褒められてるのか分からないことってあるよね
遅くなってしまいすいません。途中まで書いてたものが、操作ミスにより消してしまい最初からに。それほど文字数が多かった訳ではないんですが、暫く魂が抜けてました。
目を覚ますと知らないベッドで寝ていた。
どこだここ?
というか何があったんだっけ?
たしか王子お披露目のパーティーに出ていて、それで、えーと…うーん、思い出せない。
「お目覚めになりましたか、お嬢様」
「うん」
ベッドの近くの椅子に座っていたイーナが、声をかけてきた。
丁度良いので彼女に何があったのか聞こう。
「イーナ、パーティーは?」
「はい、お嬢様が倒れられた後、旦那様と陛下が場を収められました。毒物や刺客の存在も疑われましたが、医師の診断によると疲労により倒れたということでしたので、その後も引き続き現在もパーティーは続けられています。ちなみに、ここは王宮の一室で、お嬢様がお眠りになっていた時間は半刻ほどです」
「倒れた?…っ!」
ああ!思い出した!
王子と踊ってるときに気絶したんだった。
あんなことになったのは、前日に王子と伯爵令嬢の恋愛小説を読んだからだ。
母になぜあの本を選んだのか小一時間問い詰めなければなるまい。
嘘です。小一時間も話し続けられるかい!
「それと…」
「なに?」
イーナがやや勿体ぶった感じでニヨニヨとしている。
なんだろうか?
「殿下もかなり心配されているご様子でしたよ」
「ふーん」
「…?」
おそらくイーナとしては、俺が照れたりするのを期待したんだろうけど、さっきあんなに王子を意識したのは前日にあの恋愛小説を読んだからだ。
冷静になった今では王子に対してあんな乙女な反応をすることもない。
残念だったな!
「…コホン。お嬢様、パーティーへお戻りになりますか?もしまだ体調が優れないようでしたら、ここでお休みするようにと旦那様から仰せつかっております」
「うーん…じゃあ休む」
「承知いたしました。では、私は旦那様へご報告に参ります。すぐに戻りますので、お嬢様は休んでいてください。…失礼します」
そう言って部屋を出て行くイーナを見送り、ベッドへ寝転がる。
体調は全然問題ない。
会場に行くのがめんどくさくなってつい嘘をついてしまった。
それにきっと王子もいるだろうしね。
さっき目の前で気絶してしまったし、今会うのはちょっと恥ずかしい。
いや、かなり恥ずかしい。
なんだよ、ダンスして至近距離で顔を見て気絶って。
頭の中ピンクすぎだろ!
絶対笑われてるよ!
会場中の人に、変なあだ名とか付けられてるよ!
ああ、変な人だと思われてるよー。
「ただ今戻りました」
イーナが帰ってきた。
ちょっと会場の様子を聞いてみよう。
「会場は、どう…何か変わったところとか、ない?」
「いいえ、特に問題はございませんでしたよ」
「私について、何か、言ってなかった?」
するとイーナは「ああ、なるほど」と何かを察したらしい。
言わずとも分かってくれるなんて、流石イーナだ。
「多くの方がお嬢様のことをお噂にされていらっしゃいました」
ほらやっぱり!
どうせ『拗らせピンク』とか『フラワーガーデン』みたいな変なものばっかりだろ!
ああ、やっぱり聞きたくないいい!
「寝る!」
「っ!お嬢様?」
「いい。聞かない」
布団を頭まで被り、意地でも聞かないアピールをする。
そのとき、ドアがノックされる音がした。
「誰か来たのだろうか?」と、布団から頭だけ出してイーナと顔を合わせる。
とりあえず、無視をするわけにもいかないので、イーナに対応を任せた。
イーナがノックの主へ誰何をする。
「どちら様でしょうか?」
「…私だ」
「っ!」
相手の声を聞いた瞬間、ビクッと驚いたような反応した。
俺は心当たりがないような、あるような微妙な感じで「どっかで聞いた声だな」くらいにしか思わなかった。
一体誰だろう?
「急に来てしまってごめんね。ずっと心配だったから、意識が戻ったと聞いて一目様子を見たかったんだ」
イーナが急いで開けたドアから部屋へと入ってきたのは、第一王子だった。
何してんの王子。パーティー抜けてきたんかい。
でも心配して来てくれたのはちょっと嬉しかった。
「元気そうで何よりだよ。『月の妖精』さん」
……は?
今度は羞恥により顔に熱が集まるのが分かった。
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