呆れつつも動けずにいる3体を倒しきるとミナと同様に画面がレヴンの前に現れる。



〜このモンスターをテイムしますか?〜

       Yes/No



「他に当てもないしYesにしてと。」


『リヴァイアサンをテイムしました。』


「リヴァイアサンか。えっとステータスとスキルは…」



〈モンスター情報〉

I.名前/リヴァイアサン

II.ステータス

・HP/5

・MP/なし

・ATK/5

・DEF/5

・AGI/15

III.付与

【水中自在】



【水中自在】

条件:リヴァイアサンを召喚していること。

対象:リヴァイアサンのテイマー及びその味方プレイヤーとそのテイムモンスター。

効果:水中での自由な行動を可能にする。



「なるほど、発動させるものじゃなくて常に自分たちに付与させるスキルか。ただ効果がもう一押し欲しいけどこれも強化次第かってレベルが無い…?」


 どうやら外れを掴まされたとレヴンは水中にも関わらず軽くうずくまる。しかし、あれだけ無茶苦茶なモンスターがこんな可愛いものでとどまっているはずもないことをレヴンは知る由もない。

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