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7_猫フィリップと存在

 猫フィリップと存在



猫は良いな。猫だよ。猫。動物ってのは良いものだけど、猫は特に良い。猫を知ったのは生成されてから大分たってからだけど、今一緒にいる、フィリップを飼うようになったのは本当に大昔からだと思う。時間の流れはあんまり気にするほうじゃないから、どのくらい前かはわかんないけど。とにかく僕の生活はフィリップ中心なんだ。話せるという設定で猫を飼う人もいるみたいだけど、僕は古代人方式でやってる。フィリップは言葉を話せないし、眠るし、移り気だし、コミュニケーションほかの存在とのようにわかりやすく成立するわけじゃない。でも、そういうものだろう? 猫っていうのは本来。だから良いんだよ。って、思うけど、最近じゃ猫コミュニティも細分化しているからね。僕みたいなのは自然化石派ってジャンルらしい。別にいいけど。色んな形の猫と猫愛好家がいる。でも、このサーバーは良いよね。みんな色んな動物を自分なりの方法で愛している。愛っていうのもよくわからない感情だけど。僕がフィリップに持っている好意は彼が猫だからなのか? 僕はなんらかの猫愛着症? 自主的にそういう指向を選択したとは思うけど、フィリップとの関係性のなかで育まれたものでもあると思う。だからフィリップのために有用性を証明し続けないといけない。それこそが僕の生きがいだからね。フィリップは今は無性だけど、有性にして、つがいの猫を飼うのもいいかもしれないね。クレジットが凄く必要になるけどね。それはそれでやりがいがある。今の仕事の詩を書くのも結構やりがいがある。セラピストの補助みたいな詩を書いているから、社会的な有用性もとても高い。当然セラピストと話したことはないけど、彼らはやっぱり凄いなと感じる。倫理規定上の理由で一切具体的なことは言えないんだけどね。ごめん。仕事をしている最中は演算装置も上級のものが使えるから、詩のエネルギーもあがるし、それはちょっと病みつきになる。伝説になっている加速主義者達の話を思い出すよね。とにかく今は最高の状態だ。フィリップと一緒に暮らして、セラピストの補助の詩を書く仕事をしている。サーバーの猫コミュニティの人とも多少のつながりはある。いつか僕もセラピストになりたいなんて思うけど、凄く難しいだろうね。セラピストは他者も愛さない。動物も愛さない。自分と創造主と仕事しか愛さない。ストイックな人たちだよ。僕もやっぱり、クレジットを使い過ぎるべきじゃないな。フィリップとの生活で満ち足りているんだから。クレジットが足りなくなって破産すればフィリップともお別れだからね。二匹目の猫はまぁ、やめておこう。そこが妥当なラインだ。自分の今に満足する、古代人のいろんな本にも書いてあったな。僕はわりと、徹底的な古代主義だから現代の本は読まないんだ。そういうこと。

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