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元コンビニSV(スーパーバイザー)のダンジョン運営 ~固有スキルスーパーバイジングは最強でした~  作者: 橘 弥鷺


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43/59

40-影の後追い

こんにちは橘 弥鷺です。


元コンビニSV(スーパーバイザー)のダンジョン運営に、ご興味をいただきありがとうございます。

お読みいただければ幸いです。


尚、前作の完結しておりますSTRAIN HOLEもあわせて、是非、お読みいただければ、うれしく思います。

STRAIN HOLE

N6940GN

https://ncode.syosetu.com/n6940gn/

 崩落事故から10分後には、駅前の広場には駐留軍の一部が集められていた。自治区内は探索者の一部が持ち回りで自警団を担当したり、自治政府が警察機構を担うのだが、街道は自治政府ではなく、ロールス共和国領地とされている為に、街道内での事件事故は、共和国管轄となる。その為、駐留軍が調査と救助を行うことになるが、駐留軍の人数で対応できない案件に関しては、自治政府経由で探索者組合へと依頼がされる。デリゲートに駐留しているのは駐留軍大隊のうち三分の一で中隊規模しかいない。


「傾注! 大隊長より訓示をいただく」


 大隊中隊長の号令で、駐留大隊兵士の視線がニセンへと向かう。


「先行調査に向かってもらった者たちによると、崩落現場は、街道入口より500メートルとのことだ。その先、崩落がどの程度続いているかは、今後の調査が必要となる。復旧をさせるにしても、安全を確認してからとなる為、速やかに調査を行う。この自治区と本国を結ぶ街道を1日でも早く復旧させなければならない。自治区からの輸出は、本国にとっても重要なもので先延ばしにすれば経済が不安定になりかねない。調査にあたり、照明は機能していない暗がりとなる。最悪の場合は崩落の影響で、下界のモンスターが入りこむかもしれん、留意するように以上! 」


 ニセンが話終えると、中隊長が指示を飛ばして駐留軍は調査を開始した。


「あなたたちも運がないわね。あまり無理せず調査に当たってください。わたしは自治政府に応援要請をしてきます」

「ありがとうございます。ですが、これも軍務です。参加しない理由はありませんから」


 セリカの言葉にアーリエは凛と答える。監査の同行で訪れていたアーリエとセナも、駐留軍とともに事故調査の任務につくこととなった。無論、監査官も調査に参加しているが、アーリエやセナとは真逆に、明らかにババを引いたと、顔に書いてあるような表情だ。街道のトンネル内は、列車が被害にあっていなかったのが、救いだったのだが、街道を馬車や徒歩で移動する者も、少なからずいる為、捜索する必要はある。崩落現場に向かうと、トンネルは完全に埋まり、奥が見えない。ひとりの兵士が、瓦礫を登り天井あたりで奥を覗き込み報告する。


「かなり大きく崩落しています。先が見えません」

「助けを求める声はないか? 」

「………… 」

「どうした? 報告しろ! 」

「………… 」


 ニセンが呼び掛けても兵士の反応はないが、ややあってから、瓦礫の山からその兵士の体が落下し、地面へと叩きつけられ、周囲には血の池ができ、周りは絶句し、衝撃的な光景に声も出せないでいる。その光景は、兵士の頭がなく首から鮮血が、花瓶を倒したかのように、地面を赤く染めていたのだ。ニセンが剣をかまえながら兵士たちに命令をくだす。


「シャドウだ! 警戒を厳に! 戦闘用意! 照明を絶やすな! 死守しろ! 群れが来るぞ! 」


 兵士の数人が、サーチライトのような照明を守るように周囲を囲み、剣をかまえる。ニセンの予測通りに、天井付近の隙間から、シャドウが霧や液体物のように体を変形させて現れる。


「セナ少し時間をシャドウを一掃します」

「わかりましたわ、アーリエ! 」


 セナは、自身の背丈ほどの細身の盾を身を隠すようにかまえ、ショートソードをかまえる。セナの後方でアーリエがサーベルを抜き、片手は宝珠を握って囁く。しかし、その間にシャドウは、兵士たちに飛びかかり、兵士を引きずりだし、まるで肉食獣のように数匹のシャドウが、奪い合うようにかぶりつく、生きたまま仲間が食われる瞬間を目の当たりに、息を飲み戦意が下がった兵士たちを別のシャドウが襲う。しり込みした兵士にニセンの檄が飛ぶ。


「全方位に警戒しろ! 決してシャドウが闇で強くなったわけではない! 動きを止めれば補足されるぞ! 」

「大隊長一度お引き下さい! 一掃します! 」


 アーリエがニセンへと声をかける。ニセンがシャドウを斬り倒し、さらに近場のシャドウを蹴り飛ばし、一度距離をとる。


「セナ行きます! 」

「はい! いつでも! 」


 アーリエの声に、セナが盾を一度引き、盾の尖った先で、シャドウを串刺しにする。アーリエが走りだし、阿吽の呼吸でセナがアーリエ側に盾をかまえると、アーリエが、その盾を足場に飛びはね。サーベルを振るう。


「銀の一閃! 」


 アーリエのサーベルから眩い光を放ち、シャドウが吹き飛ばされ霧散する。ニセンがアーリエに声をかける。


「よくやった! アードリゲ少尉。まだ出てくるぞ! お前ら! 今のうちに陣形を整えろ! 必ず2人以上の複数で陣形を組むんだ! 」


 ニセンの叱咤に、兵士たちが近場の仲間同士で陣形を整える。その時、1体のシャドウが天井をはい周り出して、サーチライトへと飛びつき破壊する。


「くそっ! 光魔法でも火炎魔法でもかまわん視認できるようにするんだ! 何人の兵士が生き残れるか…… 」


 ニセンほどの騎士であれば、闇の中でもシャドウなど雑作もないが、部下たちがそうとは限らない。各小隊長クラスは、苦戦はしても命を落とすことはないだろうが、一般の兵士はそうとはいかないだろう。そう言う意味では、新人でありながらも、アーリエとセナは別格だ。元王家直系の姫と、その側近が受け継いできた家系の血は伊達ではない。ニセンがアーリエとセナに声をかける。


「アードリゲ、ロータス両少尉は、わたしと前に出てもらうぞ!」

「お任せください! 」

「ロータスの名に懸けてこの状況を打破いたします」


 セナが前に出て、セナが囮をかってでる。シャドウが、前に出たセナへと群がる。セナは微笑を浮かべ、魔法を顕現させる。


「爆炎! 」


 セナの周囲を業火の如く炎が囲い、群がっていたシャドウが火柱となり爆砕する。それを見て他のシャドウが後退りしたところへ、アーリエとニセンが斬り込み次々と斬り払う。


「応援の探索者たちが来るまで持ちこたえろ! 」


 シャドウの群れを掃討するためにアーリエたちは奮戦するのであった。

お読みいただきありがとうございます。

次話も引き続きお楽しみいただければ幸いです。


前作のSTRAIN HOLEも何卒よろしくお願いいたします。

N6940GN

https://ncode.syosetu.com/n6940gn/


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