第一話 「あの日、絵の前で」
冬休みの、空気がやけに静かな午後だった。
外は晴れているのに、窓越しの光はどこか冷たくて、部屋の奥まで届かない。
その光の中で、一頼はエプロンの紐を結びながら、何度も頭の中で言葉を繰り返していた。
(言うだけ、言うだけでいい)
ただそれだけなのに、なぜか胸が少しだけ高鳴る。
リビングでは、父が出かける準備をしている音がしていた。
作業着の擦れる音、鍵の触れる音、いつもの忙しない気配。
普段は、それが当たり前だった。
父はいつも忙しくて、家にいる時間の方が少ない。
けれど——
「お父さん」
声をかけると、父——頼仁は振り返った。
「ん?」
一頼は、ほんの少しだけ背筋を伸ばす。
「ねえ、お正月、何が食べたい?私、作るから」
言ったあとで、少しだけ恥ずかしくなった。
でも、それ以上に、楽しみの方が大きかった。
今年は違う。
そう思っていたから。
年末は休みを取れた、と父が言っていた。
だから、今年は一緒にいられると思っていた。
「……あぁ」
けれど、父は一瞬だけ言葉を探すように視線を逸らした。
「お父さん、29日から仕事入ってな。出なくちゃいけなくなったんだ」
その一言で、空気がすっと冷えた気がした。
「……え?」
「急で悪いんだけどな」
何かが、胸の中で静かに崩れる。
「どうして……?」
思っていたよりも、声は小さかった。
「せっかく……ご飯、作ろうと思ってたのに」
父は困ったように頭をかく。
「……でもな、お正月に働けば良いお給料が出るんだぞー」
無理に明るく言うその声が、少しだけ遠く聞こえた。
「これが終わったら、一頼ちゃんの欲しい物買いに行こう!それか、ディスティニーCに行こうか?新しいジェットコースター出来ただろう!」
「……」
「お父さんも乗りたいなー」
楽しそうに笑う父の声。
けれど、その言葉は一頼の耳に、ほとんど入ってこなかった。
「あそこは昔、お母さんとも行ったの覚えてるか?」
「……」
「あの時は一頼ちゃん、ゴーカートしか乗れなくて——」
「……どうして?」
気づけば、言葉が漏れていた。
父が言葉を止める。
「年末はお休み取るって言ったじゃん」
詰め寄るように、一歩近づく。
父の表情が、わずかに曇る。
「……ごめんな、その代わりに何でも好きな物を——」
「……要らないよ!」
思ったよりも強い声が出た。
自分でも驚くくらいに。
「そんなの!」
父の目が、わずかに見開かれる。
「デスティニーCにも行きたくないよ!」
息が詰まる。
「……それに、私は絶叫マシーンが嫌いなの!」
その瞬間、父の顔から笑みが消えた。
「……!」
「約束したのに」
胸が熱くなる。
「お父さんは、私のことなんてどうでもいいんだよ!」
言ったあとで、引き返せないことが分かる。
けれど、止められなかった。
「……一頼ちゃん……」
その声を振り切るように、一頼は背を向けた。
廊下を走る。
自室のドアを閉める。
音が、やけに大きく響いた。
⸻
ベッドに倒れ込む。
何も考えたくなくて、顔を枕に押しつける。
しばらくして——
下の駐車場から、クラクションの音が聞こえた。
短く、一度だけ。
いつもの合図。
(……行ってきます)
言葉にしなくても分かる、父の不器用な挨拶。
けれど、一頼は起き上がらなかった。
⸻
夜。
ひとりで食べる食事は、どうしてこんなにも味がしないのだろう。
テレビをつける。
明るい音楽と、楽しげな声。
年末特番。
街は賑わい、どこもかしこも“家族”で溢れている。
画面の中で、キャスターがマイクを向ける。
「年末はどう過ごされますか?」
映し出されるのは、笑顔の父親と、その隣で嬉しそうに頷く子供。
「やっぱり家族でゆっくりしたいですね」
「……」
一頼は、無言でテレビを見つめた。
その光景が、どうしようもなく遠い。
手に持った箸が止まる。
やがて——
リモコンを手に取り、電源を切った。
音が消える。
沈黙。
その代わりに聞こえてきたのは、隣の部屋からの笑い声だった。
隣家の家族の声。
楽しそうな、何気ない会話。
それが、やけに鮮明に耳に届く。
「……」
一頼は、食べかけの皿をそのままにして立ち上がった。
玄関へ向かう。
靴を履く。
考える前に、ドアを開けていた。
外の空気が、冷たい。
でも、その冷たさの方がまだましだった。
⸻
行き先は、なかった。
ただ、家にいられなかった。
気づけば、街の明かりの中を歩いていた。
どこをどう歩いたのかも分からないまま、ただ足を動かす。
どこを見ても、人がいる。
笑っている人たち。
楽しそうに話す人たち。
誰もが誰かと一緒にいる。
(……なんで)
自分だけが、取り残されている気がした。
東京の夜は、こんなにも明るいのに。
こんなにも人がいるのに。
どうしてこんなに、ひとりなのだろう。
そのとき——
ふと、足が止まった。
小さな画廊の前だった。
大きな美術館でもなければ、有名ブランドの並ぶ店でもない。少し落ち着いた通りの一角にある、慎ましやかな店構えの画廊。ガラス越しに灯りが漏れ、その一角に、一枚の絵が掛けられていた。
それを見た瞬間、一頼は動けなくなった。
柔らかな日差しの中で、女性が幼い子どもを抱きしめている。
それだけの絵だった。
派手な構図ではない。劇的な色彩でもない。けれど、その絵には確かに、息を詰めさせる何かがあった。
抱きしめる腕のかたち。
子どもの頬の丸み。
差し込む光のやわらかさ。
画面全体に漂う、名づけようのない温度。
それはただ「母と子」を描いた絵なのに、一頼にはそのぬくもりがあまりにも切実に見えた。
「……」
知らないうちに、ガラスに少し近づいていた。
時間の感覚が薄れていく。
通りを行き交う人の気配も、車の音も、遠くなる。
絵の中の光だけが、静かに、確かに、一頼の心に差し込んでいた。
どうしてこんなに惹かれるのか、自分でも分からなかった。
けれど、目を逸らせなかった。
この絵の前に立っていると、自分の胸の奥にある、ずっと言葉にならなかった寂しさに、そっと手を置かれるような気がした。
どれほどそうしていただろう。
はっとして視線を落とすと、絵の下に小さなネームプレートが掛けられていた。
久見ルナ
見慣れない名前だった。
けれど、その四文字が、なぜか一頼の胸に深く残った。
「……久見、ルナ」
小さく口の中で繰り返してみる。
それだけで、少しだけその作家が現実に存在していることが信じられる気がした。
どれくらいそこに立っていたのか、自分でも分からない。
はっとして、顔を上げる。
店先の看板。
「三人展」
その文字が、ぼんやりと目に入る。
「よかったら、中に入って見てみて」
声がした。
振り返る。
店の奥から、穏やかな表情の初老の女性がこちらを見ていた。
「いえ、その……」
言葉がうまく出てこない。
「わたしは……」
戸惑う一頼に、女性は柔らかく微笑んだ。
「どうぞ」
その一言は、とても静かだったのに、不思議と拒めなかった。
「でも……お金、持ってなくて……」
思わずそう言うと、女性はくすりと笑った。
「ふふっ……大丈夫ですよ。画廊は入場無料です」
「……え?」
その言葉に背中を押されるように、一頼は一歩、店の中へ足を踏み入れた。
⸻
そこは、知らない世界だった。
静かな空間。
壁に並ぶ絵。
どれも、今まで見たことのないものばかり。
「……ここにあるの、全部絵ですか?」
思わず口にする。
「えぇ、すべて作家さんがこのために描いた作品ですよ」
「……作家……作品……」
その言葉を、噛みしめるように繰り返す。
「画廊は、作家が個展を開く場所なんです」
女性の声は、穏やかに続く。
「今回は三人展と言って、三人の作家がそれぞれ作品を持ち寄って展示と販売をしています」
「売ってるんですか?絵を」
「もちろん」
「……」
一頼の胸の中で、何かが静かに動き始める。
「……飾った絵も、ですか?」
「えぇ」
女性が頷く。
「ご覧になりますか?」
「……はい」
歩み寄る。
さっき外から見ていたあの絵の前へ。
近くで見ると——
息を呑んだ。
「……すごい」
思わず声が漏れる。
「本物だ……」
さっきまでとは、まるで違う。
ガラス越しに見ていたときよりも、ずっと近くて、ずっと強い。
「扉越しで見るのと、全然違う……」
自分でも分かるくらい、声が弾んでいた。
「そちらは、大学生の作家が描かれたんですよ」
「え!?」
驚いて振り返る。
「そうだったんですか」
「今日も在廊予定だったのですが、風邪を引いて来られないみたいで……残念ですね」
「描いた人と、話せるんですか?」
「もちろんです。それが個展の醍醐味ですから」
「……!」
胸が、少しだけ高鳴る。
「そちら、気に入られたみたいですね」
女性が優しく言う。
「店の外で、ずっと見ておられましたから」
「……っ」
一頼は、少しだけ顔を赤らめた。
「す、すみません」
「いえ」
微笑む。
「それだけ、目を奪われたのでしょう?」
「……はい」
視線を、もう一度絵に戻す。
「絵画なんて、今まで触れてこなかったから……よく分からないんですけど」
言葉を探す。
「この絵を見た瞬間、ビビってなって……わーってなって……ほわーって気持ちに……」
自分でも何を言っているのか分からなくなって、言葉が止まる。
「……ごめんなさい」
俯く。
「何言ってるか分かりません……」
「ふふっ」
女性は静かに笑った。
「私もね、画廊で長く勤めていますけど、言葉にする方が難しいですよ」
「……」
「でもね」
その声は、とても優しかった。
「絵画なんだから、わざわざ言葉にしなくてもいいんです」
「……!」
「描き手の想いと、見た人の気持ちが繋がったのなら」
一頼は、ゆっくり顔を上げる。
「そこに言葉なんか要らない」
「……」
「それは、確かな繋がりができた証ですよ」
「……繋がり……」
小さく呟く。
「えぇ、きっと」
その言葉が、胸の奥に静かに落ちていった。
⸻
その日から。
一頼の中で、何かが変わり始めていた。
外に出たとき、空気の冷たさは変わっていなかったはずなのに——
一頼の中だけが、ほんの少しだけ違っていた。
さっきまで感じていた息苦しさが、どこか薄れている。
胸の奥に、まだ熱のようなものが残っている。
(……なんだろう)
言葉にできない。
けれど、確かに“何か”が残っていた。
振り返ると、ガラス越しにあの絵が見えた。
店内の灯りに照らされて、静かにそこに在る。
さっきまで自分が見ていたもの。
さっきまで自分が触れていた世界。
(……また、見たい)
自然と、そう思った。
⸻
帰り道。
足取りは軽くなっているはずなのに、頭の中はその絵でいっぱいだった。
電車の窓に映る自分の顔をぼんやりと見ながら、何度も思い出す。
色。
光。
空気。
そして——あのとき感じた、言葉にできない感覚。
(繋がり……)
女性の言葉が、ふいに蘇る。
(……ほんとに、そうなのかな)
自分と、あの絵が。
そんなことが、本当にあるのだろうか。
けれど——
あの瞬間、自分は確かに何かを受け取った気がした。
それだけは、否定できなかった。
⸻
その夜。
ベッドに入っても、なかなか眠れなかった。
部屋は静かで、時計の音だけがやけに大きく聞こえる。
目を閉じる。
けれど、すぐにあの絵が浮かぶ。
(……なんでこんなに)
少しだけ笑ってしまう。
たった一枚の絵なのに。
たった一度見ただけなのに。
こんなにも頭から離れない。
布団の中で寝返りを打つ。
(……変だな)
そう思いながらも、どこか心地よかった。
⸻
数日後。
一頼は、再びその画廊の前に立っていた。
自分でも少し驚くくらい、迷いはなかった。
ドアを開ける。
「……こんにちは」
「あら」
奥から、あの女性が顔を上げる。
「いらっしゃいませ」
柔らかな笑顔。
「こ、こんにちは」
少し緊張しながらも、一頼は頭を下げる。
「また、見に来ました」
「えぇ」
女性は嬉しそうに頷いた。
「どうぞ、ごゆっくり」
店内は、あの日と変わらないように見えた。
静かな空間。
並ぶ絵。
やわらかな光。
けれど——
一頼の目は、すぐにあの絵を探していた。
(……あった)
ほっと息をつく。
同じ場所に、同じように飾られている。
そのことが、なぜかとても嬉しかった。
近づく。
もう一度、目の前に立つ。
「……」
やっぱり、同じだった。
いや——
少し違う。
前よりも、もっと深く見える。
前よりも、もっと近く感じる。
(……なんでだろう)
ただ見ているだけなのに、時間がゆっくり流れていく。
そのとき、ふと視線が下に落ちた。
絵の下に、小さなシールのようなものが貼られている。
(……これ、なんだろう)
「あの」
振り返る。
「絵の下にある、マークみたいなのって……」
「あぁ」
女性は頷いた。
「あれは、売却済みのマークですよ」
「……え」
胸が、少しだけざわつく。
「絵が売れたときに貼るんです。緑は商談中、赤が売却済みです」
「……」
「売れても、個展が終わるまでは展示されますけどね」
その説明を聞きながら、一頼の視線は再び絵に戻っていた。
(……じゃあ)
(これも……)
心臓が、少しだけ早くなる。
「……あの絵も?」
思わず聞いてしまう。
女性は、少しだけ微笑んだ。
「大丈夫」
穏やかな声で言う。
「その絵は、まだ買い手は決まっていませんよ」
「……!」
一頼の肩から、力が抜ける。
「……そ、そうですか」
自分でも分かるくらい、ほっとしていた。
けれど、その安心はすぐに別の感情に変わる。
(……まだ、ってことは)
(……これから)
誰かが、買うかもしれない。
この絵は、ここにずっとあるわけじゃない。
展示が終われば、誰かのものになる。
もう——
ここで見ることはできなくなるかもしれない。
「……」
胸の奥が、少しだけ締めつけられる。
「あの……」
言葉が出かかる。
けれど、続かない。
(私……)
何を言おうとしているのか、自分でも分からない。
ただ——
このまま、この絵がどこかに行ってしまうのが、どうしても嫌だった。
⸻
その夜。
リビングのテレビから、明るい声が流れていた。
クリスマスが近づいている。
街はすでに、浮き足立っている。
画面の中では、親子連れがインタビューに答えていた。
「やっぱり、子供が喜ぶものをあげたいですねー」
笑顔の父親。
その隣で、嬉しそうに頷く子供。
一頼は、それをぼんやりと見ていた。
「……」
「一頼は、今年もクリスマスプレゼントはあれか?」
父の声がする。
「新しい小説の単行本かな」
「……え」
意識が現実に戻る。
「あ……う、うん……」
曖昧に頷く。
「一頼は本当に無欲だなー」
父は少し笑った。
「お父さんの職場の人の子は、新しいゲーム機だの何だの欲しがるらしいが」
「……そうなんだ」
再びテレビに視線を戻す。
「やっぱり親としては、子供の笑顔が一番ですねー」
キャスターが、うまくまとめに入る。
その言葉が、なぜか耳に残る。
「……」
少しだけ間があいて——
「……お父さん」
一頼は、静かに口を開いた。
「ん?」
「わたし、欲しいものがあって」
父が少し驚いたように顔を上げる。
「欲しいもの?なんだ、新しい本か?」
「絵」
「……え?」
「……絵を、買いたいの」
一瞬、沈黙が落ちる。
「……それは、いくらするんだ?」
「……七万」
言ったあとで、少しだけ息が詰まる。
父の表情が変わるのが分かる。
「……七万か」
重い空気。
けれど、一頼は続けた。
「……あのね」
視線を落とす。
「その絵は……単行本みたいに、また買えるものじゃなくて……」
言葉を選びながら、ゆっくり話す。
「作家さんが描いた、一点ものだから……」
「……」
「もし、誰かに買われたら……」
声が少しだけ震える。
「もう、二度と見れないかもしれない」
父は何も言わない。
ただ、静かに聞いている。
「……私」
顔を上げる。
「誰にも取られたくない」
その言葉は、自分でも驚くくらい真っ直ぐだった。
「無理なら……進学費から借りて……」
「……」
「ちゃんと返すから……!」
言い切ったあと、部屋が静まり返る。
テレビの音だけが、遠くで流れている。
しばらくして——
父が、ふっと息をついた。
「……一頼ちゃんが、我儘を言うなんてな」
「……」
「初めてじゃないか?」
その声は、怒っているものではなかった。
むしろ、どこか優しい響きだった。
「……いや」
父は小さく首を振る。
「お父さんが、言えなくしていたのかな」
「……そんなこと」
言いかけて、止まる。
父は立ち上がった。
「……渡したいものがある」
「……え?」
仏壇の前へ向かう。
静かに手を合わせてから、引き出しを開ける。
戻ってきた手には、一冊の通帳があった。
「これはな」
テーブルに置く。
「一頼ちゃんが成人したら渡そうと思っていたんだけど」
「……これ……」
「今までコツコツ積み立てた、一頼貯金だ」
「……!」
「お父さんからの、クリスマスプレゼント」
通帳を開く。
そこに並ぶ数字に、一頼は息を呑んだ。
「……」
言葉が出ない。
「春からの一人暮らしの資金にしてもいい」
父は続ける。
「バイトするのはいいが、無理はするな」
「……」
「食事もちゃんと摂れ。何より、学びを優先しなさい」
少しだけ笑う。
「恋人とのデート代に使ってもいいが、変な男には引っかかるなよ」
「……お父さん」
声が震える。
「……ありがとう」
「……」
少しだけ間があって、父は静かに言った。
「なぁ」
「……?」
「お父さんは、上手く子育てできたか分からないけど」
「……」
「一頼ちゃんの好きなもの、教えてくれないか」
その言葉に、一頼は強く頷いた。
「……うん」
「うん」
胸の奥が、じんわりと温かくなる。
(見せたい)
あの絵を。
あの場所を。
あの時感じたものを。
(きっと)
(お父さんも好きになる)
そう思えた。
⸻
——そして。
その“絵”が、一頼の人生を変えていくことになる。
まだ、そのときは知らなかった。
それが、ただの「好き」では終わらないことを。
それが、誰かと繋がる“始まり”になることを。
それが——
やがて、壊され、守り、選び取るものになることを。
画廊というのは一般的には馴染みがありませんが、銀座を歩いていると色んな画廊が点在しています。
大きな画廊もありますが、むしろ銀座は雑居ビルの中の小さな画廊が多く、
階段を降りた瞬間に、日常から切り替わるような体験が生まれます。
画廊で扱われているのは、いわゆる「作品」です。
ジャンルはかなり幅広く、
* 油絵・アクリル画・日本画
* 写真作品
* 版画(エディション作品)
* 小さな彫刻や立体作品
* 若手作家の実験的な作品
などが並びます。
価格帯もさまざまで、若手作家の数万円の小作品から、ベテラン作家だと数百万円以上の作品まで存在します。
画廊の中には人が常駐していて、これはとても典型的で、銀座の画廊らしい光景です。
これは、 在廊している作家本人もしくはギャラリストです。
特に個展の期間中は、作家が来ていて
* 制作意図を話したり作品の背景を説明したり、コレクターや関係者と会話したりしています。
ここが美術館との大きな違いで、画廊では作品と人(作家・売り手)が近いのです。
少し踏み込むと、銀座の画廊には独特の緊張があります。
* 売買の場でもある。 評価が決まる場でもある。 作家のキャリアが動く場所でもある
* 表面は静かで穏やか。でも内側では「価値」が動いているそんな二重構造の空気があります。
そんな重い話ではなく、この「ブリザーブドフラワー」はあくまで人と人の繋がりを描けたら、と思います。




