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転生悪役王女(♂)はハッピーエンドがお好みです  作者: 橋本衣兎


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30/40

文化祭も仲良しも良い事だよね!楽しいし ②




「え、お兄様昔そちらの国に留学してたんですか?」


「あぁ、我が国の剣術を学びたいと言っていてね。嬉しい事だったよ」


まだ、教室に居るローズウェル王国の皆さんに緊張しているであろう国民達の為に少し離れた所で会話をする俺偉いと思う。

シェルフィンさんから聞くアーフィルドの話は結構珍しいって言うか原作には出てこない話だから新鮮なんだよね。


遠くからロリショタコンであるシェルフィンさんの弟、ハーシェさんの視線が気になるのは置いといて。


「ユイリア殿下はアッシュとは仲良くして下さっていると聞いてます」


「アシェル殿下、アッシュは優しくてちょっと心配性だけどそんな所が素敵です」


「そうか。アッシュの婚約者が君で良かったよ。君と出会ったおかげでアッシュが一段と明るくなった気がするよ」


「いえいえ。アッシュの本来の性格だとわたしは思いますよ」


原作で成長したアシェルは優しくそして明るくてだけど冷静なキャラとして描かれていた。それは本来の性格だと言う事は知っていた。

俺がちょっと色々言っただけだし、誰が言っても変わらない事だとは思うけどね。


〈まーた、優衣(ゆい)はそんな事言って〜〉


〈シェルフィン様の言葉をちゃんと受け取りなよ。私だったら嬉しくて飛び跳ねてるから〉


「(ユイリアがそんな事したらユイリアファンが悲しむわ)」


〈そうだよ、俺も悲しいから〉


〈神様には関係ないし〉


まっ、早く時が進んで第1章まで行けば、こんなゆったりとした時間は過ごせないだろうけどね。

そう思っていると、第一王女であるシェルナーナがヨチヨチ歩きで俺の足元まで来た。俺はその場にしゃがみ込んで視線が合うようにする。


「こんにちは、シェルナーナ様」


「しゃま、じゃない!ナナって呼んで、ねぇね!」


「!、ねぇね?」


「ぁ、ごめん!ユイ、ナナお姉ちゃんが出来るって嬉しいみたいで、それで」


「男兄弟だったからね。ナナの気持ちは分かる様な分からない様な」


「、、、、でも、ユイリア殿下って確か」


「イーシャはこのハーゼお兄ちゃんと一緒にお菓子食べようね」


「いや、もう何個も食べたんだけど、ハーゼ兄さん」


「すまない、ユイリア殿下、ナナに合わせて貰えないだろうか」


最後にシェルフィンからのお願いされれば断る理由は無くなってしまう訳で、前世妹がいる身、妹キャラには弱い宿命なのだろうか。

と言うか、イーシャの言葉を遮って他に誘導するの上手いなハーゼ。まぁ一応教師だからそう言うのは得意、なのか?


俺はしゃがみ込んだまま、笑顔のシェルナーナに話しかける。


「本当のお姉ちゃんじゃないけど、呼んでくれるの?」


「うん!にぃにのお嫁しゃんになるんでしょ?なら、シェナのねぇねだもん!」


「そっか、妹は居ないからわたし嬉しいな、こんな可愛い妹出来て」


「えへへ、しょっかぁぁ」


うーん、控えめに言って可愛い。

うさぎの耳が分かりやすく動いてるし、笑顔が可愛いし、もし前世の姿だったら変質者として警察に職質受けてたわ。

7歳児女装姿で良かったって今更ながら感じるとは思わなかったぜ。


その様子をニッコニコで遠くから見るハーゼにはちょっと引くがちゃんと人ではあるので、文句は言えない。

アシェルもフェリシアンも嬉しそうな表情してるし、やっぱり家族と仲良くなってるのは嬉しいのかな。


〈私がこんな事しても絶対ほのぼのしない、絶対〉


〈「(何処から来るのさその自信)」〉


〈、、、、ほら絶対変な顔する〉


「、、、、なんか納得はする」


〈ユイリアってば、そう言う場面だとそうなるもんね〉


なんて頭上で会話をしながら、堪能したであろうシェルフィン達をアシェルとフェリシアンの2人と一緒に見送る。

早めに一応平和的解決が行った未来での義理の家族になる人達を会えたのは良かったかな。


気付けばお昼ご飯の時間で働きっぱなしだった俺達はお昼休憩をいただく事にする。


「!、この卵サンドイッチ美味しいですわ」


「本当?良かった、卵はゆで卵バージョンと卵焼きバージョンだよ」


「ふわふわ、、ユイリア殿下この卵サンドのレシピ教えて下さい」


「俺も知りたいなぁ、ね?アッシュ」


「フェリ、食べながら話すのは辞めなさい」


「なんか、自国の王子と昼食食べてるって変な感覚だなぁ」


レイーナの言っている事はなんとなく理解は出来る。俺の世界で言う総理大臣とか天皇とご飯を食べるみたいな感じって事だもんね。


それはそれで緊張するし、レイーナ達の気持ちも何となくは理解が出来るけど、俺は今緊張される側の立場なので深くは言えない。


「僕達としては大人になったらこう言う経験がなくなるから、良い事だと思うけどね」


「流石アシェル様ですわね。私達も大人になったら貴族としての交流が出来ますから良い経験ですわね」


「アイシャ様も流石だなぁ、私はちゃんと出来るか不安だな」


「大丈夫だよ、イシル。誰だって緊張はするけど慣れたらいける!ってわたしは思うな」


「ユイリア様って変な所で男前な性格だよね、あたしはカッコいいと思うな」


「それは俺も思うわ。流石皇女様だな」


「当たり前ですわ、これでこそウェルフンド皇国第2皇女ですわ!」


「アイシャ、恥ずかしいから辞めてよ」


なんて会話をしながら昼食を楽しむ。

こうやってアシェルとフェリシアンとも昼食を食べるのがこんなにも楽しいとは思わなかったけどたまには良いな。

休憩が終わり仕事に戻って売れた金額聞いたら目を丸くする様な金額だったからちょっと引いちゃった。

流石貴族。


それから外が夕暮れになった頃、ドンドンっと足音が聞こえ、軽く揺れる感覚に襲われる。

こちらに近づいて来ているのが分かって、自然と緊張してくる。

そして足音が止まり教室の扉にガシッと手が掴まれた瞬間、教室に入って来たのはまさかの。


「、お、居た居た、よぉ、久しぶりだなユイリア!」


「、、、、、、、、ゅ、ユーファ姉様!!?」


まさかのウェルフンド皇国第一皇女・ユーファ・モナーキーがそこに居た。

この姿では初めましてだけどゲームや漫画などでは良く見て居たキャラがいきなり居て驚くがそれ以上に驚く事があった。


何故か、ユーファが何故か倒したであろう熊を担いで居たのだ。それに少しボロボロだし、訓練後にひと汗流しに行ったとか、かな。


〈流石ユーファお姉様、規格外過ぎる〉


〈熊って、拳だけで狩れたんだ。いや、原作通りにキャラに生を与えたの俺だけどなんか、怖い〉


「(大丈夫だよ、神様。原作を作った製作者達も此処まで脳筋キャラになるとは思わなかったみたいだし)」


「いやぁ、遅くなって悪かったわね、熊狩ってたら遅くなったのよ」


「え、いや、何で熊さんを狩ってきたのさ、姉様」


「?だって初めての文化祭じゃない、だから」


「だから、じゃないよ、姉様。どうするのさ、その熊さん」


「そりゃあ熊鍋にするわよ!初めてよね、美味しいわよ」


「えぇ〜」


話が通じないと言うよりも、既に決定事項を覆させる気がないってのが伝わる。

強い、アーフィルドとは違う強さって言うか言葉の強さを感じるぜ。


そもそも熊鍋って単語をこの世界で聞くと思わなかったけどね。

規格外って言葉が1番似合うキャラとまさかの此処でのご対面とは思わなかった。とりあえず他の生徒や大事な友人であるアイシャ達やアシェルとフェリシアンが驚いているので此処は、


「姉様、ありがとう。一旦それを持って王宮に帰ろうね、私もちゃんと帰るから。久しぶりに会えて嬉しいけどちょっとビックリしたかな」


「?そうか?ユイリアがそう言うなら分かったわ。ふふっ、相変わらず可愛いわね」


「姉様も(ゴリラだけど)可愛いよ」


「あら、嬉しい事言ってくれるわね、じゃまた夜に」


「うん」


こうして嵐の様なユーファをなんとか説得出来、帰宅させ事なきを得た。

なんだろう、たった数分の出来事なのにどっと疲れが押し寄せて来た。怖いよりもアレだ、未知のもの過ぎるとどう対処して良いのかって言う不安が勝つんだな、こう言う時って。


そして文化祭1日目は平和(?)に終わりを迎えたのであった。

その後の夜、俺は前世含め人生初の熊鍋を食べました。普通に美味しかったです。



























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