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黄昏急行 ~昼が来れば焼け死ぬ星で僕は仲間と旅をする~  作者: わけあり団子


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名前

はじめまして、本作を開いて頂きありがとうございます。

本作品はカクヨムでも投稿しています。小説の内容は一切差はありません。

https://kakuyomu.jp/works/2912051599391516896

「そういえば、ルナさんは月の女神の名前ですよね」


「はい」


「グリムさんは、やはりグリム童話からですか?」


「まぁ、そうだろうな」


「グリム童話にクマって出てきましたっけ?」


「いくつかあるのですが、やはり代表的なものは『白雪姫とバラ紅』でしょうね」


「白雪姫?

 白雪姫にクマさんは出てこないよ?」


「ふふ、そうですね。

 でもツムギさんの知っている『白雪姫と七人の小人』とは別の物語です」


「どんな?」


「聞きたいですか?」


「うん」


「そうですね…。

 ある森に二人の姉妹、白雪姫とバラ紅が暮らしていました。

 ある冬の日の夜、家に一頭のクマが訪れます。

 二人は最初驚きましたが、そのクマはとても穏やかで、すぐに姉妹と仲良くなり、冬の間一緒に過ごすことになります。春になるとクマは森へ帰っていきますが、姉妹はその後、何度も意地悪で恩知らずな小人に出会い、そのたびに助けてあげることになります。何度助けても恩知らずで意地悪な小人を森から現れたクマがやっつけると、クマの呪いは解けます。クマは小人に呪いを掛けられた王子様だったのです。

 姉妹は王子様と結婚し幸せにくらしましたとさ」


「王子様!?」


「ツムギ、こっちを見るな。

 俺は呪われてないし、王子様でもない」


「えー、違うの?」


「違う」


「ふふ」


「ちなみに、エドガーの名前の由来も聞いてもいいですか?」


「Nevermore.」


「エドガーが『カァ』以外に喋っているのを初めて聞きました。

 喋れたんですね」


「いえ、エドガーはスピーカーの関係で『カァ』と『Nevermore.』しか喋れないんです。

 私たちとは無線で会話ができるので、必要性を感じなかったのですが、今度街に寄ったときに購入を検討してみましょう」


「いいんですか?」


「ええ、高いものでもありませんので」


「そうそう、名前の由来でしたね。

 ツカサさんは、『大鴉』という詩をご存じですか?」


「すみません、わかりません」


「『大鴉』という詩を書いた小説家が、エドガー・アラン・ポーという方でして、その方の名前から取っているのだと思います」


「なるほど、たしかに大きなカラスですね。

 Nevermoreとはどんな意味があるんでしょうか?」


「その大鴉という詩の中に登場する大きなカラスが繰り返し『Nevermore.』という言葉を発するんです。結果主人公は絶望にのまれ正気を失う、そんな暗くて悲しい物語になりますね」


「クククッ、皮肉屋にはちょうどいい名前だろ?」


「カァ」


「はは、流石に『はい』とは答えづらいですね」


 後日、ツムギたっての希望で『白雪姫とバラ紅』ごっこをやらされる羽目になる。


「白雪姫は私ね、ルナちゃんはバラ紅でラビちゃんは私とルナちゃんのペット、クマはグリムさん、エドガーが子鬼で……。ツカ兄はクマのお兄さんね!」


 エドガーがごっこ遊びの後、『Nevermore.』を繰り返していたのが印象的だった。


『Nevermore.(もう二度としない。)』


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

すこし日常パートが続きます。面白い、と感じてくれるといいのですが。


もし「面白かった」「続きが気になる」と思っていただけましたら、ページ下部より【ブックマーク追加】や【☆☆☆☆☆】の評価(星)で応援していただけると、執筆の大きな励みになります!

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