文化祭も仲良しも良い事だよね!楽しいし ①
文化祭1日目、文化祭で俺達1年生や2、3年生は初等部上級生達のお手伝いを基本的にする事になってる。
1年生達だけでしたら必ずしもトラブルが起こる可能性と、皇女である俺が居るって事も含まれている。
「ユイ」
「アッシュ、そろそろだよね」
「うん。僕のクラスはお菓子売り。クッキーやマフィン、バームクーヘンにエクレアにロールケーキ、事前に作ったのを冷蔵庫に入れて売る時に渡す事になっているが」
「ちゃんと売れるか少し心配だな」
「売れるよ。絶対、アッシュ達頑張ってたから、わたし達1年生もお手伝いするんだから」
「ふっ、そうだな。それに今日は生徒の身内だから最悪兄達に買わせるか」
「、、、、アッシュ」
アシェルらしからぬ悪い顔にちょっとビックリ。
そういや、俺アシェルの兄弟ってフェリシアン以外会った事がないわ。
会いたいけど会う機会なかったし、それに原作何回もプレイしてるけど、あんまり出ないんだよな。番外編とかではちょくちょく出てたのを覚えてるけど。
〈困った時は俺達に言えば良い!最悪情報提供可能!〉
〈私もあんまり記憶にはないけど、性格が最悪って言う感じではないから大丈夫だとは思うけど〉
「(それは助かるけど、、、、そうだ。事前に頼んでおいたのどう?)」
〈それなら大丈夫だと思う。今回の文化祭で誰かが危害を与えようとしてる感じはしない。ね、ユイリア〉
〈そうだね、神様。原作でもこの年に何かあった事はないし、優衣は安心しても良いと思う〉
なら、良いけど。
皇族としてもだけど、何かあった時すぐに対処出来た方が良いし、大切な人は守れる力を持っちゃった訳だしね。
そうこうしているうちに、文化祭開始時刻へとなった。エプロンを付けて、アシェルの教室に入りお客さんが来るのを待つ。
教室内には同じくエプロンを付けた、アイシャ、イシル、レイーナも居る。
「緊張するなぁ、あたし、ちゃんと上手く接客出来るかな」
「レイーナ様はそう言うの得意そうだよね。私は人見知りしちゃうから、、、、出来ないかも」
「イシルこんな事で心配しては将来の社交界へのデビューに困りますわよ。これはその第一歩ですもの」
「流石、アイシャちゃんと考えているね」
「!、はいですわ!ユイリア殿下はエプロンもお似合いですわ!」
「ふふっ、そうかな」
なんて年相応の笑顔をする。7歳児の記憶なんて少ししか覚えてないけど、女児ってなったら男児の記憶なんてあてにも何にもならないってのをここ数ヶ月でやっと理解出来た。
と言っても肉体は変わらず男なんだけどね。
それにしても文化祭か。前の世界だと最後にしたのは4年も前だし感覚としてはまだ残ってるけど楽しいって気持ちには変わらないなぁ。
ユイリアはともかく神様はやった事ないだろうし、俺を通して楽しめば良いよ。
なんて思っていたら、聞き慣れたこの世界の兄の内の1人の声が聞こえて来た。
「ユーイー!来たよ〜!!」
「カイ兄様、来てくれてありがとう、あれ?その人はぁ、ランス?だっけ」
「そう!ユイは久しぶりだっけ?カイの従者のランスだよ!」
「お久しぶりでございます、ユイリア様。ランスでございます」
そう言って頭を下げてから顔を上げたのは、カイの専属従者兼執事のランスだった。年齢は確か中等部1年生で、猫の獣人と吸血鬼をご両親に持つイケメンキャラ。
カイと同じで地黒キャラとしてもキャラ立ちしてたから良く覚えてる。
あんまり原作には出てないけど、アレなんだよね。
腐の付く方達からはこの2人壮大な人気を誇ってたとか。まぁ俺は良く分かんないけどね。
「久しぶり、ランス。それでお兄様お菓子買いに来たの?」
「うん!カイのクラスはほら、折り紙&お絵描き教室だから、ちょっと暇なんだ」
「カイ様は早々に作業を終わらせたじゃないですか」
「ちゃんとやる事やったんだから良いでしょ!それで、お菓子全種類2つずつ下さい!」
「全部食べきれないでしょう。1つずつでお願いします」
「分かった。1つずつね」
「もう、ランスはカイを信頼してよね」
「お腹いっぱいでお昼ご飯食べられなくなるのが多いでしょ」
ランスはカイのお母さんかな?って思っちゃった。でもちゃんと信頼関係があるんだな、ってのは伝わる。
お菓子を紙袋に入れてランスに手渡してお金を貰う。なんか一応実の兄からお金を貰うのって変な感覚を感じざる終えない。
照れくさいと言うよりも、嫌な事をしているような気がして。
2人が立ち去ってからお客さんの数は増える。まぁ自国民と言うか殆どが貴族とか平民もいるけどね王族、皇族が居るお店に来る人が多いってのは分かる。
お菓子が置かれているトレーを運びながらそう思う。
「アッシュ、追加のクッキーお待たせだよ」
「ユイ、ありがとう。大丈夫?疲れてない?」
「大丈夫だよ、ちょっと重かったけどこれぐらいは平気、アッシュは?」
「僕もこれぐらいは平気さ。ただフェリの方は、慣れない人の対応を頑張ってるよ」
「い、いらっしゃいませ!ご注文を、お、お伺いします!お勧めはこのハンバーガーです!」
「フェリ〜、その商品はないからね」
「ぁ、そうだった!!」
「ぁ〜、、、、大変そうだね。フェリシアン様」
俺も緊張しいだけど、あそこまで人見知りと言うかあがり症を発揮するのは尊敬ものだなって思ってしまう。まぁ本人は至って本気だから揶揄うのはダメなんだろうけど。
すると感知魔法の範囲内にアシェルとフェリシアンの血縁関係者として数名が引っかかった。
事前に2人の遺伝子情報を魔法と言うか【絶対王政】で抜き取って感知魔法に組み込んでおいて、範囲内に入ったら分かるようにしておいたんだよね。
ちゃんと発動して良かったと言う安心感と、あと数分で来ると言う緊張感が同時に押し寄せて来る。
ある意味義兄義弟、義妹初対面みたいな事だしな。
「アッシュ、フェリ」
「!兄さん」
「お兄!」
1つの声がした瞬間、教室内そして廊下がざわつくのが分かった。
何故ならアシェルとフェリシアンの1番上の兄であり濃い茶髪をし服の上からでも分かるほどの筋肉を持つローズウェル王国の第一王子:シェルフィン・ローゼ。
2番目の兄でこの学園の中等部教師(俺は今回が初対面)でメガネをかけ自覚のないロリコンショタコンな第二王子:ハーシェ・ローゼ。
下の弟で30、40代の女性が苦手で体の弱く少し毒舌な第五王子:イーシャ・ローゼ。
末っ子現在2歳になったばかり天真爛漫淀みを知らないある意味天使な第一王女:シェルナーナ・ローゼ、
が、教室の入り口に居るからだ。
王族大集合ってか。
周りのお客さん、特にロープウェル王国の貴族や国民は動揺してたりしてるな。ある程度変装はしているんだろうが、王族オーラなんだろうか分かってしまう。
案の定俺の隠しきれない皇族オーラがシェルフィンにバレてしまった。
〈自信満々ね、優衣。どこから来るのかな、それって〉
〈まぁ優衣って前世も元から顔が良かったからそれもあるんじゃない?〉
「(それなりに顔は良い自覚はあったけど、、、、前世はちょっと変態に好かれやすい容赦してたんで)」
〈〈あっ、、、、〉〉
「(今がある意味権力があるから守られてるんで安心だけどね)」
そう思っているとシェルフィンが俺に近づいて来る。なんかデカいな、190cm以上はありそうな体格。
「ユイリア殿下ですね。初にお目にかかります、姉君のユーファ殿下そしてアーフィルド殿下とは交友をさせていただいております」
「シェルフィン殿下、初めまして。姉と兄と仲良くしているのは耳にしております。どうぞ文化祭を楽しんで下さい」
「えぇ、そのつもりです」
「はわっ、、可愛いどっちだ?いや、どっちでも可愛いのには変わりないか」
「ハーシェ兄さん、今行ったらシェル兄さんに怒られますよ」
「そうだよ、お兄!それに、ナナが落ちちゃうでしょ!」
「おかち、美味しちょう」
「そうだね、ナナ、でも食べれないのもあるから、僕と分けっこしようね」
「はーい」
やっぱり王族大集合だと騒がしくなるのは当然の摂理なのだろうか。
だけど、ちゃんと会えたって事、それを記憶出来た事は良かったと思う。
知らないうちに会ってることがあるからね、この世界は。




