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33話_文化祭に向けて

 親善試合が終わり、学園内で有名になった私ことサクラは今、とても悩んでることがある。


「サクラ殿、拙者に付き合うでござるよ!」

「サクラ殿は忍び愛の方が深いであろう!某と一緒に愛を語り合おうでござる!」

「サクラ、俺の方に来るだろう?なんたって俺たちの仲だからな!」


 そう、モテ期が来た!…という訳ではなく文化祭に向けた準備が始まるのだ。


 楓さんは私が氷華を使ってるからと刀についての出し物をしようと言っていて、ルノアさんは忍者の事を広めたいと言ってきている。

 うん、この二人、親善試合の後もちょいちょい話すようになったのだ。自由人過ぎて授業に出てなかった二人がちゃんと学園に来てくれるようになったと学園長が驚いていたが、むしろ今まで来て無かったことに驚いて欲しい。前になんで来てなかったのか聞いたところ、楓さんは冒険者ギルドに入り浸っていて学園を忘れていたと言っていた。ルノアさんは学園に来てたし授業も受けていたという。忍として忍んでいたから見られてないだけだったらしい。

 ライアスはSDSのシナリオが始まる前に魔王に対する危機意識を周りに持たせたいと言っている。俺たちの仲というのはもちろん元日本人仲間ということだ。

 と、少し長くなったが私の答えは最初から一択しかない。


「先輩方には申し訳ないですけどサクラは私が唾付けてあるので取らないでくださいね。」


 そう、カトレアちゃんだ。七龍学園の文化祭はかなり有名だったから入学前から一緒に参加しようと約束していた。


「ということで私には先約がいるんですよ。楓さんとルノアさん、ライアスには申し訳無いですがお断りさせて貰いますね。」

「否、カトレア殿はサクラ殿と同学年でござる。約束を果たすのは来年以降でも良いはずでござろう。」

「忍び愛があれば2つ3つの掛け持ちくらいできるでござるよ!」

「おいおい、遊んでる暇無いだろう。早めにあれ(魔王)について話し合いしとかないと後で困るのは周りの人達だぞ。」


 ルノアさんの主張はともかく、本来なら楓さんの言う通りだ。でも私達は来年以降文化祭が出来ない可能性があるのを知っている。


「もう、仕方ないわね。楓先輩とルノア先輩、一緒にやりましょうか。ただし、私とサクラが主導しますからね。」

「俺は?」

「あんたのは文化祭じゃなくてもできるでしょう?別で時間取ってやりなさい。」

「俺も一緒に…。」

「いい?私達は喫茶店をやるつもりなの。それともライアスさんはメイド服着たいの?」

「誰が着るか!こっちは遊じゃないんだ。」

「なら文化祭でやらずに殿下に直談判しに行きなさい。友達なんでしょ?」

「ぐっ。」


 ライアスが撃墜された。正直、私とライアスが魔王について発表してもよく出来た空想と思われて終わるだろう。下手したら不安を煽ったとか言って捕まるまでありそうだ。


 ライアスはシルビアと二人でやるって言って去っていった。その二人なら神霊様から聞いたって言えると思うからむしろ説得力上がりそうだな。王太子いるから捕まることも無さそうだ。…よし放っておこう。


―――


 邪魔者も去ったので話し合いを始める。


「拙者たちもメイド殿の装いをするでござるか?」

「いえ、私とカトレアちゃんは執事の格好をして給仕をしようと思ってました。」

「?執事は男の装いでは?」

「だからこそです!カトレアちゃんの和装メイドも捨てがたかったんですが…。カトレアちゃんが執事服の方がましだと...。」

「いや、あんな服装はメイドに失礼でしょう。あくまで執事服の方がマシなだけよ。」


 うむ。カトレアちゃんはあれだ、私のドア・イン・ザ・フェイスに引っ掛かったのだ。狐姿の和装メイドが見たかったわけではない。んー、でも狐耳の巫女さんも捨てがたい。


「不満があるなら執事服は私だけが着ることにするよ。カトレアちゃんは巫女服にしよう!みんなバラバラの服装にすれば一緒にする必要ないし。コスプレ喫茶だ!」


 刹那の判断で来てほしい服装に誘導する私。この言い方であれば断れまい!


「なにか嫌な予感がするんだけど...。」


 カトレアちゃんの呟きは聞こえなかったことにして黙殺する。


「“こすぷれ”とはなんでござるか?」

「ふっふっふ。よくぞ聞いてくれましたルノアさん!コスプレとはずばり!変装して自分の正体を隠す技術のことです!顔を出しても正体がばれない門外不出の技術なんですよ。」

「そ、そんな技術があったでござるか…。サクラ殿は物知りでござるな。」


 こら、そこのカトレアちゃん。絶対嘘とか言わない。ばれたらどうするの。


「でもいいのでござるか?拙者たちに門外不出の技術を教えても?」

「本来はダメなのですが…。先輩達には目をかけてもらってるので特別です!」


 二人とも感動してて罪悪感が…。少し大げさに言いすぎた…。


「ところでサクラ殿、“こすぷれ”とやらで忍者に通ずる要素があるのは理解できたのでござるが、拙者のやりたかった刀に関する出し物はどうするのでござるか?」

「私の巫女服も流されたんだけど…。執事服よりはいいのかしら?」


 忍者要素はそれでいいの?と思わないでもないが本人が納得してるならいいか。そして楓さんのやりたい刀の紹介を喫茶で...。


 …これ無理では?


*****

Tips 文化祭

 生徒会が主導して七龍学園で行われるイベント。参加者は有志でグループを組んで参加する。一般の人々にも開放されており、毎年かなりの数の来客がある。SDSでは特殊なアイテムが買えたりした。

サクラ「文化祭と言ったらメイドさんだよね!メイド喫茶とか!」

カトレア「そうなの?」

サクラ「萌え萌えキュンキュン!」

カトレア「…。」

サクラ「…。」

カトレア「…。」

サクラ「ご、ごめん...。」

カトレア「人のお仕事を馬鹿にしたら駄目よ?分かった?」

サクラ「はい…。ごめんなさい。」





次話は明日の17時投稿予定です。


誤字脱字報告お待ちしております。

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