56-男性はオーバーサイズシャツを着る女子を好む?
こんにちは橘 弥鷺です。
元コンビニSVのダンジョン運営に、ご興味をいただきありがとうございます。
お読みいただければ幸いです。
尚、前作の完結しておりますSTRAIN HOLEもあわせて、是非、お読みいただければ、うれしく思います。
STRAIN HOLE
N6940GN
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報告をし終えたアルトたちは、帰宅することになったのだが。
「アルトたちと一緒がいい! 」
「リリムに同意します。アルトが難しいのであれば、アーリエさんに同行します」
リリムとリリナは、探索者組合での保護となり、どこに住まわせるかと言う話になったのだが、2人がアルトかアーリエと共に生活することを主張した為、アルトたちの家に、一時的に預かる事となった。ミーナがリリムとリリナに言い聞かせるように声をかける。
「ふたりとも、ずっとは一緒に住めないし、あくまでも仮だからね。客室をふたりで使ってもらうから、手狭なのは我慢してね」
「えー ずっと一緒がいい! 」
「リリムに同意ですが、来客を考えると我々が客室を占有するわけにはいきませんね。引っ越しを検討しましょう。我々の部屋と客室、それに食品庫を確保することを強く推奨します」
「そんな広い家の家賃いくらすると思ってるの! 全員が理事にでも出世しなきゃムリだから! 」
「アルトとミーナちゃんには荷が重いよねー♪ 」
ミーナとリリムがキャッキャと騒ぎ、リリナが冷静に講釈を垂れる。ルイガノがそれを微笑ましく見ながら声をかける。
「ミーナも妹ができたみたいで楽しいだろうけど、アルトも疲れているだろうから、今日はそれくらいにして休もうか」
「誰がこんな世話焼きが必要な娘たちを妹だなんて! ちゃんとこの世界のことを教えてあげないと、後々大変だからお世話してあげないとって思っただけ! 感謝しなさいよね」
「ミーナちゃん照れてる♪ 」
「て、照れてない! ちょ、ちょっとはかわいいかなとか、一緒に住めたら楽しいかなとか思ったけど⋯⋯ 兄さんとアルトは男だから、女の子増えるといいなぁとか思っただけで⋯⋯ 」
常に眠そうというか半眼のようなリリナが、目をクワッと見開いた。しっかり開くと、やはりリリムとリリナが一卵性の双子なのがよくわかる。リリムは天真爛漫な少女だが、リリナは見た目の幼さとは相反して、落ち着き過ぎているというか、妙な色気を放っている。そのリリナが顎に指あて、観察するようにミーナを凝視しては呟く。
「このミーナさんの態度は、21世紀初頭から騒がれ始めたツンデレというヤツか? プログラムなしでナチュラルで行っているのが興味深い⋯⋯ ツンデレ好きはこれに魅了されるわけか⋯⋯ ライブラリーに保存」
「人を観察するみたいにしてわけの分からないこと言わないで! 」
ミーナがリリムの視線に気がついてワタワタとしている。アルトが軽く肩をすくめて口を開く。
「まぁオレは休ませてもらうわ。 リリム、リリナあまりミーナを困らせるなよ」
そう言ってアルトは、自室へと入りベッドへと倒れ込むようにダイブする。体力的にはそこまで疲れていないと思っていたが、いろいろとあったせいか、疲労は思った以上にあったようだ。アルトは5分もたたずに意識が遠くなり寝息をたてたのだが、アルトの感覚ではすぐに意識が浮上する。
「アルト起きた♪ 」
「うわぁ! 」
アルトの顔のそばには、ベッドに頬杖をついたリリムが微笑んでいる。リリムは、大きめのシャツを着ただけの姿で、アルトの部屋に進入したようだ。その後には、同様に大きめのシャツだけを着たリリナが白い細い足を露わにし、その容姿には似合わない妖艶な表情でアルトに声をかける。
「男性は、このような姿を寝起きに見たいと、ライブラリーにあったので、実証実験を兼ねて行ってみた。アルトどうですか? 萌えるのか? これが萌えなのか? 」
「勝手に入ってきてバカなことを言うなって、萌えるわけがないだろ! なんの情報がそのライブラリーには入ってるんだよ」
「なぜだ? 」
「子どもの姿のお前らに何を感じろって言うんだよ」
「子ども姿ではない! これは」
「あんたたち何してるの? 」
リリナの言葉にかぶせるように、ドアを勢いよく開けたミーナが、険しい表情を顔に貼付けている。その頭には、タオルが巻かれ、ルームウェアに着替えている様子から、ミーナがシャワーに入っている事をいいことに、リリムとリリナがアルトの自室に突撃したようだ。ミーナがズンズンとベッドまで近づき、リリムを子猫をつかみ上げるように首根っこつかみ、侮蔑の目線をアルトに向け口を開く。
「アルト? まさかこんな年はもいかない子たちに欲情なんてしていないわよね? 」
ミーナにしては、低い声音で言葉からは抑えているものの、険のある言い方であることは想像は容易だが、アルトは被害者であり、それに欲情どころかロリコンだと思われたら心外である。
「寝込みを進入されたのはオレだけど? オレにも節操はある」
「ほぉぅ、アルトの口から節操とは⋯⋯ 昔では考えられないわね」
女性関係に関しては、以前のアルトは節操がないを具現化したような人物な為に、精神が入れ替わったことを知っているミーナにしても、理解が追いつかないのであろう。以前のアルトの許容範囲は広かった。アルトは自分のことではあるものの、過去の事をとがめられても他人でしかない為、迷惑でしかないが、そこを掘り下げてもしかたないので、リリムに視線を向ける。リリムはミーナに首根っこをつかまれたままで、両手を胸元で手首をお辞儀させて「ニャ〜♪ 」とかしていて反省している様子は皆無だ。
「で、なにしにおれの部屋に来たんだ? その姿を見せたかったわけでもないんだろう? 」
「えー ちゃんと話とかないといけないから? ねぇリリナ」
リリムは微妙に疑問系なのは、リリナに言われたからのようで、そのまま視線をリリナへと向けると、リリナはコクリと頷きリリムから引き継ぎ話を続ける。
「わたしたちの事を知ってもらい、マスターであるアルトへの協力をすることが我々の任務ですが、非科学的な出来事が発生したことにより、わたしにも状況がつかめていないので、話のすり合わせがさらに必要と判断しました」
「なるほどな、なら変な格好じゃなくて普通にすればよかったろう? 」
「我々ヒューマノイドは学習意欲を最上位設定されています。気になることは検証が必要なのです」
「よくわからないかそういうものなのだな」
「はい」
「じゃリビングで話そう」
アルトはベッドから立ち上がり、リリムたちを自室から押し出すようにリビングへと向かわさた。
お読みいただきありがとうございます。
次話も引き続きお楽しみいただければ幸いです。
前作のSTRAIN HOLEも何卒よろしくお願いいたします。
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