42-依頼受諾
こんにちは橘 弥鷺です。
元コンビニSVのダンジョン運営に、ご興味をいただきありがとうございます。
お読みいただければ幸いです。
尚、前作の完結しておりますSTRAIN HOLEもあわせて、是非、お読みいただければ、うれしく思います。
STRAIN HOLE
N6940GN
https://ncode.syosetu.com/n6940gn/
「セリカさん調査良いんですか? 」
アルトは、素朴な疑問をセリカに投げかけた。駐留軍の大隊長副官が、ここにいて良いのかと疑問を感じたからだ。副官で調査への同行が危険だからと言う理由でないことは、先日、ダンジョンでセリカの力量は把握している。後衛と言っていたが、そのあたりの兵士や探索者よりも、実力者であるのは間違いない。セリカは胸元から封書を取り出して返答する。
「本来は機密だろうけど、テノール理事が一緒なら良いわよね。想像以上に大きな事故だから、探索者に協力要請よ。今から庁舎に行ってくるわ」
「なるほど、ここで待ってて正解だったな」
「行動が早くて助かるわ」
セリカと話していると、今度はアリエテを呼ぶ声が聞こえて来た。
「部隊長~ 副部隊長とわたしの17式1型を整備班から受領しましたぁ」
「マリーか了解だ。わたしの車輌とデイルの車輌は指揮車輌か場合によっては攻撃に加わるから、マリーは搬送と防御に専念してくれ、マリーの防御力には期待してる」
「りょ、了解しました! 」
マリーは、タンクオペレーターの搭乗服に着替えており、マリーの頭には、タンクオペレータートレードマークである、ベレー帽をかぶっている。アリエテに期待されて嬉しいのか、ニマニマしながらベレー帽をかぶり直している。
ちなみに、アリエテたちが駆る、17式1型装甲戦闘車は、探索者組合自治区の主力装甲戦闘車であり、ワールドトレック探索者組合が所有する装甲戦闘車は、全て17式1型となる。片側4輪、計8輪の装輪装甲車で、上部に魔法砲塔を持つ戦車型と魔法ガトリング機銃を装備する人員輸送型があり、汎用性と派生同型を開発時より主眼において開発された。旧型の11~16式は、戦闘用と人員輸送が交互に開発されていたため、混成運用していた。他の探索者組合では、現在も旧型を運用している組合もある。アリエテとデイルが戦車型でマリーが人員輸送型に搭乗している。17式までの装甲戦闘車は、下界のモンスターに対して、複数輌と探索者で対応することで対応していたが、特級のモンスターやそれ相応のモンスターだと、被害も出ていたために、アルトが単機戦闘特化の戦闘車をアリエテに希望したことで、アリエテの開発者魂に火をつけたことにより、開発が始まり、25式が開発された経緯がある。そこへ街道のトンネルの方が騒がしくなる。
「ぞ、増援を! 増援を大隊長が! シャドウの群れが…… 」
負傷した兵士が息も絶え絶え街道から現れたのだった。セリカがかけより声をかける。
「モンスターとの戦闘が? 」
「はい、オレ負傷したので大隊長が伝令の命令を…… 大隊長たちが対応していますが、照明も破壊され、兵士何人かがすでに被害にあってます。すぐに増援を! 」
「わかりました。至急自治政府に依頼を! 」
セリカは立ち上がり、自治政府の庁舎へとあるきだそうとすると、ルイガノが声をかける。
「探索者への依頼ですね。しかし、緊急事態では? 」
「ええ、急ぎますので失礼します」
セリカの表情も打って代わり硬い表情になっている。ルイガノは相変わらずおっとりと柔らかい口調で口を開く。
「緊急性が高い場合、自治政府への申請でなく、直接探索者組合に依頼しても、探索者組合理事の承認で事後申請も可能ですよ。うちの探索者と装甲戦闘車も少数ですがいますので、デイルさん間違いないですよね? 」
「え、ええ、確かに条項に明記されています。下界での話ではありますが…… 」
「人命救助が最優先です。条項の解釈は後で考えましょう。という事でセリカさん僕で良ければ受諾しますが? 」
セリカは、理事になったばかりのルイガノが、ここまで落ち着いた対応をできるとは、思っていなかったので、一瞬間が空いた。
「セリカさん? 急いだ方が良いのでは? 」
「そ、そうですね。理事、駐留軍大隊ニセン大隊長より、探索者への応援要請を依頼いたします」
「わかりました。ではすぐに、アルトすぐに行けるか? 」
「いつでも! 」
アルトはそう言って25式へと乗り込んだ。それを見てアリエテが声をかける。
「アルト先行しろ! すぐにこちらも向かう。」
「わかった! 」
アルトは25式を起動させアクセルを踏みつけると、巨大なバギーは、鈍重な見た目とは異なり、地面を蹴りつけるように走り出した。アルトは25式の武装ロックを解除させ、街道入口へと侵入すると、斬雷の弾種を選択。前方に黒い影が兵たちに襲いかかる群れが目にはいる。アルトはさらにサイドアームを選択し外部へと声をかける。
「カウント3で後退して端によって目を閉じろ! 3,2,1、今! 」
兵士たちが一斉にシャドウから距離をとると、アルトはサブアームのトリガーを引くと、25式から閃光弾が放たれ、シャドウが眩い光に後退りしたところへ、アルトは斬雷を打ち放つ、主砲から打ち放たれた魔砲は、途中で分散し雷の槍がシャドウたちを襲う。
「シャドウなら自分で斬りかかった方が楽か? 」
アルトはキャノピーを開け、25式から飛び下り、生き残りのシャドウにファルカータで斬り伏せ、崩落事故の最前のアーリエたちを視認する。セナがシャドウをひきつけ、アーリエとニセンがシャドウを迎え撃っているが、シャドウの数が多く、他の兵士たちと分断されたようだ。アルトは近くにいた若い兵士に声をかける。
「ワールドトレックのアルト・ノエルだ。すぐに応援が駆けつける。ここを死守してくれ」
「わ、わかりました…… 」
アルトは、そのままアーリエたちのところへと向かいながら、25式を遠隔操作で前進させ、アーリエたちが戦いやすいようにサーチライトを向けたその時、他のシャドウよりも、一回り大きく、カラダに油膜のように虹色の幕をおおった個体が現れた。セナが今まで通り、アーリエの前に出て盾をかまえ、アーリエがシャドウに効果のあるレイピアに魔法を絡ませはじめる。レイピアに青光の電気が帯びることから、雷撃系の魔法のようだ。アルトは背中に冷や水が通るような感覚を覚える。
「まずい! アーリエ、ダメだ! そいつはシャドウじゃないミューカスだ! 」
アルトは叫びながら走り出していた。
お読みいただきありがとうございます。
次話も引き続きお楽しみいただければ幸いです。
前作のSTRAIN HOLEも何卒よろしくお願いいたします。
N6940GN
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