55-報告
こんにちは橘 弥鷺です。
元コンビニSVのダンジョン運営に、ご興味をいただきありがとうございます。
お読みいただければ幸いです。
尚、前作の完結しておりますSTRAIN HOLEもあわせて、是非、お読みいただければ、うれしく思います。
STRAIN HOLE
N6940GN
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アルトたちが救助され街へと帰って来た。アルトとアーリエは、陥没に巻き込まれ、おおよそ1日行方不明となっていたが、無事帰還し体調も体力もなんともないと言うことから、報告が優先され、駐留軍からニセンとセリカをくわえたメンバーで、アルトとアーリエの報告を昼食をしながら聞くこととなった。
「アルトは、まぁ良いとして、アードリゲ少尉本当にお体は大丈夫ですか? それに急遽でしたのでこのような料理しか良いできなくて…… 」
ミーナとルイガノの母親であるワールドトレック探索者組合理事長のアウディが、アーリエを気遣うように尋ねると、アーリエは微笑みを浮かべて返答する。
「お気遣い感謝いたします。テノール理事長、重要な報告となりますから、すぐにでも報告が必要かと思います。それにお腹がペコペコなので、昼食もかねての報告なので助かります! どれも美味しそうですね♪ 」
アーリエは、お嬢様とは思えない態度でお腹を押さえて、早く食べたいみたいな態度でテーブルの料理の放つ香りにうっとりしているが、隣に座るセナが「はしたないですよ! アーリエ」と言うのを無視している。アーリエなりに、この昼食の場を庶民的態度で感謝を表現している。探索者や労働者が好む料理は、味が濃く、手早くすませられるような、煮込み料理や手で頬張れるようなサンドイッチが多い、ちなみにロールス本土は焼いたパンが主流だが、デリゲートは蒸したパンで、蒸しパンや中華料理の花巻やパオズのような白生地のパンが主流だ。
「冷める前に食おうぜ! 」
ジークがすでに我慢ができないようで、手もみをして臨戦態勢に入っている。
「リリもお腹ペコペコ♪ 」
「お前もいっぱい食べておっきくなれよ♪ 」
リリムの言葉にジークが楽しげに返答する。
「ジークが良く食べるからって目の前に料理置きすぎじゃないか? それにテーブルのメンツが少食そうなメンツ揃えて」
アルトが苦笑しながらジークのテーブルだけ、食べきれないほどの料理が乗っているのを見て口を開いた。それに、ジークの隣にはミーナが座り、リリム、リリナが対面に座っている。ジークの欲求を満たす布陣だ。
「何が爽やかイケメンだ? 欲望に素直すぎだろう」
報告は探索者組合理事と、駐留軍大隊長のニセンにすれば済むことなので、騒がしくなりそうなジークたちは、はなからテーブルを別にしたようだ。
「しかし、ダンジョンから人を保護するとは…… 前代未聞じゃのう 他に人はいるのか? 」
ベントレーがリリムとリリナを不思議そうに見て口を開き、それにアルトが答える。
「いや、他には人はいないし、ダンジョンコア自体は、他と変わらない操作が可能だ。それにあのふたりはああ見えてかなり強い」
「はぁ? まだ成人するかしないかって歳だろう? 」
ニセンがアルトの言葉に疑問を漏らすが、アルトの実力を知っているので否定もできずに困惑している。リリムとリリナの容姿は幼く、この国の成人年齢が15歳なので、童顔で成人していると言われればそうなのだが、少しだけ無理がある容姿だ。アーリエがアルトの言葉を引き継ぐように口を開く。
「ニセン大隊長、確かに容姿は幼いですが遭遇時に気配を感じることができませんでした」
「確かにそれはわたしも感じることができなかった。シーカーのジークの間合い入っていたからな」
ニセンが困惑しながらも理解しようとしている。セナも続くように口を開く。
「わたくしも寸前で身をかわされました。拘束を解かれることがあってもかわされるのは、初めてでしたわ」
「セナの拘束術は一級品です。それをかわせる実力を持つのが彼女たちなのです」
誰よりもセナを信じているアーリエが、セナの行動を肯定する。セナは、相手の動きを止める事が役目である為、接近することを得意としている。当然、接近できても相手の力量があれば、再度距離をとられたり、拘束を解かれることはあるし、明らかに接近しても、セナ実力では敵わないと察すれば、ある程度仲間の攻撃を与えてから接近したりと、手はあるのだがリリムは殺気や気配がなく、セナが拘束しようと接近したのを容易くかわしてみせたのだ。アーリエが話し終わるのを見て、アルトが口を開く。
「本人たちも協力するつもりのようだけど…… どう保護するかって話なんだけどな」
アルトが、シチューのゴロゴロした野菜を頬張り、予想以上に熱かったのか、ハフハフしながら飲み込み水で流し込む、アーリエはクスクスと笑っているが、セナは顔をしかめている。アーリエやセナは、いつも給仕がつくような食事をしていたのだが、このような食事に、軍での生活である程度なれたのだが、環境が変わると驚いてしまう。セナよりもアーリエの方が、食事については順応性が高い。食事をしながら、リリムとリリナの今後とダンジョンの事について報告し、改めて近日中に会議を行うことにした。ベントレーが食後のお茶を飲みながら口を開く。
「ひとまず。今日明日はゆっくりと休むと良い」
「まぁそうだね。アルトもアーリエさんも休んで良いですよね」
ルイガノがベントレーに同意して、責任者へと視線を向けると、アウディもニセンも頷いているので、アルトとアーリエの上司が、許可を出しているので休暇で良いようだ。
「ありがたく休ませてもらうおかな…… ってなんだあれ? 」
アルトが感謝を告げると、視界に隣のテーブルが入る。
「も、もう食えん…… 」
「リリムちゃんってそのからだのどこに入るわけ? 」
「ジークは案外少食なんだね♪ これ美味しい♪ おかわりぃ」
「リリムは燃費が悪いのです」
ジークはすでに食べすぎたようでベルトを緩めているが、リリムはおかわりを要求したうえで、まだ食べており、それを見ているミーナがリリムの大食漢に引いている。
「ごはんの美味しい世界で良かったねリリナ♪ 」
お読みいただきありがとうございます。
次話も引き続きお楽しみいただければ幸いです。
前作のSTRAIN HOLEも何卒よろしくお願いいたします。
N6940GN
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