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黄昏急行 ~昼が来れば焼け死ぬ星で僕は仲間と旅をする~  作者: わけあり団子


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幕間

はじめまして、本作を開いて頂きありがとうございます。

本作品はカクヨムでも投稿しています。小説の内容は一切差はありません。

https://kakuyomu.jp/works/2912051599391516896

◆ ◆ ◆


 アリアには多くの機関車が走っている。しかし、東に向かって全速力で走行する機関車など、現在この星でこの一両だけだろう。


 機関室に一つしかない座席に腰を下ろし、ルナは忌々しいタウセチへと視線を向けた。白く燃える巨大な恒星が、地平線の向こうからじりじりと容赦なく昇り始めている。


「……できれば、後続列車にお願いして、グリムの応援を送ってもらいたかったのですが」


「カァ(言っても、居ないものは仕方がないだろう)」


「そうですね」

 すぐ横の止まり木で羽を休める相棒に、ルナは静かに同意した。


「カァ(ツカサも行かせるのか?)」


「ええ」


「カァ(なぜ?)」

 エドガーはいつもわかりきったことを聞く。はたから見ると鳥の鳴き声と独り言に見えるかもしれない。だが、実際は二人のオートマタによるダブルチェックに近い。エドガーはルナの判断が客観的に正しいかを確認するため、あえて疑問を呈してくれているのだ。


「現在の温度は62度ですので既に人体には辛い温度です。そしてポッドの位置は確定しましたが、掘り出すには10時間はかかるでしょう。

 そして10時間後、この列車付近の温度は100度付近まで上昇します」


「カァ(そうだな、人では耐えられない)」


「はい。100度は高温のサウナとほぼ同じ温度です。水風呂もなしで10時間もサウナに入れる人間はいません。唯一助かる方法はあの空洞です。

 あの空洞であれば温度は20度から30度前後に保たれていると思いますので、ツカサさんには避難してもらうことにしました」

 ルナが理路整然と答えると、エドガーは短く鳴いた。


「カァ(そうだな、それしかない)」


「この列車に水風呂でも用意できれば、いいんですけど」


「カァ(風呂ならあることにはあるんだがな)」


「……あなたがいつも水浴びにつかっている、あのシンバルですか?」


「カァ(せめてラジエーターでもついていればな……)」


「ふふ」

 エドガーがどこからか拾ってきたシンバルは彼のお気に入りの浴槽だ。もちろんサイズ的に人間が入浴できるわけがないし、シンバルに冷却用のラジエーターがついているはずもない。エドガーもそんなことは承知の上で冗談を言っている。


 野暮なツッコミは入れず、ルナはふっと微笑む。


「エドガー。すみませんが、もう一つ調べてもらいたいことがあります」

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

始めてのルナ視点です。エドガーが喋るのも始めてになります。


もし「面白かった」「続きが気になる」と思っていただけましたら、ページ下部より【ブックマーク追加】や【☆☆☆☆☆】の評価(星)で応援していただけると、執筆の大きな励みになります!

よろしくお願いいたします。

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