下車
はじめまして、本作を開いて頂きありがとうございます。
本作品はカクヨムでも投稿しています。小説の内容は一切差はありません。
https://kakuyomu.jp/works/2912051599391516896
足元を照らしてくれるラビの後に続いて列車を出る。列車から降りた場所は駅のホームで、地面は天然石で縁取りされた流し込みのコンクリートだった。左手、列車の前方には闇が広がり、先に突入したはずの機関車両の姿は見えない。反対を向くと、先頭車両があけた大穴越しに焼け付く大地が顔を覗かせていた。
細く呼吸をすると口に入る空気は冷たく、問題なく呼吸ができることが分かる。
「ラビ、このままホームを奥に行くと右手に階段があるはずです。
ツカサさんを連れて階段のところまで行ってください。
あ、階段はまだ降りないように」
「わかった!」
奥、つまり先頭車両の方へと向かうと、車両から降りてきたグリムの姿が見えた。右腕は千切れそうになり、左右のバランスが悪いのだろう片足を引きずるようにこちらへ歩いてくる。
「グリムさん!」
「おう、無事だったか」
「僕は大丈夫ですが、グリムさんの腕が……」
「気にするな。
惜しくはあるが、片腕で済んで助かったというのが正直な感想だ。
もう少し扉が厚ければ本当にやばかったな」
左手で千切れそうになったもう片方の腕をつかみ、引きちぎる。
「グリムさん!?」
「多少ましになったか。
あのままじゃ、歩きにくくて仕方ない」
ガシンと音を立てて右腕が駅のホームに落ちる。
「グリム、大丈夫ですか?」
少し遅れて客車から出てきたルナが駆け寄ってくる。両手に水筒を持っていた。
「ああ、なんとかな」
「一人で飛び出した時は、どうなるかと思いました。
ですが、あれが正解でしたね。助かりました。
ありがとうございます」
「おう」
「立て続けにすみませんが、あまり時間はありません。既に私たちが開けた大穴から熱風が吹き込んできています。ツムギさんのポッドをお願いできますか?
あなたしかあれを持ち上げることができません」
「ああ、まかせろ」
「私が補助につきます」
「頼む」
「エドガーはこの空洞の調査をお願いします。
特に人類にとって有害なガスが溜まってないか、どれだけ広いのか」
「カァ(行ってくる)」
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
実を言うとこの章は無くても良かったかもしれません。ですが、派手なシーンのあと少しクールダウンするための章が必要か、と思い後から付け足した部分になります
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