第3話 魔物
3話目投稿しました。暗殺と全く関係なく、シリアスでもありませんが読んでいただけたら幸いです。
リナとゴンズは、チャム村に向けて街道を二人ならんで歩いていた。チャム村に到着するまで丸3日かかり、当初リナはアルトニアに復讐したい一心で焦って急いでいたが、現在は死んだ眼をしており街道をフラフラ歩いていた。
「おーい。リナ。生きてるかー?」
「・・・お腹・・・空いた・・・」
リナは空腹の限界で生死を彷徨っていた。隣で歩くゴンズは、あきれた眼でリナを見ていた。
「まさか保存食を持たずに旅していたとはな。せめて乾パンぐらいは持っておかぬと本当に餓死するぞ?」
「・・・あんな不味くて固くて味がなくて口の中がパサパサするものなんて・・・食べたくない・・・」
リナは丸一日中何も口にしていなかった。隣でゴンズが乾パンをもりもり食べており、ゴンズが何度も「食べろ」と言っても決して一口も食べようとしなかった。
「いい加減、食わねば餓死するぞ?諦めて乾パンを口にせよ」
「絶対に嫌!それよりあたしはギギボアの干し肉が食べたい。ゴンズ持ってないのー?」
「そんなものはもうとっくに食べてしもうたわ。お主は本当に食い意地張っているのう」
リナが駄々をこねるが、ゴンズに軽くあしらわれていた。無駄にエネルギーを使い、またもやリナのお腹がグーーっと鳴った。そんなやり取りをしているうちにチャム村とリナ達が歩いている街道との間にある深い森の入り口に入ろうとしていた。
「ほら、もう森に入るぞ。魔物に注意するのだぞ」
「あーあ。近くにギギボアの肉が落ちてないかなー」
「人の話を聞いとらんな!そんなものが落ちとるわけが・・・」
と、ゴンズが言いかけたが、突如前方の森からこちらに突進してくる魔物が見えた。
ドドドドドドドドッッッッ!!
勢い凄まじく、遠目から見ても軽く五メートルは超えるであろう猪のような魔物が向かってきた。
「やったー!肉だ!肉が向かってきたよ!ねえゴンズ、足止めお願い。その後はあたしが仕留めるから!」
さっきまでの死にかけ状態はどこへやら。リナは眼をキラキラ輝かせながら両手に鋭利な刃物を持ち構えていた。
「全く、口から涎が出ておるぞ涎が。全くそれでも女か?まあよい、我輩が動きを封じる故その隙に奴を仕留めよ」
そう言うとリナは一瞬で姿を消し、ゴンズは右手を懐に入れてまきびしを取りだし、突進してくる魔物の進路上にばらまき、そのまま距離を取った。突っ込んできた魔物はゴンズのばらまいたまきびしを踏み、悲鳴を上げながら体勢を崩して倒れた。
バンッバンッバンッバンッ!!
轟音が森中に響き渡り、倒れた魔物の大腿部から血が流れ完全に動けずもがいていた。その後リナが眼にも止まらぬ速さでもがいている魔物の足すべてを斬り落とし、頸動脈めがけて刃で斬り裂き大量の血液を噴出しながら倒れ、ビクビクと痙攣した後、動かなくなった。
「やったー!久しぶりの肉だー!しかもあたしの大好きなギギボアだー!血抜きも大成功!」
早速絶命した魔物、ギギボアに近づき素早く解体作業を進めていくリナ。それを遠くから笑いながらゴンズが近づいてきた。
「いやー見事見事。流石の速さと正確な急所攻撃よなあ。あの凶暴なギギボアをこうも一瞬で狩るとは」
「なに言ってるの?貴方が足止めしてくれたからこんなに上手くいったのよ。流石、ゴンズの射撃精度は桁違いね」
先程の轟音はゴンズが銃を左手で狙い、寸分違わず正確にギギボアの大腿部すべてに狙撃したからである。
「さあ解体作業終わり。早く焼いて食べようよ!あーやっと食べられるよ。お腹空きすぎて死んじゃうところだった」
リナはギギボアの肉を適当な大きさに切って自前の鉄製の串を取り出して肉に通した。
「全く、がさつな女よな」
その後、二人でギギボアの肉を食べたが、リナがほとんど食べつくし森に巨大なギギボアの骨しか残らなかった。
今回は魔物が登場しました。ギギボアは全長約5メートルから8メートル半の食べられる魔物ということでリナとゴンズがおいしくいただきました(笑)暗殺とは関係ありませんが、こういう話も織り交ぜていきたいと思っています。食い意地の張った女主人公でした(^-^)感想やレビューの方もよろしくお願いします!




