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鉱物好物  作者: ヒロ
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次の日、石と銅で串焼き台を作ってみた。炭焼きのおじさんから炭をもらってきて、厨房でマルタに串焼きを作ってもらう。串は銅で作ってみた。

銅の台の中に炭を入れ、じんわり焼く。おお。町でみた串焼きのようになったよ!

味見すると、少し違ったけど誤差の範囲だ。やっぱり炭焼き。これが大事だね。

マルタも味見して驚いている。


「ジェマお嬢様、これは良いです。この炭焼き台。厨房で使わせてもらって良いですか?」


「もちろん!マルタ使ってみて!」


その日の食事に串焼きが出て、家族はみんな驚いた。


「姉さま、これ美味しいです!」


「昨日町で食べて勉強してきたのよ!」


「ジェマ、勉強とは?」


「焼き台をじっくり見てきて、銅と石で同じようなものを作ったの!」


「そうか、ジェマは焼き台が作れるのか・・・。」


お父様が少し思案の顔になったけど、お婆様もお母様もティオもネオも喜んで食べていた。王都に向かっているお爺様にも食べて欲しかったな。戻って来られたらまたマルタに焼いてもらおう。


マルタとは、マヨネーズも作ってみた。町で買ってきた植物油とレモンと家にあった卵と塩で、泡だて器も真鍮で作って、とにかく混ぜてみた。最初は黄身と塩にレモン、最後に少しずつ植物油を。


これは村の特産品の白芋、どうみてもジャガイモのような芋をポテトサラダにして食べたい。いつも茹でたり蒸したりするだけでお昼ご飯にしていたあの芋だ。


ということで、マヨネーズ、子どもの腕ではキツイ。力自慢のマルタに託す。


「あれまぁ真っ白になりましたよ。このソース。もったりしてますね。」


「マルタ、これを茹でた白芋を和えるの。玉ねぎもあれば切って晒していれるといいの。」


「はいはい。ジェマお嬢様、やってみましょうかね。」


マルタが白芋を茹でて、その横で玉ねぎを薄く切ってくれた。それを水で晒して、白芋と晒した玉ねぎとマヨネーズで和える!!!出来た!!!

マルタとそっと味見していた。美味しい。久しぶりのポテトサラダにときめく。ここにキュウリも畑にあるので今度もらいに行こう。


「んまぁ、これは!ジェマお嬢様、美味しいですよ。」


「ここに胡椒を少し振るの。もっと美味しくなるわよ。」


わたしは胡椒もちゃんと隣の町で買ってきたもんね。うちの村の野菜は確かに美味しい。でも塩味だけじゃ寂しいからねー。


「どう?マルタ、美味しい?」


「ええ、ジェマお嬢様、これは王都でも通用するお味だと思いますよ。物凄く美味しいです!」


「今晩の食事で出してね。」


これは、我が家で受けた。お父様もお婆様もお母様もおかわりをしたぐらい美味しかったと褒められた。

お爺様がお戻りなったらすぐにお出ししたい。


「ジェマ凄いな。美味しいよこの白芋のサラダ。」


「ほんと、とても白芋が食べやすいわ。このソースはどうやって作ったの?」


「卵と植物油とリンゴ酢とお塩です。全部混ぜたら美味しいソースが出来ました!」


「ジェマは食いしん坊さんだからな。美味しいものできたから良かったな。」


「はい!」


いい感じに着地したので、余計なことは言わぬ。みんな気にいってくれたので、今後週に何回かこのポテトサラダがうちの食卓にあがることになった。


マルタには世話をかけるけど、蒸した白芋だけじゃ食べにくかったのだ。


植物油が隣町で売っていたけど、少しお高かったので、マヨネーズは村にはお披露目しなかった。領主館だけで食べられる美味しいものとして羨ましがられたとか。

きっとリッシャが自慢でもしたのだろう。


ヴェルナー様とアシュクロフト様が再度村に着てこれを食べたら一気に王都では広がりそうだけど、それは先のお話。


食生活が少しずつ向上してきて、嬉しい限り。お母様がうさぎを捕ってこられたら、照り焼きも挑戦してみたい。


「ジェマの考える料理は美味しいわ。」


「これは美味しいね。自分が作った野菜がいつも以上に美味しく感じるよ。」


「お父様が作っているから、野菜が美味しいんです!!」


「そうか、いつも頑張って作っているからな。」


「お父様のおかげです!!」


一番理詰めで問いただしてこられるお婆様も美味しそうに食べておられたからいいだろう。お婆様は裕福な子爵家で美味しいものをいっぱい食べて来られてきたから、少々美味しいぐらいじゃインパクトがないのだろう。

こうして我が家に串焼き、マヨネーズが時々登場することになった。良きかな。


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