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3番目の婚約解消⑯ コーション国に戻る

少し短めですm(_ _)m

 アンジェリアにレイモンドの紹介が終わったところで、ルルドはルカに改まって向き合った。


「君には大変お世話になったと、我が父であるサスティアル国王陛下もおっしゃっていた。どうもありがとう。それと、君の宝珠の力にも大変驚かれていたよ。機会があれば、ぜひ君に会ってみたいともおっしゃっていた」


 ーーーー?! サスティアル国王は国外の要人とは面会しないはず!!


 サスティアル国王は、王位に就いた後、王国の魔力全体を司る立場上、外部との面会を避ける。それをルカに許可を出すかもとは破格の待遇だ。

 サスティアル国王としては、未来のアンジェリアの伴侶になるかもしれない人間に格をつけたい意味もあってのことなのだが、アンジェリアは気が付かない。


「これから、リアをコーション国に戻すことになるが、これからも宝珠には期待しているとのことだったーーリア、また、しばらくルカ君とはお別れだ。少しだけ、時間をあげるから、挨拶を」


 ルルドはそう言うと、『可愛い姪っ子を男と二人っきりにするなんて?!』と騒ぎ立てるレイモンドを無理やり引っ張って一瞬で姿を消した。

 あまりに早い転移魔法だから、きっと近場に転移したのだろう。フォーガス王宮のどこかで時間を潰すにしろ、あのレイモンドが騒ぎを起こさないか、アンジェリアは不安になった。


「アンジェ、また、別れになってしまうと思うと、かなり辛いものがあるな……。どうかこれからも、僕の心がずっとアンジェの側にあるってこと、忘れないでほしい。アンジェは、何かあれば、さっきのレイモンド閣下や宝珠に助けを求めることを躊躇わないでーー恐らく、いつかは大陸で争いが起こると思う。それに、ライアルト殿下に呪詛をかけたフォーガスの人間も検討はついているんだーー」


「ーーっ! 誰なの? ガーランド国王陛下にはお伝えは?!」


 ルカの別れ際の思いがけない告白に、アンジェリアは驚いてルカに詰め寄った。


「大丈夫、アラン殿下に報告して、しかるべき人間に伝えてもらっている。ただ、証拠となる品や新たな動きを全く見せないんだーーだから、尚更、アンジェには周りに気を付けてほしい。アンジェに何かあれば、僕は、耐えられないだろうから」


 ルカはそう言うとアンジェリアを抱き締めて、耳元で『離れたくない』と何度も呟いた。


「ルカ、心配かけてごめんね。ルカの言う通り、何かあればレイモンド叔父さん…や、シャル、ルルドに助けてもらう。そして、その……、宝珠もあるし、心強いと、いうか…」


 ーーーーっ! ルカに心臓の音まで聞かれそう!!


 アンジェリアはルカの腕の中で、どきどきしながらルカに想いを告げようとするが、恥ずかしくて顔を俯かせてしまった。


「アンジェ、顔を見せて。もう、また、しばらく、会えないのだから」


 ルカの切ない声と言葉に、アンジェリアは意を決してルカの顔を見つめた。そして、間近に迫った美貌に直ぐに後悔した。


 ーーーールカも、レイモンド叔父上のように美の加護をもっているんじゃ……


 アンジェリアがルカの美貌に突拍子もないことを思い浮かべていると、ルカはアンジェリアの意識を自分に向けるべく、アンジェリアの頬を触った。


「アンジェ、どうか、健やかに。大好きで大切な僕の姫…」


 ルカはそっとアンジェリアに口づけし、アンジェリアをもう一度抱き締めた。

 すると、それを合図にしていたのか、どろーんとルルドとレイモンドが部屋に転移魔法で戻ってきた。


 ーーーーまさか、キスを合図にしていたの?!


 思いがけないタイミングのルルドとレイモンドの再登場にアンジェリアは頭が沸騰したみたいにくらくらした。


「うん! ちゃんと別れは済んだようだね! 早速で申し訳ないんだけれど、これから、リアをコーション国に戻すとしよう。なんせ、オルソン公爵家では、リアを探して一晩中捜索しているのだからーーリア、そんなに睨まないで、僕の暴走が悪かったって、父上にも兄上にもひどく絞られたんだから……ーールカ君、この度は本当に世話をかけた。リアと僕を救ってくれてありがとう。君の宝珠の力には感謝しきれないよ」


「あぁ、私からも礼を言おう。甥や姪が世話になった。お主に何かあれば、手を貸しても良いぞ!」


 ルルドの真面目な挨拶の後、少し茶目っ気にレイモンドがルカにウインクしながら礼を述べた。

 けれども、ルカは暴君と名高いレイモンドの手を借りる日が来てはならないと軽く顔を引きつらせた。


「ーー、ご丁寧にありがとうございます……。アンジェをどうか、お願いします」


 ルカが神妙な顔でそう言うと、ルルドがアンジェリアとレイモンドに手をかざして転移魔法を展開した。

 徐々にアンジェリア達の姿が透き通っていく。


「ルカ! ありがとう! ルカも体に気を付けて! ーーーー私も、ルカが、大好きだよーー」


 アンジェリアが勇気を振り絞って、ルカに想いを告げると同時に、ルルドは少しだけにやついて、転移魔法を実行した。


 アンジェリア達はたちまち目が開けられないほとの強い光に包まれた。

 時間にして、ほんの2、30秒のことだろう。次第に光が収まって次に目を開いたとき、ルカやフォーガス王宮の部屋は、すでにアンジェリアの目の前から消えていた。



 一方、ルカは1人、アンジェリア達が去った空間をじっとしばらく眺めていたが、グレイに今後の計画を進めるよう指示を出すため動き出した。

読んで頂きありがとうございます!

ルカのターンは一先ず終了です!

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