現状維持が最適解って分かるね!!!!
「ユイ!」
「アッシュ」
ドレスに着替えパーティー会場に入ると、俺を探していたのか入り口付近に居たアシェルにすぐに見つかった。
まぁ隠れていた訳でもないけど。
ドレスは白髪が生えるようとローズウェル王国の国色である赤色の薔薇の装飾がありいつも下ろしている髪は纏めていて、相変わらずな美少女?、の姿に途中で何人もの人から可愛いって言われちゃったぜ。
そんな俺、ユイリアの姿を見てアシェルは目を大きく見開き顔を赤くしながらも言葉を伝えてきた。
「か、可愛いよ、とっても似合ってる」
「ありがとう、アッシュ。アッシュもカッコいいよ」
「!、、、、り、リンゴジュースでも飲む?」
「うん」
カッコいいってだけで更に照れるとまだまだ子供、所詮は小学生って事よ。
まぁでも普段のアシェルは小学生らしからぬ言動取るからちょっとは安心だけど、こう言う一面観れるのは。
使用人が運んでたリンゴジュース入りのコップを取り、俺に手渡し乾杯をして飲む。この世界のリンゴはちょっとだけ酸味が強いから炭酸にも良く合うんだよね。
「ユイ、文化祭はどうだった?楽しめた?」
「うん、楽しかった。わたしもだけど生徒のみんなが楽しいって言うのが伝わってそれも嬉しかった」
「ぁ、それは分かる。なんでかそう思うんだよね。なんでだろ」
「王族だから?」
「それは極端じゃない?ユイ」
何て隅の端っこでジュースを飲みながら会話をする。
こう言うパーティーはダンスとか踊るんだろうけど、アシェルが誘わないと言うか誘うのに緊張してるからまぁ踊ってない。
まぁ、俺と俺でダンススキルは肉体年齢、齢7歳にして叩き込まれてるし、それも女側のダンスは基本的に。
それはそれで精神的の22歳児の心は廃っているけど。
いつでも誘ってきてバッチグーって感じ。
それにしても周りの年上の生徒達からの微笑ましいな、って言う顔を向けられるのは普通に恥ずかしい。
〈そりゃあ、アレじゃない?王族同士の婚約でそれもまだまだ子供のイチャイチャは可愛いって事だよ〉
〈その数年後につけられる視線が真逆になる事を昔の私は知らなかった〉
「(そしてそんな世界観のゲームを元に作られた世界に転生させられるなんて治療中の俺は知らなかった)」
〈優衣はともかくユイリアまで参加しないでよ!〉
「(俺はともかくってなんだよ)」
〈いや、なんかやってみたくなって〉
所詮はユイリアも男児って事だね。
にしても肉体も精神もどっちも男だけど、男じゃなくて女の子として生きるのってだいぶ大変だと思う。
まだ数ヶ月、半年も経ってないけど分かる。
改めて思うのはやっぱり【恋する乙女達(♂)のハッピーエンド】と言うゲームを作った製作者陣の心境と精神が異常だってのが分かる。
いくら乙女ゲームが増えたからってそこまでする必要はなかったと思うし普通のBLゲームにすれば良かったと思う。
この先もしも俺、ユイリアを皇女として慕うアイシャ達にバレた時の俺の精神をどうするつもりなんだと同時にやはり元凶は神様とユイリアだったのでそっちを恨む方向に続行しようと思う。
なお、クレームは受け付けない。
そんな事を思いながらアシェルの方に視線を向ける。
「僕、学園嫌いだったんだよね」
「え?、そうなの?」
「うん、周りは全員僕を王子としてしか見てない人達でそれが当たり前だってのは分かってたし、簡単な勉強で暇だって思ったりもした。だけど、ユイと出会ってユイが学園に通い始めてからは、楽しいなって思えた」
「、、、、そっか。わたしも、アッシュが居るから学園に行く時あんまり緊張しなかったんだ」
「それはとても嬉しい事だ」
まさかの新事実に少しビックリしながらも、俺としての返答をすれば嬉しそうな顔をして俺を見つめるアシェル。
その顔は年上キラーとも言えそうなほどメロい顔だった。
危ない女性だったら惚れてた。
でも意外だな、第1章では生徒会長をしてたアシェルが嫌いだったとは原作でも公式のファンブックでも書かれてなかった。
「、、、、ユイは僕と婚約して良かったと思う?」
「え?」
「急にこんな事聞かれるのはビックリするよね。でもたまに思うんだ、僕は優秀かって言われたらそうかもしれない。でも、ユイを幸せに出来るのは僕以外にも居るって思ってしまう」
「、、、、11歳が思う悩みじゃないと思うな」
「それはそうかも、、、、だけどそう思っちゃうんだよ」
今日のアシェルはちょっとメンヘラが入ってるかな。
此処で下手な解答をすれば後で痛い目なんて可愛い言い方じゃない方向性の痛みがくる可能性があるので、しっかりと考える。
原作でこのシーンがないから予行練習とかそもそもないし少しは原作に織り込んどけよ!って言う気持ちともしかしたらこれ原作にはないこの世界オリジナル演出って可能性すらあるな。
頭の中で悩みに悩んだ結果、やはり俺が思った事を言う方が今のユイリアにピッタリだと言う結論に至った。
「わたしはね、初めての同年代の男の子がアッシュでね、アッシュは優しいしだけど芯?って言うのがちゃんとあってカッコいいしだけどわたしの気持ちを尊重?してくれる所もある。だから、わたしはアッシュと婚約したのは嬉しいよ」
「!、、、、そっかぁ、そっかぁ嬉しいかぁ。なんか今僕めっちゃ嬉しい顔してない?」
「うん、とってもしてる」
「だよねぇ」
いつになく嬉しそうな顔をしてるアシェルを見たらちょっとだけ安心かな。
これでのちにバッドエンドになったらその時はあの時の顔はどう言う事だ!って抗議するけども。
でも、今日はアシェルの笑顔を見れたからそれで良かった、かな。
そう思いながらアシェルからのダンスの誘いが来たので踊ってきますぜ。




