このゲームの面白い所はこう言う所 ②
「ユイリア、君はボーッとしている時いつも頭上に視線を向けているが、何かあるのかい?」
「ぁ、それも拙者気になってたですぞ」
「我も同感」
「えっ、、、、ぁー、考え事してる時とか、見ちゃうんだよね」
3時のおやつ、を食べながら兄達とノゼルドと談笑していたらまさかの発言を言われて思わず動揺してしまった。雪豹の耳がイカ耳になるのが分かる。
こう言う時に獣人設定出てくるのはどうかと思うが、とりあえずなっている。
まさか、そこ気付かれていたとかは思わんかった。確かに、神様とユイリアと会話をしている時はそっちに意識が向いているのは何となくは分かっていたが、目線まで気づかれているとは不覚だ。
今後は同時並行での会話もやってみるか。
ホットミルクの入ったコップを持つ手がちょっと震える。
「カイ、全然気付かなかった。お兄ちゃん失格、、、、」
「大丈夫だ、カイ。私も気付かなかった」
「アーフィ兄様が気付かないなんて、、、、相当だね。僕もユイリア姉様のそんな部分に気付けないなんて一生の不覚!」
「そもそも、、気付かれてるとは思わなかった」
何故かショックを受けてるカイとアーフィルド、そしてノゼルドを見てちょっと苦笑い。
それと、ノゼルドは何処でそんな事を知ったのか教えて欲しい。多分、ノーシュドとユノルドのどっちかだな、って推測。
アルビーやアーフィルドは子供の前ではそんな感じの話し方じゃないし。
今日は、ユーファが居ないだけマシか。麗君も執事長からの臨時の頼みとかで王宮居ないしちょっと寂しいなって思ってた時の3時のおやつだったけど、まさかこうなるとはね。
〈確かに、度々アルビー兄様達からの視線を感じては居たけど〉
〈勘の良さもあるだろうけど絶対に優衣が悪い気がする〉
「(はっ倒すぞ。そっちが人前でも遠慮なく話しかけてくるのが悪い) そう言えば、昨日お父様と宰相さんがなんか揉めてたの見たな」
「、、、、あぁ、アレか。気にしなくて良い、毎年恒例だ」
「そう言えば我も去年そんなの見た。仲良いのに珍しいな、とは思った」
「そっか、もうその季節か」
「そう言えばそうでござったな」
神様とユイリアと会話をしながらも意識しない様にして、同時並行で会話も行う。結構難しいが、こう言うの出来ないと今後困りそうだし、と思って話を変えて見た。
明らかに中等部から上の4人が動揺してるって言うか、隠そうとしているのを見て分かりやいなって思ってしまったよね。
この季節で仲の良いあの2人が揉めてるってなったら想定出来る答えは1つしかない。
〈今グサっと来た。俺の心にグサッと来た!!〉
〈神様、多分今、優衣聞いてない〉
「何で揉めてたんだろうね、カイ気になる」
「父様に聞いたら教えてくれるかも」
「辞めとけ、ノゼルド。父者、嘘つけない人だし」
「?何でそこで嘘が出るの?ユノお兄ちゃん」
「、、、、我にはもう何も言えないから、アルビー兄者達に聞いて」
おいおい。
ユノルドがカイとノゼルドの圧に負けちゃった。
まぁこの季節も来たらクリスマスしかない。このゲーム自体がクリスマスイベントなんちゅーもんを取り入れているのもあるからか意外と本作にも力を入れているのがこの世界にも反映しているんだろう。
そして、アーフィルド達は知っている。サンタがお父様、アーノルドだと言う事を。
知っているからこそ年少組である俺達3人には言えないんだろう。うん、なんか俺だけ知ってるのは本当にごめんって気持ちになる。
だから、此処は助けてあげよう。
「ほら、カイお兄様、ノゼルドこの前わたしと一緒に書いたサンタさんへのお手紙あるでしょ?そのお手紙をお父様に渡してサンタ協会のウェルフンド皇国支部に届けてくれるって言ってたでしょ。お母様が」
「ぁ!そう言えばそうだった!!」
「サンタさんとお知り合いだって父様言ってたね!」
「多分、そのお手紙を出すのを忘れてて怒られてたのを反論しちゃったんじゃないかな」
「ぁー、納得!」
「有り得るね!」
単純、じゃなくて純粋で良かったぜ。アーフィルド達も安心した様なだけどそんな俺達のやり取りを微笑ましそうに見てくる。子供らしい感じで言えば誰だって疑わない。
そもそもこのサンタの設定導入したのお母様であるユーナだし。
作り込んでるなぁ、とは思うけど今年のクリスマスは何が届くんだろうって言うワクワクよりも、本格的にやろうと煙突から突入して腰を痛めないかって言う不安が先に来る。
「お兄ちゃん達はサンタさんに何をお願いしたの?」
「えっ、、俺はもう貰う年齢とかじゃないし」
「拙者と兄上はまだしもまだ未成年のアルビーとユノルドは貰っても良いんじゃないでごさるか?」
「そうだな。クリスマスプレゼントは子供が貰うものだ」
「此処ぞと言う時に大人を主張してくるのはズルいと思うけどな、我」
カイからの悪い気ない援護射撃みたいな、痛烈な銃弾に動揺してるアルビーがちょっと面白いけど、年齢を理由に書いてない言い訳をするノーシュドとアーフィルドとはユノルドの言う通りズルいなって思った。
まぁでも、こう言う時間がずっと続けば良いな。お母様とお父様、ユーファや麗君、アシェル、マオリとずっと幸せな時間を過ごしたい。
でもそれって欲張りだから叶わないんだよ、世界ってそう出来てる。そしてこの世界なら、尚更ね。
〈辞めて、俺の良心が痛む!〉
〈そうだよ!辞めて!これ以上は神様のライフがゼロよ!〉
「(勝手に痛んだけ)」
こっちの幸せをある意味奪おうとしているからな、当然の報いじゃ。なんて思いながらホットミルクを口に含む。まだ紅茶はちょっと大人な味。
前世も碌には飲めなかったが子供の体になってからは無理だ。
ホットミルクの美味しさで、耳がぴこぴこと動くのが分かるしそれをみんなに見られているのも分かる。
みんなの視線が俺の頭上にあるから。




