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とある男女の恋模様  作者: はから
第三章 とある男女の恋納め
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とある女と新入社員④


 紅葉が目を覚ましてから大変だった。


 先生から、今日は検査入院ということで、一日宿泊してから退院になった。

 紅葉は萩田さんに連絡し、明日は出社しなくていいことに。

 着ていたスーツは着れないので、私が紅葉の家から着替えを持ってくることにした。


 私はお母さんに事情を説明し、今日は帰れないことを伝えた。

 お義母さんには紅葉の目が覚めたことをお伝えし、息子をよろしくねーと頼まれた。

 妹の千尋ちゃんとは変な出会いになっちゃったなぁ…。


 病院は付添者の宿泊は禁止だということで、その日は紅葉の家に泊まった。

 慣れたはずのベットも、紅葉がいないことでもの凄く寂しく感じた。


 紅葉、寂しいよ…。

 












 「ありがと」


 「うん」


 翌朝、朝一で紅葉のお見舞いに行った。

 検査も問題なかったとのことで、無事退院の許可が下りた。

 

 「失礼するよ」


 「部長」


 「え、あ…お世話になっております」


 帰宅準備をしていると、紅葉の部長さんが病室を訪ねてきた。

 

 「大丈夫か?」


 「なんとか」


 「あとはこっちでやっとくから、明日から出社してくれ」


 「了解です」


 部長さんも昨日の話を聞いて、今日の朝一で様子を見に来たようだった。

 

 「あとは彼女に癒してもらえ」


 「部長!」


 「あぅ…」


 部長さん(楠田さん)は、安心したように病室から出て行った。

 癒すって…何を!?


 「それじゃ、帰りますか。今日は愛海に癒してもらわないとね」


 「バイク取りにいかなきゃ」


 「せやった」


 












 「「ただいまー」」


 無事に紅葉の家まで帰ってくることができた。


 紅葉のバイクは、現場組の方たちが、会社の駐車場まで移動してくれていた。

 事務所で紅葉のヘルメットなどを受け取り、お礼を言って会社を後にした。

 聞いた話だが、久坂はセクハラや取引先への暴力などで懲戒解雇になるとの噂だ。

 

 ざまあみろ。

 私の紅葉にあんなことした罰よ。

 これで会わなくていいと思うと気持ちが楽になる。

 


 「ん…」


 「喜んで」


 紅葉にキスをせがむ私。

 紅葉は触れるだけのキスをしてくれた。

 うー…、やっぱり安心する。


 「さて、もう一回風呂入っていい?」


 「スーツどうする?」


 「クリーニング屋に持ってかなきゃだなぁ…」


 「いいよ。私が持ってくから。その間にお風呂入っちゃって」


 「ありがと」


 さてと!

 やることはたくさんあるよー。

 テキパキやらなきゃね。













 「ごめんね」



 「謝るの禁止」


 「ちょっと!脇腹はダメだって!」


 ただいま紅葉の足の間に挟まれている愛海です。

 

 紅葉には、今回の事件の詳細を話した。

 久坂に半ストーカーみたいなことされ、その結果があのような形になってしまったと。


 謝ったら脇腹くすぐられたんだけど!

 くすぐったいからダメだって!


 「俺こそ気づけなくてごめん」


 「なんで謝るかなー」


 「ちょ!指つねらんどいてや!」


 「脇腹から上に上がってきた悪い指にお仕置きしただけだし」


 隙あらば変な所を触ろうとしてくる紅葉。

 病み上がりだからって甘えさせないよ。


 「よいしょっと」


 「きゃっ!?」


 紅葉にぐるんと回転させられた。

 紅葉と向かい合う形になった。

 動かすのはいいけど、脇腹掴まないでよ…。


 「先週から悩んでた愛海に気づけなかった俺が悪い。これは俺の落ち度」


 「………」


 「俺も愛海の全てが分かるわけじゃない。だから、悩み事は相談して。これでも彼氏なんだし」


 「…うん」


 ごめんね。

 そうだよね。私が紅葉に相談してれば、こんなことにならなかったかも。

 一人で抱え込む問題じゃなかった。

 一歩間違えばストーカー事件の再来だったかもしれないし…。


 「俺は相談しにくい?」


 「そんなことない」


 「俺でダメなら玲奈さんとか、和田さんでもいいんだよ」


 「うーん…、そうだね。これからはちゃんとします」


 ママはいいけど、玲奈は嫌だなぁ…。

 金的で殺せとか言いそうだし…。

 玲奈は最終手段かな。


 「んじゃ、仲直りのキスで」


 「ん…」


 ん…?

 こーよーさん?

 どこ触ってるの?

 まだお昼ですよー。


 「ねぇ…」


 「何でございましょうか」


 「まだお昼なんだけど?」


 「?」


 いやいやいや。

 何?みたいな顔されても困るんだけど!

 何?私がおかしいのかな?


 「…したいの?」


 「愚問にござるよ」


 「はぁ…。もう一回頭からお酒かけてやろうかしら」


 「ちょ、それはダメだって!」

 

 

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