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人は言動で侮ってはいけないと思いました。

お待たせしてしまいすいません!

「元気そうで何よりだよ。『月の妖精』さん」


いや、え?

何そのあだ名。

普通『月』とか『妖精』って綺麗や可愛いって意味で使うよな。

何かあだ名付けられてるだろうなと思ってたけど、思ってたのと違う!

まあ、変なやつとかバカにしてるようなものではないのは良かったけど。


でも!

これはこれで、なんか、その、…照れる!


なぜ俺はあんな可愛らしいあだ名で呼ばれて照れてるんだ!

しかもそんな俺を見て王子が、年相応にクスクスと笑いながらすごく純粋な瞳で見てくるから、目を合わせづらい。

ごめんね、月の妖精の中身がこんなで。

…誰が月の妖精じゃい!

あぶない、あぶない。

自分のことをそんな風に言ってたらヤバいやつだよ。

まあでも、イルメラにそのあだ名を付けた奴は見る目があるじゃないか。

実際可愛いからね。

今のは客観的な意見なので、ナルシストではないです。


「おっと、僕はそろそろ戻るね。パーティーから抜けて来たからあまり長居できないんだ。またね、イルメラ嬢!」

「はい」


王子って一人称『僕』だったっけ?

素が出たのかな?

手を振って部屋を出て行く姿は、子供らしくてほっこりした。

自然と笑顔になってしまう。


「…お嬢様」

「へぁっ!」


びっくりした!

そういえばイーナもこの部屋にいたんだったよ。

ごめんね。忘れてた。


「先程もお聞きしましたが、お嬢様も会場へ戻られますか?」

「うーん……そうする」


やっぱりパーティー会場へ戻ることにした。

王子も心配になって来てくれたんだし、きっと家族も心配してるだろう。

顔を見せに行くくらいした方がいいよね。


「かしこまりました。それでは髪を結い直しましょう。どうぞこちらへ」


髪を結ってもらうときに聞いたが、王子の言った「月の妖精」の他にも会場では色々と呼ばれていたらしい。ひぇっ!

そうしてイーナに色々と準備をしてもらい、いざパーティーへ!と、二人で向かっていたら、廊下の曲がり角を曲がった所に一人の5、6歳くらい((イルメラ)と同い年かな?)の女の子が困ったという顔で、困ったようにオロオロし、困った風に頭を抱えていた。

要するに困ったちゃんだな。違うか。


ものすごく無視したいけど、目が合ってしまった。

今もその紫色の瞳で凄い凝視してきている。

ていうかこの子、金髪縦ロールじゃないですか!

まさか、生で見られる日が来るとは。


暫くじーっとこちらを見てきたかと思えば、突然姿勢を正してさっきまでの困ってた様子を微塵も感じさせない余裕のある笑顔を見せてきた。


「あなた、パーティーに来た子よね?なら会場がどこか知らないかしら?お兄様とはぐれたので会場へ戻ろうと思いましたの。王宮(ここ)って広いし迷路みたいで、いつも迷っちゃ…散歩したくなるのですわ。……あっ、勘違いしないでね。わたしは迷子ではなく、ただ他の人とはぐれただけなんだから」

「そう….なんだ」


「ですわ」口調だと思いきや、最後の焦って付け加えた迷子じゃない宣言の方が素の話し方なのだろうか。

漫画や小説に出てくるお嬢様の金髪縦ロールと「ですわ」口調はセットだと思ってたが、あれも天然ではなく養殖(つくられた)ものだったのだろうか。

いや、こんなのはこの幼女だけだろう。

そう信じたい。


しかし、あれだな。

このとてつもなく残念な言動。

そして、自分が今説明した状況にあってなお全く反省していない勝ち誇ったかのような余裕のある表情。

間違いない!

これは…この子は!


ポンコツだ!


「早くいきましょう。置いてくわよ?」


なぜか一緒に行くことになった。

しかも一人でズンズンと進んでいる。

何となくだが、会場はそっちではないと思うんだ。


「お待ち下さい!会場はそちらではありません!」

「なっ!…知ってたわよ。ええ、勿論知ってましたとも。これは、あなた方が本当に会場の場所を知っているのか試しただけですわ」


やっぱりか。

しかも彼女の言うだろうことも何となく想像できた。

わかりやすいぞ、このポンコツ幼女お嬢様。


その後は特に問題を起こすこともなく、大人しくついて来ていた。

少しは反省したのだろうか?

そして、パーティー会場へ到着した。


「ありがとう。あなたたちのおかげで会場へ着きましたわ。このお礼はしっかりさせていただきますわ」


ん?

てっきりまた、反省皆無なお言葉をいただくと思ったがお礼を言われた。

根は真面目で素直なんだな。

いい奴じゃないか。

ポンコツって呼んでごめんね。


「あら?お父様とお母様はどこかしら?お兄様も見つかりませんわ。…しょうがありませんわね。見つかるまでこのわたくしが一緒にいてあげますわ!」

「え」


いや、一緒にいて欲しいのはそっちだろ!

やっぱりポンコツなのか?


「あれ?アン、どこに行ってたんだい?戻ってきたら居なくなってたからびっくりしたじゃないか。…おや?イルメラ嬢、戻られたんですね。良かった、貴方ともっとお話ししたかったんです」

「お兄様!」


え?

おにいさま?

ご兄妹?

王子の妹?

王女?

………。


心の中でポンコツって呼んですいませんでした!

お読みいただきありがとうございます!沢山のブクマ・評価励みになります!今後ともよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 待ってました!! これからも更新頑張ってください 出来れば話の最後に次の更新予定日などを書いてくれると嬉しいです
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