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Killing syndrome  作者: 兎鬼
3章 加速
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12/26

最後の団欒


9月13日(金)10時


目が覚め、携帯を確認すると10時を回っていた。どうやら今日は目覚まし時計の音にすら気がつかなかったらしい。どれだけ疲れていたんだ。


もうとっくに学校に間に合う時間は過ぎている。行こうと思えば行くことはできるが、行きたい気分ではなかった。昨日何かあっただろうか。


「いたっ」


昨日のことを思い出そうとしたら、ズキッと頭が痛んだ。寝過ぎだな。


改めて昨日のことを思い出してみると、簡単に思い出すことができたが、その代わりに少し嫌な気持ちになった。

そういえば昨日真理亜と話して、ついに仲違いしたんだっけか。あいつと知り合ってから、記憶のないところまで合わせると15年か。長かった割に、最後はあっけなかったな。

別にどうってことはないはずだし、嫌がらせをされてた訳だから、私には特しかないはずだけど。いや、これ以上考えるのはやめよう。


頭が痛まないよう、ゆっくり体を体を起こし、今日の予定を模索する。

疲れはまだあるし、このまま何もせず家で過ごすのもありか。いや、流石に気持ちが落ちたままじっと過ごしたら腐ってしまいそうだな。

これと言って出かける予定はないが、まぁ、昨日病院送りにした龍二たちの見舞いにでもいってやるか。


とりあえずの予定を決め、行動を開始する。まずは、服を着替えなくては。

慣れた手つきでクローゼットを開け、いつも通り寝癖をチェックするため姿見を確認する。


「なんだよ」


寝癖はこれでもかというほどついている。だが、気になったのはそこではない。確認してはじめてわかったが、どうやら制服のまま、お風呂にも入らないで寝てしまっていたらしい。

不良とはいえ流石にだらしな過ぎるだろ。


「はぁ」


やることが1つ増えた。

疲れているのはわかるし、すぐに寝たくなる気持ちもわかる。けど次の日大変になるんだから、風呂くらい入ってくれ昨日の私。


うんざりした気持ちで1番上の引き出しをあけ、替えの下着と適当なスカート、シャツを取り出す。タオルは脱衣所にあるだろう。それに、なかったとしても、私が入っていればメイドの誰かが用意するはずだ。


階段を降り、階段の横の浴室へと向かう。

しかし、やはり体が重い。睡眠時間は十分過ぎるほど摂ったはずだ。とすると、筋肉痛か?最近トレーニングをしていなかったからってあの程度の運動で?それはマジで勘弁してほしい。


「あれ、鏡花お嬢様、ご入浴ですか?申し訳ございません、湯船のご用意ができていないのですが」


そんなことを考えながら階段を下っていると、ちょうど階段の正面のダイニングを出たメイドに声をかけられた。

こいつはメイドの遥香。遥香は私が小さい時にこの家にやってきた使用人で、昔はよく遊んでもらっていた。

ウチの他の人間はメイドに冷たいから、フランクに接している私とは比較的親しい間柄だ。


「いいよ。出かける前に簡単にシャワーを浴びたいだけだから」


「ありがとうございます。ご入浴中にタオルの準備はしておきますね」


「ありがとう、遥香」


遥香に軽く手を挙げ、階段を下ってすぐのところにある、脱衣所に入る。

体も重いことだし、適当に手早く入ってしまおう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


結局洗うのが億劫で、シャワーだけだったのに1時間近くも入ってしまった。


なんかどっと疲れた。


脱衣カゴを確認すると、ハンドタオルが2枚に、長いバスタオルが1枚入っていた。流石遥香だ。私は全身を拭くのにバスタオルを1枚と、髪の毛を拭くのにハンドタオルを2枚使う。他のメイドだと2枚ということが多いが、これが不良の私と積極的に交流を持ってくれる遥香と他のメイドの差だろう。


遥香が用意してくれたタオルで適当に体を拭き、ドライヤーを済ませる。そして、その流れで持ってきていた洋服を着る。


「ダメだ」


疲れが思ったよりもきている。それにお腹も空いた。このまま出かけるのはしんどそうだし、だからと言って部屋で腐るのは嫌だしなぁ。

仕方がない、ダイニングに寄って何か摘んでから出かけるとしよう。


重い体を引きずりながら、ダイニングに向かい扉を開ける。

ノックをせず入ったので開けた途端に中の会話が中断し、視線がこっちに向く。


流石にこの時間では美鈴はいないだろうからママしかいないだろうと思っていた。しかし、ダイニングには予想外な顔があった。


「あぁ鏡花、起きてきたのかい?おっと、おはようと言うべきだったかな?」


「あぁ、おはよう、パパ」


中には和やかな雰囲気でお茶をする、ママとパパの姿があった。


何故?


パパの姿を見て、はじめに浮かんだ感想がそれだった。

パパが誕生日や習い事の発表会など家族の特別な日でもないのに、昼間から家にいるなんておかしい。


仕事なのに、それを押してでも話したいことがあるということか?

様子を伺ってみるが、鬼気迫る様子も、何か隠し事がある様子も伺えない。それに、急いでいる風でもないし、だとしたら何故?


「鏡花さん。パパね、今日はお仕事が夕方からなんですって。珍しいわよね」


「珍しいなんて、ママは酷いな」


「本当のことですもの。ね?鏡花さん」


ママは、パパが仕事の前の時間を一緒に過ごしてくれるのが嬉しいのだろう。パパに文句を言いつつも、ずっと嬉しそうに笑っている。

でも、ママもあの言い方では不自然さを感じているようだけど。


「え?あぁ、そうだね」


行動から有り余る不自然さを感じる。でも、私が来たのを見ても顔色ひとつ変えていない。私に話があるわけではないのか?

少し様子を見る他なさそうだな。


「久しぶりだね、昨日はありがとう」


「あぁ、あのことか気にしなくても良いよ。鏡花は大丈夫だったかい?それも気になって今日は家で過ごすことにしたんだよ」


「あぁ、私は大丈夫」


私のことを心配してのこと、か。理由としては十分だ。普通、父親なら娘が襲われれば心配して不思議はない。

ただ、パパと会うのは実は1ヶ月くらいぶりになる。その間一切連絡を取っていない娘を心配して帰ってくるなんて、あの一橋大臣がするだろうか。

私の考えすぎかもしれないが。


「え?昨日何かあったの?」


「あぁ。鏡花がな、通学の時に事故に巻き込まれそうになったんだよ。それでけが人が出てたから、わたしが病院を手配したんだ」


パパは適当に嘘を言うと、わたしの方をチラッと見てママに見えない角度で私にウインクしてみせた。

ママに心配をかけないように、あとは私の非行がバレないように気を使ってくれたのだろう。だがやはり、こんなこと今までにしてくれた記憶がない。優しくて嬉しい反面、それ以上に少し怖いな。


「あら、大変じゃない。鏡花さん、怪我は本当に無いのね?」


「うん、巻き込まれそうになっただけだから」


ママは割と何でも信じやすいタイプなので、本当に心配してあたふたしてしまっている。

私のことでも、まだママは心配してくれるんだな。そう思うと嘘をついている自分が少しかなしく思えた。


「何か食べるものある?昨日の夜から何も食べてなくて」


「あらそれは大変ね。何か簡単なものでよければ用意させるわ」


チリンチリン


ママが手元のベルを鳴らすと、10秒待たずに、専属の執事が現れる。確か卜部と言ったっけ。本当に仕事ができる人だ。


「鏡花さんに何かお食事を準備できるかしら」


「軽食でよろしければ、何かしら準備できるとは思いますが、それでも宜しいでしょうか」


「ええ、構わないわ」


「かしこまりました」


卜部は注文を聞くとこちらに一礼し、失礼にならないギリギリの速度で、足早に厨房に向かって行ってしまった。急いでいたにもかかわらず、足音だけでなく、ドアの開閉音すら全くしなかった。プロだな。


「じゃあ僕は、お茶のお代わりでも入れてこようかな」


卜部の背中を見送ったあと、パパはすっと立ち上がり私の定位置の椅子を引いて、私を誘導してくれる。

そして私が座ったのを確認すると、お茶を入れるために厨房に向かってしまった。


「パパったら、自分でお茶をいれなくてもいいのに。変にこだわるところがあるんだから」


「そうだね。そういうところは昔から変わらないね」


不信感はいずれ残ったままだ。パパがいない今のうちに、雑談に紛れさせてママからできるだけ多くを聞きだそう。


結局パパは、戻ってくるのに10分くらいかかった。その間に聞きたかったことはだいたい聞けたが、やはりママにもこれと言って大事な話はしていないということだった。


それ以上に意外だったのは、パパのことではなく私自身だった。自分でも信じられないくらいだが、聞きたいことがなくなってしまった後、ママに嘘をついた罪悪感からか、待っている10分の間、全く会話が尽きなかった。

自分でも驚くほど、言葉が溢れて止まらなかった。学校のこと、勉強のこと、学校に行かない時の過ごし方や、昨日の真理亜のことまで。

普段なら絶対に話さないようなことまで、なぜか今日は口をついてどんどん出てきて止まらなかった。


「そっか。真理亜ちゃんと喧嘩になっちゃったのね。でもようやく面と向かって話せたんだもの、きっと真理亜ちゃんだって、今は鏡花さんと同じ気持ちなんじゃないかしら」


「そんなもんかな」


「ええ。2人は仲良しだって昔から思ってたわよ。ここまで交流がなかったのが不思議なくらい」


ママは私の話に驚きながらも、何を話してもじっくりと話を聞いて、慰め、励ましてくれた。


家族には拒絶されていると思っていたけど、こうして話してみて、家族とも向き合って来なかったのは私の方かもしれないと思った。

それでも、向き合ったら受け入れてくれたんだから、もっと真摯に向き合ってみたら、他のことも変わるかもしれない。

それにもしも、雀荘にも学校にも居られなくなったとしても、少なくともここだけは私の居てもいい場所なんだ。

多分、ママは私にそう言ってくれているのだな。ということが、なんとなく私にも感じられた。


「お茶が入ったよ。何にしようか迷ったけど、今日はとっておきのセイロンティーだよ。茶葉としては一般的だけど、この葉はね……あれ、どうしたの?」


話が一段落ついたところで、パパが帰ってきた。

私がしんみりした様子で聞いていたからか、パパはトレーを持ちながら、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしている。


しかし、パパ以上に驚いていたのはママだった。


「あら、パパ。いけないわ、ご自分で配膳までしてしまうなんて」


パパの手には、ティーポットと私のカップ、それにサンドイッチの乗ったトレーがある。まとめて厨房から持ってきてくれたのだろう。


普段からメイドに任せている配膳をパパがやろうとしている姿を見て、ママは急いで立ち上がって、パパからトレーを受け取ろうとあたふたしている。

しかし、パパは首を振りながら優しく否定してトレーから、ポットとカップとサンドイッチの皿をテーブルの上に手早く並べてしまった。


「別にいいじゃないか、配膳を誰がやったって。ほら、わたしが淹れたお茶だよ。席について席について」


パパに急かされて、ママはあたふたしたまま再び席に座らされてしまった。

そしてパパはまるでベテランの執事のように高い位置からカップに紅茶を注ぎ、それぞれのカップを私とママの前に置いた。

それから机を軽くふきんで拭いてから少し格好をつけて言った。


「さあ、どうぞ冷めないうちに」


その後は、1時間ほどお茶を飲みながら3人で他愛のない話をした。

どうでもいいことばかりだったけど、久しぶりの感覚になんとなくこそばゆい感じがした。


お茶を飲んで気持ちが落ち着いたようだ。体の疲れの方も、よし、取り敢えず大丈夫なようだ。もしかしたら気疲れが原因の疲れだったのかもしれない。

ダイニングによって正解だったな。


一通り食事を終え、会話も落ち着いている。2人には悪いけどそろそろ出かけるとしよう。


「ごめん、私出かけるところがあるんだった。悪いけど、そろそろ行くね」


「え?……あら、せっかく楽しいティータイムだったのに残念ね。パパはどうされます?」


「あぁ、そうだね……せっかくの機会だしわたしはもう少しここで過ごしてから出掛けようかな」


やはりパパが家にいるのは家族との時間を過ごすためだけで、私は考え過ぎだったのだのだろうか。結局わからずじまいだが、今日はとりあえずそれでいいだろう。


「じゃあ、私行くわ」


「あ、待って鏡花さん。お薬は飲んで行くでしょ」


立ち上がろうとした私をママが呼びとめる。

しかし薬とはなんのことだろう。常備で薬なんて飲んでいる記憶はないはずだけど。


「え?なんのこと?」


「この前、寝る前に疲れに効くからって勧めたサプリメントよ。次の日の朝、スッキリした顔をして一緒に朝食をとってたから、きっと効果があったんでしょ?」


そういえば、一昨日の夜に無理やり勧められて何かわからず薬を飲んだんだった。でも、効果の実感がなさすぎてすっかり忘れてしまっていた。

もともと、栄養ドリンクとか、サプリメントとか自分を補強するようなものはあまり好きじゃないから飲みたくなかったんだけど、断れなかったんだっけ。


「そういうわけじゃないよ。効果も実感できてないし。今日だって体が重かったんだから」


「あら、そうなの。ママと美鈴ちゃんは体が軽くなったような気がして、元気ハツラツって感じだったのだけど」


劇的に効果が出たと感じるほどの変化は無かった。多分、サプリメントというなら、2人は外を歩かないからビタミンDが足りてなかったとか、栄養的ななにかじゃないだろうか。

健康だけが取り柄だし、やっぱり薬なんて私には要らないんだ。


「私、元気だけが取り柄だからさ。だからいら……」


「ちょっと待って。薬ってなんの薬だい?まさか、安倍さんのところからもらってきた薬じゃないよね?」


「そうだけど、パパどうしたの?」


私の言葉を途中で遮ったパパの様子は、今までとは表情も雰囲気も全く違っていた。

言うなれば完全に別人。顔には優しさなど微塵もなく、声色にも焦りや怒りの色が感じられた。なにか、まずいことがあったのだろうか。


「ちょっと待って、君はいいんだ。鏡花、あの薬を飲んだのかい?」


「え?うん、一錠だけだけど」


「それで、体調には全く変化がない?」


「うん、これと言って元気にもなってないと思うけど」


「そうか……」


パパは矢継ぎ早に質問をすると、悩んでいる様子を隠しもせず、目の前でうつむきながら顎に手を当てて考え出してしまった。

パパは政界でもポーカーフェイスとして知られている。そのパパがあからさまに悩むと言うことは、あの薬に何かあったのかもしれない。


ん?薬?

そういえば、そんな話どっかで聞いたような……。


「すまない、取り乱したね。あの薬はその人に合わせて作ってあるんだよ。だからママと美鈴には合っても、鏡花に合うかわからなかったんだ。でも効果がなかったんだから多分大丈夫だと思う。なんだか、ごめんな」


私が思い出すよりも先に、パパの言葉が私の思考を塗りつぶしてしまった。

個人的に製造された薬か。不自然な言い訳に聞こえなくもないが、安倍大臣は製薬会社にも息をかけていたはずだから、あり得ない話ではないか。


「取り敢えず私、薬とかあんまり好きじゃないし、効かないんならなおさら要らないや」


「そ、そうね。せっかくパパがママと美鈴ちゃんにって勧めてくれたのに、2人ともごめんなさいね。ママが飲んで元気になったから、つい鏡花さんにも試して欲しくて」


「私もすまなかったね。きちんと説明しておけばよかったよ」


「なんともないんだし、2人が気にすることじゃないよ。それじゃ私、そろそろ本当に行くね」


今度こそ席から立ち上がってダイニングの出口に向かう。出る前に軽く振り返って手を挙げてから部屋を出る。


時間はすでに14時。

調べたわけではないが、パパが手配してくれた病院までは乗り換えが2回必要で、ここからは1時間くらいはかかるはず。急がないと帰りが遅くなってしまう。


急いで階段を駆け上がり、部屋に入る。

そしてベッドの脇から携帯を取りポケットに入れる。そして、クローゼットを開け髪型を確認。


「よし」


風呂上がりでセットしたばかりなので髪の毛は完璧に近いほど決まっている。真理亜のことも話せてスッキリしたし。朝に比べてずっと気分がいい。

ハンガーからお気に入りの革のジャケットを取り出し、シャツの上から羽織る。適当に選んだTシャツとスカートにハマって、かっこよく決まっている。


学校のカバンから、外出用の小さいショルダーに財布を詰め替え、肩にかける。そしてハツラツとした気持ちそのままに勢いよく扉を開け、階段を駆け下りてそのまま玄関に向かう。


廊下を駆け抜け、一気に玄関に到着すると、下駄箱からヒールのあるサンダルを取り出しローファーと入れ替える。


普段ならダイニングからママの怒号が聞こえてきそうなところだったが、今日は機嫌がいいからか、パパがいるからかはわからないが、何も聞こえてこなかった。


あいつらのお見舞いに何を持って行こうかな。

そんな風に悩みながらサンダルのストラップを差し込んでいると、ふいに後ろから声がかかった。


「鏡花、帰りは遅くなりそうかい?」


どうやら考え事をしている最中に、パパが見送りに玄関まで来てくれていたらしい。考え事に集中してしまっていたせいか、全く気がつかなかった。


「いや、どうだろう。多分そんなに遅くならないと思うけど」


パパはママに聞こえないような小声で話している。ということは何かあるのだろう。


それからパパはいたずらな笑顔を作ると、私に顔を近づけた。


「実は今日、安倍さんと会食の予定なんだけど早く終わりそうだから、一緒にディナーでもどうかなと思ってね」


「え、多分大丈夫。……でも、どうしたの?」


なるほど2人で食事か。ママが知ったら羨ましがるに違いない。

きっとさっきの薬の件か、昨日のマリアとのことを詳しく聞きたいのだろう。この時はそれくらいにしか思わなかった。素直にパパと久しぶりにご飯を食べるのも嬉しかったし、それにこの時の私は気分が最高潮で真剣に考えていなかった。


「たまにはいいじゃないか、せっかく今日話せたんだから。いつもの馴染みの料亭で19時から待っているよ」


「わかった」


サンダルのかかとの紐をかけ、服の乱れがないことを確認する。そして、改めてカバンを肩からかけ直しパパに向き直る。


「行ってきます!」


「ああ、気をつけてな」


玄関の扉を開け、勢いよく外に出る。天気は快晴。秋になりつつあるとはいえ、まだ少し暑いけど、なんとなくいつもより晴れ晴れしい気持ちだった。


この時には、あんな事を予想なんてできるはずなかったけど、私はのちにこの時のことを後悔することになる。

どうせ最後なら、出掛けないでママともっと話しておけばよかったと。

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