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時間がないせいでいつもより短くなってしまいました。
僕は攻撃の隙を狙えずにいた。今までなら、相手に攻撃されたタイミングでカウンターを決めれば良かったが、この魔人は馬鹿みたいな力をしているせいで、受け流しだけで精一杯になっていた。
「ほら、どうしたのですか?もしやその程度の実力で私に勝てるとでも?」
魔人の攻撃が一層鋭くなり、受け流しに失敗し掠り傷を受けてしまった。え!?ダメージ量が...魔人の手刀が、かすっただけで、僕のHPは残り1割も残っていなかった。本当に甘えた事言ってる場合じゃなさそう。
今の僕は何の技も発動できずにいた。さっきの【衝天神】と【白狼】の合わせ技のせいで、集中力が残っていなかったせいだが、もうそんな事は言ってられない!技の発動をミスったら死ぬだけだし。どうせこのまま殺されるなら、希望に賭けて死んだ方がましだ。
―――「華岡流・極伝・漆ノ型・衝天....
僕が技を使おうとした時まるで頭に電気でも通るような痛みを覚え体勢が崩れてしまう。
「これで、終いですね!」
魔人の手刀が僕に迫る。こんな所で殺されるのか...でもアオイを逃がせただけでも十分かな...
【ウォーターストーム!】
突如、僕と魔人の前に水のハリケーンが生まれギリギリの所で生き残れていた。
「大丈夫!リン?」
後ろに振り向くとそこには、アオイと見たことのない3人のPLがいた。アオイはこっちまで近づき手を伸ばして来たのでアオイに手を借りながら立ち上がる。
「大丈夫。人、連れてきた。寝てていい」
僕は、その声を聞いて目を瞑るわけないだろ!Lvが低いからってこのままはいどうぞと任せられるわけがない。
【ハイヒール】を連続で唱え無理やり体力を全快させる。だって、今僕の目の前ではアオイ達が戦っているのだから寝ている分けにもいかない!
―――「華岡流・極伝・漆ノ型・衝天神」
僕の体を衝撃が包み込む、【ハイヒール】の影響か少しだけ回復できた精神力で【衝天神】を起動させ魔人の元に向かう。足に衝撃を集め地面を蹴る。僕は一瞬の内に魔人に接敵する。正直あんまり長く持ちそうにも無いから、僕は今ある全ての衝撃を拳に纏わせ魔人を殴り飛ばす。
「グフッ!」
魔人の口元から紫色の体液の様なモノが飛び出し魔人は後ろに後退する。
「これほどの強さ...いいでしょう。今回は見逃しましょう。私も野次を飛ばしに来ただけですから」
「逃がすと、思う?」
アオイの言葉と共に魔人は何処かへ瞬間移動していた。ふぅ、これは何とかなったって事かな?
今まで無理やりつなぎ留めていた意識が安堵を理由にプツリと落ちてしまった。
「やぁ、こんにちは!」
「わぁ!!」
僕は驚きの余り、目の前に向かって【災翔】を放った。
「うわっ!あっぶね」
「だから、言った。リンに何か変な事、すると死ぬ」
周りを確認するとさっきの森で何故か僕はアオイに膝枕されており、前を見ると独特な髪形をしている男がいた。
モヒカン?
「リン、起きた?」
上から見下ろしてくる。アオイに気恥ずかしさを感じて飛び起きる。
「もう大丈夫っぽい体もほら!」
僕は腕や足を回し元気をアピールする。にしてもこのモヒカン頭に世紀末な服を着た男誰だろう?
「お?その様子じゃお前さては俺を知らないな!聞いて驚け!俺はアキレスのクランリーダートオルだ!」
いや、誰だよ?ホント取り合えずこの人以外に状況説明してくれそうな人を探すが見つからないので仕方なく、アオイの方に向き直り質問をする。
「あれ?アオイさっき結構大勢のPLがいなかったけ?」
そう、僕の見立てでは少なくとも5人はいた気がするのだが?
「ん。それなら帰った。今度こそイベントをクリアーするんだ!って皆Lv上げ、行った」
「おいおい、無視かよ!連れねぇじゃねぇか」
「ってもうこんな時間じゃん、僕はそろそろ寝ないと」
「おいおい、ちょっと待てって、いや待ってくれ頼むから」
「で?貴方トオルさんでしたっけ?何か用ですか?」
さっき、助けて貰ってこの態度は流石に自分でも無いなと思いつつも、この人とは関わらない方がいいかもしれない。絶対世紀末ヒャッハーの人だよ。
「お?おういや~お前とフレンド登録したくてよ~お前中々強そうだしフレンドになっとけば面白そうだしな」
この人とフレンドになるのは、抵抗があるがならない、ならならないでずっと付いて来そうだったから止む負えずフレンド登録をした。
取り合えず一度始まりの街に戻る事になった。




