40話_体育祭 急
学園編最終話です!
2話に出てきたあの人の名前がついに判明します!
「お前ら帰ってくるの早すぎなのじゃ!」
無事にライアスとシルビアが担当する分の魔物も殲滅し、三人揃って学園長室に戻ると何故か文句を言われた。
「早い分には問題無いだろうが!」
ライアスが吠えてるが全くもってその通りである。
「限度というものを知らんのかこの馬鹿共!大技連発するせいで森周辺の環境がボロボロになったのじゃ!どうすればいいんじゃ?あの魔境…。」
「いやー、あはは。」
王都から森までの通り道は今、ところどころ凍結し、一部炎が吹き荒れ、雷が荒れ狂う魔境になっている。
「もっと時間かけてゆっくりやれば魔境に成らずにすんだじゃろうが…。」
「それはサクラに言えよ。」
「あはは…。」
「そんなところまでローズに似なくてもよいじゃろうに…。」
うん、待ってる間、暇すぎたのでちょっとだけお節介しました。…本当にちょっとだけだよ?
「えっと、こっちの状況はどんな感じでしたか?」
こういう時は話題を変えるに尽きる。
「相変わらず治安は悪くなってたが途中までは平和だったぞ…。途中ま・で・は・な。」
「痛い痛い。」
話の途中で戻ってきて状況を把握したらしいウィードさんにアイアンクローをされた。せっかく話題を変えたのに戻されたし…。
「ま、今回のはリリーの配置ミスだし「のじゃっ!?」サクラに言っても仕方ないな。」
「ならしばかないでよ!」
「それとこれとは別だ阿呆。」
再度しばかれる前に退避する。
「カトレアの嬢ちゃん連れてかないとストッパーが居なくてどこまでも突き抜けるからな、二人セットで配置しなかったリリーが悪い。」
そうだ、そうだと同意しようとしたけどウィードさんに睨まれて心の中で留める。二回目のアイアンクローは回避出来たみたいだ。私、賢い!
「話を戻すぞ。今はどこかのサクラが作った魔境でざわついているがパニックになるほどじゃなかったし、三龍生が説明したこともあって今では落ち着いてきてる。シルビア殿下も向かったし大丈夫だろう。」
騒ぎを起こしたのはどこのサクラさんだろう。はた迷惑な奴だ。
―――
無事に生徒たちも落ち着き、体育祭が進められるようになった。現在の順位は騎士科が一位、魔法科が二位、政治科が三位と一つ上がっている。本来は中間発表以降ずっと隠されているため確認できないが、どうせ参加できないからと学園長にこっそり聞いた。残すは科対抗リレーだ。ここで魔法科が優勝すれば逆転して騎士科を抜くことができるため自然と気合が入る。
「頑張ろうね!」
「あなたは参加しないでしょう?」
「応援も頑張らないと!」
カトレアちゃんには一通り説明したが今は嫌なことを忘れて楽しもう!
―――
無事リレーも終わり順位発表になった。表彰は学園長が行う。
「諸君、外では異常事態が起こったりもしたが、無事体育祭を終えることができてうれしく思う。王都への被害もなかったことが確認できているから安心してほしい。まあ…しばらく森へは行けなくなると思うが…。こほん、では、順位発表を行う。三位より上だけを伝えてるぞ?最下位は悲しいからな。上位陣の発表だけでよかろう。ま、知りたければそこらへんにいる教員を捕まえてくれ所属する科の順位だけ伝えよう。三位は政治科。午前の競技は健闘したが午後は疲れが目立っていたな。体を動かすよりも頭で考えるのが得意な科で三位は素晴らしい結果だと思う。二位は騎士科。一位とも僅差だったが惜しくも。というところだったな。魔法、物理共に優れたところを発揮し、優れた結果を残した思う。栄えある優勝は魔法科だ。午前中は三位だったが、午後からの追い上げが素晴らしかった。魔法を学び、魔法で遊ぶ。そうやって楽しんだ結果が優勝につながったんだと思う。優勝おめでとう!では、政治科、騎士科、魔法科の代表は前に出てくれ。」
いつもよりも気持ちカッコいい学園長が順々に賞状を渡す。最後に優勝旗を魔法科の代表に渡そうとしたとき、空を闇が覆った…。
「総員警戒!」
シルビアの号令がかかり全員が警戒態勢をとる。
「貴様は…。」
学園長が驚きの声とともに崩れ落ちる。
学園長の前には私がサクラとなって直ぐに出会ったあの男が立っていた…。
―――
「貴様!何をしに来た。」
ウィードさんが男に切りかかる。
「ふん。こいつはローズを手に入れるときに邪魔だったからな。無意味な抵抗だったとしても、鬱陶しかったんだ。」
「自分勝手な…。それで?今度は何をするつもりだ?」
ウィードさんの攻撃をいなしつつ男が答える。
「今は何もするつもりはなかったが…。そうだな…。強いて言えば成長した娘を一目見ておこうか。俺のもとを去った裏切り者をな。」
そう、その男は私の父であるアービシア・エルネス。その人だったのだ。
*****
Tips アービシア・エルネス
サクラの父親。サクラに魔法の適正が無いと知り処分しようとした。手元から逃げたサクラが活躍しているのを知って恨んでいるようだが…。
サクラ「そこまで高威力の魔法を使うつもりではなかったんです。」
ライアス「と、このように犯人は供述しており…。」
サクラ「誰が犯人じゃ。」
カトレア「似たようなものよ。」
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