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大乱世モノノフサバイバー~怪我で夢を絶たれた元・天才剣士は電脳の乱世で2度目の夢を見る~  作者: ミヤムラ
第1章:再起する剣士

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強い手札を引いても必ず勝てるとは限らない

どうも蔵景は受け取る気ゼロのようなので、渋々刀を引き受ける。



『【同田貫正国】を入手しました。スキル『雲耀』が解放されました。【同田貫正国】を装備時のみ、スキルスロットを2個使用して『雲耀』の使用が可能になります』



所有権が切り替わったのか、蔵景から渡された刀の詳細を示すウインドウが表示される。『雲耀』はスキルスロットが2個必要なのか、だから同じくスキルスロットを2個使用する『韋駄天』との併用が出来ないんだな。



「そういえばこれ刀って既に装備している時はどうやって収納するんだ?」


「メニュー画面の『装備』を開いて、装備リストが出ている状態でそこに刀をかざすと自動で収納される。装備を切り替えたい時や、武器を失った時はさっきと同じ手順で装備すればいい」


「なるほど」



カルムもとい平泉先輩はさっきからブツブツと独り言をつぶやいており、とてもじゃないが声をかけられそうにないので蔵景に尋ねると、淡々と説明をしてくれた。言われた通りの手順を実行すると、かざした刀は消えて『同田貫正国』の名前が装備欄に追加される。



「出来た、助かった」


「どういたしまして」


「あ、そうだ。もう1つ聞いていいか?」


「私に答えられる内容なら」


「さっきスキルの併用は出来ないって言ってたよな?これ『韋駄天』使ってる途中で装備切り替えると『雲耀』って使えるのか?」


「……、私は試した事がないからわからない。けど、あくまでスキルスロットの関係で使用出来ないだけだから、効果時間内に切り替えれば使えるかもしれない」


「なるほど?じゃあ試してみるか」



話をしている間にST半減が終了したので、俺は再びスキルを発動させるべく言葉を発する。



「――『韋駄天』!………………あれ?」



しかしスキル名を叫んでも、先程のような全身に力が漲る感覚が伝わらない。まさか発音の問題とかあったりするのか?滑舌?イントネーション?いやさっき普通に言ったんだけどな。



「『韋駄天』!『韋駄天』!」



何度も叫ぶが反応なし。



「トミナ君」


「なんだ?」


「大事な事を言い忘れてたわ。『韋駄天』のリキャストタイムは300秒」


「リキャストさっきの半減時間じゃねぇの!?」


「違う。あれは『韋駄天』発動時のデメリット効果なのでリキャストタイムとは関係ない」


「そ、そうなのか」



まあ冷静にスキル効果を確認すると、移動速度上昇、一定時間スタミナ減少無効の空中移動可能ならそれくらいのデメリットとリキャストタイムがあってもおかしくないのか。



「一般的なスキルであればリキャストはだいたい10秒から30秒。『韋駄天』は少し特殊だから』



だいぶリキャストタイムに幅があるな。『韋駄天』に関しては桁が違って300秒って。5分もあったらカップ麺作って完食するには十分すぎる時間だぞ。



「ちなみに『雲耀』のリキャストタイムは15秒。中には再使用不可のスキルもあるから気をつけて」


「リキャストタイムってどこかで確認出来ないのか?」


「『スキル』一覧から確認が出来る。戦闘中の画面には表示されないから、スキル依存の戦闘をするならリキャストタイムを身体で覚えるか、戦闘中にメニュー画面を開いて確認するかのどちらか」


「『スキル』に依存して勝てるほど、簡単なゲームじゃないってワケか」


「そう。『スキル』はあくまで使える手札が増えるだけで、基本は地力が問われる。一発逆転を引き込む事もあるけど、不発に終わる可能性も十二分にある」

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