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11話 これからよろしくね

ルナは生肉と宝石を喰えるようになった。


人間が生肉を食べない理由は寄生虫、それと消化しにくいこと。でも今のルナは胃が焼却炉みたいで、なにもかも食べられる。

生肉は悪くない。宝石は味がないけど、食感は案外癖になる。ドラゴンになったし、好きに食べよう。こう考えて、ルナは今日も岩山でダラダラしてる。


地図を見ればわかる。帝国が王国を侵攻する場合、まずは風の都市または光の城砦を攻撃しなきゃいけない。この二つの場所をちゃんと守れば、空の王都と雨の市街も守られる。光の城砦にはあさひがいるので、ルナは風の都市の近くの岩山に住むことにした。


食べ物は、岩山の鉱石で行商人から肉と宝石を交換すればいい。食べたり行商人に情報を聞いたり風の都市を眺望したり、ルナはこの岩山でダラダラ生きている。


岩山での生活3日目。


「あの、ドラゴンさん!…」


青髪の美少女、風の領主ヴェルナーがルナに会いに来た。

風の領主の服とそばにいる女性兵士の鎧を見て、ルナは「うわ、痴女集団だー」と思ったが、よく考えば自分も同じくビキニ竜鎧を着てる。


「やはりここにいるんですね!あの、私のこと覚えていますか?」

「風の領主だな。何か用?」

「風の都市の領主、ヴェルナーと申します。ドラゴンさん、風の都市に定住して、私の部下にならない?」

「…は?」


「七災」と呼ばれてる強いドラゴンとはいえ、ルナは王国寄りなので、ヴェルナーはルナにこう誘ってみた。


「もちろん住所と食べ物を用意します。どうかな?」

「あたしは王国のやつの判断力を信じないけど?」

「私を信じていいですよ。王と3人の領主、私含めてるこの4人は王国一番強くて賢い存在なんだから」

「あ、そう。じゃあドラゴンのあたしを誘う理由を教えていい?もしかして戦闘力がほしい?」

「違うよ。私ね、平和な世界を求めてます」


その服ではなきゃ、外見では風の領主はおしゃれな美人女性だ。


「帝国もドラゴンも、我が国に敵意を示したことがあります。それでも、みんな本質が善である、私はこう信じています。ですのでドラゴンさん、ドラゴンとして、風の都市に来てみんなと共存しませんか?あなたはこれから、共存のシンボルとして、私の部下になって風の都市の住民になります」

「あんな、甘いでもほどがあるでしょ?帝国は絶対の悪だ。私以外のドラゴンは全員人間を喰う害獣だ。帝国を信じるな。私以外のドラゴンを信じるな。聞き入った?もう二度言わないぞ?」

「何かあっても、私は信念を変えません。絶対です」


と、風の領主ヴェルナーが笑顔をしてルナの手を掴んで、


「人間と亜人間は思考力と知能がドラゴンより高くて、ドラゴンが理解できない難しいことを簡単に理解できて、賢い判断を出せます。王国のみんなはドラゴンさんに色んなことを指導し、なにもかもいい判断をしてあげます!大丈夫、怖くないよ。ドラゴンさん、一緒に戻りましょう!」

「…」


言いたいことはたくさんあったが、ヴェルナーの好意を強烈に感じたので、ルナは自分の意見を言わなかった。


風の都市を利用してみるか?ルナは色んなことを考えた。そしたら、


「あたしは毎日肉と宝石を食べる。一日一回お風呂に入る」


ため息をついて、ルナはヴェルナーのことを受け入れた。


「帝国に関する情報はなんでもくれ。あたしは帝国の宰相に用事があるからな。あと、あたしはお前ら(人間)の意見を聞かない。わかった?」

「もちろん!じゃあこれからよろしくね、ドラゴンさん!」


ヴェルナーは親友のようにルナを抱いた。

こうして、

風の都市は初めて、ドラゴン住民を迎えた。


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