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この世界の893は東〇会が全盛期だったころくらいの勢いがある思ってください
白石の言っている人物が自分ではないことを祈りながら家に帰る。
「ただいま〜」
返事が帰ってくるはずもないのに、ついつい口にしてしまう、あるあるだよね。
「おかえりなさい」
するとリビングの方から女性の声で返事が帰ってきた。
「ん?」
恐る恐るリビングの方へ向かい扉を開く。
「あれ?麻央ちゃんじゃん、どうしたの?」
麻央
狭山の彼女
今から6年ほど前だろうか、当時高校生だった麻央ちゃんが公園で泣いているところに声をかけたのが出会い。
高校生の悩みぐらいなら相談に乗れるだろと軽い気持ちで話しかけたのだが、麻央ちゃんはドン引きするほどえげつない事件に巻き込まれていた。
どうにかしてあげたいが当時小学生だった俺には当然どうすることも出来ない……
ので、狭山に丸投げした。
そこからは映画にできるだろってほど色々とあったのだがこれはまた別のお話。
結果的に事件は解決。
狭山と麻央ちゃんも無事くっつき、めでたしめでたし、2ヶ月後には結婚式をあげる予定だ。
「ほらそろそろ健康診断でしょ?だから千歳おばあちゃんの所に連れて行ってあげてってまーくんが」
「そっか、そろそろか」
男装して学生生活を送る上でぶち当たる壁、それは健康診断。
どう足掻いてもバレてしまうこのイベント、しかし俺にとってはそう難しい問題では無い。
学校ではなく外で受診してしまえば良いのだ。
親父の佐藤組などを束ねる花王会がお世話になっている病院があり、そこで毎年診断してもらっている、もちろん偽装して……
※〇が如くで言う東〇会だと思ってください。
で、千歳おばあちゃんというのはそこの医院長
あっ、あとまーくんってのは狭山のこと
「ん?麻央ちゃんが運転するの?」
「そうだけど?」
…狭山?
「大丈夫?」
「あ〜疑ってるでしょう〜大丈夫だよ、安全運転で届けるから」
曇りひとつない笑顔
狭山?
そうこの麻央ちゃん、運転が絶望的に下手である、事故こそ起こしていないが周りからは煽り運転にしか見えないのではないかと言うほど荒い、何故狭山は彼女を寄越したのだろうか...
〜 2時間後 〜
「あっあっ みっみずみしき……」
「大丈夫?今日はそんなに揺れてなかったと思うけどな〜」
脳みそをいじられた気分だ……
今ならポ〇クルの気持ちが分かる気がする
しばらくして回復したのでそのまま病院へと向かう。
「ちとばぁきたyっあぶな!?」
挨拶をしながら扉を開けるとものすごい勢いでナイフが飛んでくる。
俺はギリギリのところで交わしたが、後ろにいた麻央ちゃんはそうはいかない。
やばいと思って振り返ると、麻央ちゃんはまるでタバコでも挟むかのように2本指で顔の前に来たナイフをキャッチしていた。
「誰がババァだ!女王様とお呼び!」
ナイフを投げた本人はとてつもない形相で叫ぶ。
「危ないわババァ!あとまだ言ってなかっただろ!それとなんで麻央ちゃんはキャッチできてるの!」
「もう〜千歳おばあちゃん危ないでしょ?私じゃなかったら刺さってるよ?」
「けっ怪力ゴリラ女が」
麻央ちゃんはゆっくりと近づき、ちとばぁのほっぺをつねる
「ん?何か言った?」
「痛い痛い痛い痛い!離さんか!」
カオスである
〜〜〜〜〜
そして診断を無事終える
「ん、健康健康、あとはこっちでいじっとくから今日はさっさと帰んな」
「またね〜」
特に問題もなかったのでそのまま病院を後にする
「ねぇ恵ちゃん、どう?高校生活はやって行けそう?」
「うん、楽しいよ、友達も出来たし、今のところ問題は……」
俺は今日のことを振り返る
部活、霧島先生、白石……
うん、問題しかないな
「その顔は困ってるわね」
麻央ちゃんは笑みを浮かべる
「まぁ困ったことがあったら言ってね?恵ちゃんには感謝してるし、いつでも助けになるから」
「麻央ちゃん……ならタクシーで帰りたいな」
覚えてろ狭山
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