49-並行世界の日本から来た双子
こんにちは橘 弥鷺です。
元コンビニSVのダンジョン運営に、ご興味をいただきありがとうございます。
お読みいただければ幸いです。
尚、前作の完結しておりますSTRAIN HOLEもあわせて、是非、お読みいただければ、うれしく思います。
STRAIN HOLE
N6940GN
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アルトは、その手に持った計画書を読んで驚愕していた。
「日本は日本でもオレがいた日本ではなさそうだな…… 」
2040年と書かれているので、アルトの記憶の日本からしてみれば、15年未来の日本ではあったが、さすがに15年でここまで今と大きく世界がかわるとは、考えにくいと、アルトは思う。第三次世界大戦が起きる可能性が高く、自衛隊は自衛軍と名称が変更されている。おそらく軍拡と自衛手段の解釈が変更されたのだろう。さらに驚きなのは、ほぼ人間思えるアンドロイドが存在する世界のようだ。
「アンドロイドね…… ヒューマネータな世界か? まぁいいか、水槽の解除方法を見つけないとな」
パソコンが起動され、画面には大きく水槽の解錠とアプリケーションが立ち上がった。
「アーリエ開けられそうだ。少し離れて」
アルトは、躊躇なく解錠をタッチすると、設備が起動をはじめ、ふたつの水槽の液体が互いに流れはじめ、水槽の下部から液体が流れはじめ水位が減りはじめる。水位が下がると、水槽がゆっくりと水平に倒れ、水槽の全面のガラスがスライドし開封される。
「ダンジョンコアを回収する」
アルトがアーリエに声をかけ、水槽へと歩みより、ダンジョンコアを手にする。
「とうとう手に入れた…… ダンジョンコアを…… 」
「あなたがマスター? 」
「はぁ!?」
アルトがダンジョンコアを感慨深く見つめていると、下から声が聞こえた。アルトはアーリエかと思い視線を向けると、アーリエは少し後方にいて、こちらを怪訝に伺っている。
「こっちだよ! 」
「はっ?! 」
アルトは、そのまま視線を間下にある水槽へと視線を向けると、そこには、全体的にピンクの髪なのだが、毛先にかけ水色になるグラデーション髪色の少女が裸身で寝ている。アルトは後ずさりながら尋ねる。
「誰だ? 」
「わたしたちは、新ドール規格ツインズ試作4号機のわたしがゼロニで、そちらはゼロイチよ」
隣の水槽の縁に座って、こちらに声をかけるもう一人の少女がいた。アルトの下にいる少女と真逆の水色の髪に、毛先がピンク髪色で、自身をゼロニと名乗った少女がそこにはいる。
「アルト…… その娘たちは……? 」
アーリエが不安そうにアルトに尋ねる。
「オレにもさっぱり…… 」
「まて、あなたちは日本人ではないのか? 彼女の言葉は…… ライブラリにない言語? ゼロイチ彼のDNA解析を」
「彼マスターじゃないの? 彼の言葉はわかるのにね不思議。はい、これからよろしくねマスター握手! 」
ゼロイチが上半身を起こして、アルトに握手を求める。ゼロニがいつの間にか、アーリエの元に移動している。
「いつの間に…… 」
「危険はないので、安心して下さい」
ゼロニは、アーリエに手を差し出し、笑顔で握手を求める。アーリエは、小柄で可愛らしい顔立ちの少女たちに、呆気をとられながら、ゼロニの求めに応じて手を握った。
「これは…… 2010年代から日本を中心に流行を博した。なろう系などと称される異世界転移が実際に起きていると? 」
「おもしろーい! まだまだ科学じゃ証明できないこと多いよね~ 」
「ゼロイチ、ディープラーニングモードへと移行し、現状の適正化を図る」
「確かに今のままだと、マスター以外会話ができなさそうだね~ りょーかい! 」
そう言って、ふたりの少女は、いきなり力が抜け意識を失うようにその場に倒れる。アルトはゼロイチを、アーリエはゼロニを抱き抱える。アルトがアーリエに声をかける。
「よく分からないが、このまま放置するわけにいかないから、連れていこう」
「そうですね。ところでアルトは慣れているのですね…… 」
アーリエが、なんとなく抗議的な声音と視線をアルトに向けるが、アルトにそんな視線を向けられることに、思いあたることがない。
「なんのことだ? 」
「は、裸の女の子なんですよ! 」
アーリエは、この施設に入る際に羽織ったコートをゼロニに羽織らせる。アルトが自身の胸で寝息をたてるゼロイチをチラ見してから、ため息をひとつついてから、自分も羽織っていたコートをゼロイチにかけてからおぶる。ゼロイチとゼロニは、14~16歳程度の年齢と推測できる容姿だが、アルトの中身は、30歳のおっさんなので、子供にしか見えてなかった。まぁアーリエくらいの容姿となれば、男としては反応しなくもないのだが、日本の社会人として培われた社会性が、10代の少女に欲情しない精神を養っている。まぁそれでもアルトの肉体は、19歳なので反応しているのだが、こればかりは仕方がない。アルトはアーリエの不条理な抗議を無視して返答する。
「アーリエはその娘をおぶれるか? 」
「それは、大丈夫ですけど…… 必要なら魔力使いますし」
アルトに抗議をスルーされて不服なのか、まだ何かむくれている表情ではあるが、しっかりとゼロニをおぶっている。アルトは気にせず出口を顎で指し口を開く。
「25式に簡易ベッドもあるからそこで休ませよう」
「わかりました」
ダンジョンコアと一緒にふたりの少女を保護することとなった。このふたりが、アルトの助っ人であることは、当の本人たちは知らないが、この出会いによって圧倒的な戦力を手に入れることとなった。
お読みいただきありがとうございます。
次話も引き続きお楽しみいただければ幸いです。
前作のSTRAIN HOLEも何卒よろしくお願いいたします。
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