48-地下研究施設
こんにちは橘 弥鷺です。
元コンビニSVのダンジョン運営に、ご興味をいただきありがとうございます。
お読みいただければ幸いです。
尚、前作の完結しておりますSTRAIN HOLEもあわせて、是非、お読みいただければ、うれしく思います。
STRAIN HOLE
N6940GN
https://ncode.syosetu.com/n6940gn/
アルトとアーリエは、航空基地を後にして未確認の島反対側に訪れていた。すでに舗装路は、途中で行き止まりとなり、岩肌が見える沿岸沿いを25式で走行していた。
「きれいな海ですねぇ 水がこんなにたくさんあって、いろいろな色に水が変化して、飽きないですね」
「アーリエ海を見るのもいいけど、ダンジョンコアを探さないと、このダンジョンを見つけた意味がないからな、それに時間制限も忘れないでくれよ」
「48時間ですよね。わかってますよ。ダンジョンに入って2時間くらいですから、まだ46時間あります」
「2日間徹夜はしたくないだろう? 」
「さすがにそれは辛いですねぇ…… ごめんなさい」
アーリエが浮き足立っているのをなだめるように、アルトは冷静に会話を続けるが、アーリエは実感できていないようで、いつもより反省の言葉は軽い。アルトとしては、いつもが真面目すぎるアーリエなので、そのあたりはかまわないと思っている。そんな会話をしていると、前方が入江になっている地形が見えてきた。
「入江か…… 下りられそうだな」
アルトは、25式を波打ち際まで進め停車させる。入江になっているので、他の沿岸部よりも穏やかな波で静かだ。アルトは浅瀬まで行き海の中を覗き込む。
「入江のわりには、水深が深そうだな…… 人工物? 」
海の色が気になり覗きこんだ海の中には、整備された岸壁がかすかに見えた。アルトが周囲を見渡すしていると、アーリエがアルトに尋ねる。
「何か見つけたんですか? 」
「入江の海の中は整備されているから、さっきの施設みたいなのがあるかと思って」
「水中でも活動できる人類の星なのでしょうか? 」
何も知らないアーリエが、とんでもない事を言っているが、アルトは案外アーリエが天然なのかと思いながら、再度周囲を見渡すと岸壁の岩と岩の隙間に、上空や海からでは視認できない位置に扉があることに気づいた。
「アーリエあれ! 」
「扉ですか? ずいぶん大きな扉ですね」
ふたりがドアの前まで来ると、扉の脇に隠れるように、入江の反対側まで続く短いトンネルがあり、アルトは、扉の周囲を確認しながら、アーリエに返答する。
「さっきの施設みたいな物が、地下にもあるのかもな、空からも海からも見えづらいところに、わざわざ扉を作ってるから、敵に見つからない為のものだろ? 軍の施設とか、そういうものだろうな」
「敵…… モンスターのような生き物がいるのでしょうか? 」
アーリエは、そう言ってから警戒するように海を見渡す。答えを知るアルトがクスリと笑いながらそれに答える。
「おそらく、敵は同じ人間だろうな。モンスターとかなら、隠す必要もないだろう。同等の知性を持つ相手が敵で、対話で解決しないって感じじゃないか? 」
「どこの星も似たような人々の争いはあるのですね」
「ロールス共和国は、人が相手戦争はかなり前だよな? 」
「大きな戦争は100年近く前ですね。その後、小競り合いや緊張状態は何度か近代学で学びましたが…… どの国も、人口増加にダンジョン発見が追いついていないと聞きます。他国に侵略する理由はそのあたりでしょうから、まだ余裕のある国は、ダンジョンコアを同盟国に、有償譲渡するような交渉も過去には、あるようですが、その額が国家予算数年分ともなれば…… 」
「そんなこと言われれば、言われた国は、足元見られたと思うだろうけど、売る側も売った金で今の領土で人口増加に耐えうる環境にするか、探索者を増やしてダンジョン見つける必要もあるからな。外交の難しいところだよな…… お、あった。扉を開けるぞ」
アルトは扉の脇に貸すようにあったスイッチボックスを見つけふたを開ける。大きな扉がゆっくりと中心から左右へと開いていく。
「エレベーターか、やっぱり地下に何かあるんだな」
アルトがそう言いながら、照明の魔法具を灯しエレベーターの中へと入り、アーリエもその後に続き、アルトは平然とエレベーターを操作して、エレベーターを下層へと下ろした。
「アルトはやはり慣れているのですね」
「え、何が? 」
「異世界の機械を難なく使いこなせてるので…… 」
「あー、似たような体型の人間ならまったく違う文明だったとして、もできあがる機械は同じになるだろう。これが腕が4本あるとか、羽はえて飛べるとかなら違うだろうけどさ」
「なるほど、さすがダンジョンシーカーですね」
アーリエがアルトに感心しているが、アルトは日本語が読めてしまうので操作は簡単だ。アルトは苦笑しながら、アーリエの言葉を聞き流す。エレベーターがたどり着くと、広い空間へと到着する。アルトは壁際を探ると、すぐに複数の照明スイッチが並んでいるのを見つけて、すべてスイッチを入れると、周囲が明るくなる。すると海側に位置するところには、地下であるのに港のように整備された空間になっている。おそらく潜水艦の港のようだ。先に奥を見るべきだろうとアルトは、アーリエに奥を指し示して声をかける。
「奥から順番に探してみよう」
「なんの施設なんでしょう」
「わからない」
アルトの正直な本音だった。日本の施設ではあるものの、自衛隊の施設だろうと検討は着くが、近所に住んだ事もなければ記憶にもない。ふたりは通路を歩きながら、ドアがあれば開いて中を軽く確認するが、特にこれといって、手がかりになるようなものはなく、突き当たりのドアを残すだけとなった。
「ここで最後ですね」
「ああ、開けるぞ」
アルトがドアを開けようとするが、他の部屋とはうってかわって、分厚い鉄扉で開けるには少々力を必要とした。中には2畳程度の空間に金庫のような鉄扉がある。
「カギが必要でしょうか? 」
「いや、カギがかっかってない。開けられる」
さらに重い鉄扉をアルトは体重を乗せて開くと、中には部屋のほとんどを埋め尽くすような、設備のような物が目に入った。
「化学兵器とか生物兵器の類いか? 」
「アルトあそこを見てください」
アーリエが指し示す方にアルトも視線を向けると、部屋の設備の中央にある、縦型の水槽のようなガラス張りの大きな装置がふたつあり、中心でH型につながっており、その中心に、光輝くキューブ状の物体が浮かんでいるのが目にはいる。
「ダンジョンコアだ! 」
「すごい! 本当にダンジョンを見つけてしまうなんて」
「けど、どうやって開けるんだ? 」
アルトとアーリエは、水槽に近づき周囲を見て回るが、密閉されていて開けられるような場所はない。アーリエが水槽の中を凝視してアルトに声をかける。
「この中身はいったいなんなんでしょうね。何か入っているようにも見えますが、この液体が濃くて中が見えませんね」
「さすがに有毒なモノではないと信じたいけどな」
アルトは水槽の周囲をあきらめて部屋の角にあったデスクに足を向けるとデスクの上には、デスクトップパソコンがそのままになっている。
「動くか…… 」
電源を入れ起動している少しのあいまにアルトはデスクの引き出しを開けると、他の部屋にはなかった手がかりのようなものがあった。日本語で書かれた計画書のようで、アルトは照明で照らし、計画書のタイトルに驚愕した。
「日本自衛軍 2040年新ドール規格ツインズ計画」
お読みいただきありがとうございます。
次話も引き続きお楽しみいただければ幸いです。
前作のSTRAIN HOLEも何卒よろしくお願いいたします。
N6940GN
https://ncode.syosetu.com/n6940gn/
いいね、ブックマーク、評価、感想、レビュー何かひとつでもちょうだいいただければ、励みとなりますのでよろしくお願いいたします。
ぜひ、下の☆印にて評価してただければ幸いです。




