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溶けゆく契約儀式♡

魔力の泉が濃密な紫の光を放つ地下聖域。空気は甘くねっとりと肌に絡みつき、息をするだけで体が熱くなるような魔力が満ちていた。


ララァが『大人明太子味・超辛』を一口食べた瞬間、黄金の瞳が潤み、猫耳が激しくピクピクと震えた。


「にゃああああっ!? 辛い……! 辛いのに、ディードの匂いと混ざって……頭の中が熱くなって、ディードの味が体中に広がってるよぉ……!

 あんっ……もっと、もっとちょうだい! ねえ、ディード!」


ララァが勢いよく飛びつき、私の胸に顔を埋めてきた。熱い吐息と柔らかい猫耳がドレス越しに肌を優しく刺激する。


「ラ、ララァ様……! 落ち着いてくださいまし……ひゃっ!?」


後ろからリリス様が私の腰を優しく抱き寄せ、漆黒の羽でそっと包み込んだ。甘く低い声が耳元で響く。


「ふふふ……可愛い反応ね、ディード。契約の儀式は魔力共有だけじゃないのよ。

 心も、体も、全部私たちに預けて……? ほら、力を抜きなさい」


「リリス様……! 声が耳の奥に染み込んで……熱いですわ……!

 羽が背中に触れて……なんだか変な感じがしますの……!」


ララァが首筋に頰をすり寄せながら、甘えた声で囁いた。


「ディードの匂い……最高だよ……。ここ、脈打ってる……にゃん♡

 リリス様、ディードすごく熱いよ? 一緒に味わおうよ……」


リリス様の指が私の顎を優しく持ち上げ、妖艶な笑みを浮かべる。


「目を逸らさないで、ディード。

 貴女はもう私たちの契約者なのよ? この甘い魔力の流れ、全部受け止めて……

 ほら、声を出して? 『リリス様』って、甘く呼んでごらんなさい」


「リ、リリス様……! 唇が近すぎて……頭がぼうっとしてしまいますわ……!」


ララァが胸元に猫耳を優しく擦りつけながら、リリス様の羽が全身を柔らかく包み込む。

三人の魔力がゆっくりと、しかし確実に一つに溶け合っていく。


(もう……これは……令嬢として、絶対に耐えられない……!)


魔力が徐々に高まり、部屋全体が淡い桃色に染まっていく。

ララァの尾が腰にそっと巻きつき、甘い吐息が首筋にかかった瞬間、私は限界を感じた。


「――ひゃうっ!? だ、ダメですわ……これ以上は本当に……!」


その瞬間――脳の奥底で「カチリ」と音が鳴った。


【スキル覚醒条件を満たしました】

【特殊スキル『至高のスキップ&アーカイブ』が発現】


(……は? 今、確かにゲームのUIが……!?)


視界の端に半透明のウィンドウが浮かび上がる。


「スキップ率……現在65%……?」


リリス様が耳元で小さく笑う。


「ふふ……ディード、急に魔力がうねったわね。何か隠し力を持っているの?」


ララァ「ディード……もっと近くに来て……にゃあっ! 離したくないよ……」


スキップ率がみるみる下がっていくのを感じ、私は必死に全魔力を集中させた。


「95%まで上げて……今度こそ発動してぇぇっ!!」


【スキル強制発動成功! 95%スキップ 高画質アーカイブ完全保存中……】


視界が一瞬、白く染まった。激しい魔力の奔流と感覚の大部分が、記憶の奥底へと飛ばされた。


──契約成立直後。


私はぐったりと床にへたり込んでいた。全身が熱を持ち、足に力が入らない。


ララァが私の膝に頭を乗せ、満足げにゴロゴロと喉を鳴らしている。


「にゃ……ディード、すごかったよ……。途中でディードの魔力が急に強くなってびっくりした……

 でも、すごく気持ちよかった……大好き……毎日明太子ちょうだい?」


リリス様が背後から優しく抱きしめ、耳元で甘く囁いた。


「本当に可愛かったわ、ディード。

 さっき、必死に魔力を集中させて耐えようとしてたでしょう?

 あの震える声と真っ赤な顔……忘れられないわ♡

 次はもう少し、素直に最後まで付き合ってくれる?」


「…………お、お二人とも……もう少し距離を……!

 心臓が……本当に止まりそうですわ……!

 想定外すぎますの……!」


ララァ「えへへ、ディードの顔、まだ真っ赤だよ? かわいい……もっと見たい……」


リリス様「ふふ、他の子たちに見せびらかしたくなるわね。この人間の娘、ただ者じゃないもの」


私は扇で顔を隠しながら、震える声で確認した。


「……契約は、無事成立しましたわよね?」


「ええ、もちろん。これからも定期的に、魔力維持の儀式が必要よ?」


(……王都へのハニトラを企んでいたはずが、私が一番翻弄されそうですわ……)


---


 その夜 黒い月亭・一人部屋


湯船に深く浸かりながら、私は小声で呟いた。


「……アーカイブ……再生……高画質・多角視点・感覚再現100%……

 特に、スキップ失敗した部分……スローで……」


鮮明すぎる記憶が蘇る。

甘く溶けるような魔力の流れ、リリス様の妖艶な声、ララァの熱い吐息と柔らかい感触……すべてが美しく記録されていた。


「……尊い……これは本当に、尊すぎますわ……

 リアルでは到底耐えられなかったのに……アーカイブなら……何度でも……」


私は真っ赤な顔で枕に顔を埋め、夜通しアーカイブを繰り返し堪能した。


(……この二人を連れて、王都の馬鹿どもに本格的なハニトラを……攻略通りですわ♪!!

 でも今は……もう少しだけ、この記憶に浸っていたい……ふふふ……)


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