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10

「で落ち着きました?」


僕はあの後アテネさんを捕まえて、今こうして話を聞いてる訳だけど、さっきから凄いこと言ってる。


曰くスッゴイ可愛い女の子に助けて貰っちゃったとか、この子となら友達になれる気がするとか。


「ホントごめん私てっきり女の子だと思ってて女の子同士なら軽いスキンシップだと思ってやってた。本当にごめん」


「もういいですから……あ!そうだ、さっきアテネさんの借金が無くなったのと、これどうぞ!」


僕はさっき、ガンテツさんから受け取った金袋を渡す。


「って何よこれ!?軽くもう一件宿屋が作れる量入ってるじゃない」


「それさっきガンテツさんがカクカクシカジカで持ってきたんですよ」


「そう言う事ならありがたく受け取っとくわ」


「あ!そういえばアテネさんここの宿泊料っていくらですか?」


そういえば僕なんだかんだ、ここで寝たりしてるのにお金払ってない事に今さらながら気づいた。


「一泊100G(ゴールド)よ」


高いのか安いのかわからないけど、多分安いんだろう。僕はインベントリを開き100Gを具現化してアテネさんに手渡す。


「?別に良いわよここの店を守ってくれたし一泊位無料でも」


確かに無料ならありがたいけど、こういうのは良くないって先生や父さんが言ってたから無理に受け取って貰いつつ出る準備を始める。


「あれ、どこか行くの?」


「はい、安全にログアウト出来る場所確保したんでもう一回コロシアムで稼いできます。」


「コロシアムってあんたねぇ…まあいいや後ちょっと待ってくれる5分だけだから」


そのままアテネさんは慌ただしくキッチンに走って行った。


――――――4分後


「良し出来た。はい、これ持ってて」


そう言ってアテネさんが渡してくれたのはランチボックスだった。


「え?流石にこれは……」


僕が扱いに困っているとアテネさんが

「あ!それツケだから、もっと有名になってから返してくれれば良いわよ。それと味の感想そこが一番のメインだから教えてね!」


アテネさんに早口で捲し立てられてしまった。


「えっとじゃあこれ貰って行きます。」


そのまま僕はアテネさんの宿屋を後にした。


闘技場前まで来た僕は、いつもの如く受付まで歩いて行くと珍しく受付の人が困った様に慌てていた。


「どうしました?そんなに慌てて?」


「え!?リンさんですか丁度良いところに!あの強い人と戦いたくないですか?」


そりゃ強い人とは戦いたいけど………僕は全力で自分の頬を叩く。


「っでなんで急に強い人と戦いたいですか。何て聞いたんですか?」


「いやーお恥ずかしいながら、アレを見てください」


受付の人が指を刺した方向を見ると、どういう方法か画面が出てくる。その画面には見覚えのあるリングが写っており、リングの真ん中にいる男の後ろにでっかい旗で『命が惜しくない者のみ掛かってこい』と書いてある。


「え?つまりコロシアムのリングが乗っ取られたって事ですか?」


「そういう事です。しかも乗っ取られてる時期が時期のせいで解決もなかなか難しいんですよ」


「どうして解決するのが難しいんですか?正直マスター帯の人が行ったらあんな人倒せるんじゃないですか?」


「それが残念な事にマスター帯やダイヤ帯プラチナ帯辺りは殆どが冒険者ギルドのある依頼に使っていて動かせる状況じゃ無かったんです。どうかお願いです!今頼れるのは貴方だけなんです。」


なるほど冒険者ギルドの話やその依頼について聞きたい事もあるけど、正直アレと戦いたくて体が疼いちゃってるし殺るかぁ。


――――――――――――――――――――――――

クエスト:迷惑野郎を倒せ!

情報:あるコロシアムのリングの中から出ていってくれないアイツを倒してほしい。


報酬:6000Gと聖者の首飾り

クエストを始めますか?

Yes or No

――――――――――――――――――――――――

当然Yesで

「わかりました、任せて下さい」


「はいお願いします。倒せたら報酬も出しますので」


僕はそのまま男が待つリングへ向かう。リングの中に入ると、一人の男がいた。


男は身長が2メートルはあるだろうか?背中には籠を背負っており沢山の武器が入っている。


頭の上に表示されてる色からしてNPCなんだけど、こんな一つの施設が使えなくなる様なイベントもあるのか。


「女には興味ない立ち去るがいい」


は?なに?コイツも女とか言うのぉ?仮に女だとしても警戒しないのは少し慢心が過ぎるんじゃないかぁ?


僕は一瞬で大きく息を吸い込みそして吐き出す。


―――「華岡流・壱ノ型・白狼(はくろう)


僕の体に白い電気が纏わり付く、ここからは時間との勝負なので急いで弁慶擬きの足元まで近づき弁慶の泣き所を蹴りあげる。が弁慶擬きは、僕の攻撃を避け少し後ろまで下がっていた。


「!?今の速度…すまなかったな小娘貴様には俺と戦う資格がある。さぁ掛かってこい」


僕はもう一度弁慶擬きの元まで走り、走ってる時にインベントリから出しておいた大鎌を弁慶擬きの足に当てようとするが、既の所で弁慶擬きが持ってた槍に阻まれてしまう。


ここで僕は一度白狼を解除する。当然白狼のデメリットであるHP消費が多すぎるからだ。


「やっぱり君いいねぇ。僕強いやつは嫌いじゃない」


「偶然だな俺もだ!」


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