新たな仲間と心配してくれる家族 ④
救出されてから約1週間後、バサっと、燕尾服を着て俺の前に立つ狼牙を見て嬉しくなって笑顔をして、ベッドから立ち上がり褒めたよね。
「似合うよ、狼牙、執事服」
「、、、、そうかよ」
「今日から、わたしの、専属執事就任おめでとう!」
「、、こっちこそ、、、、俺を執事にしてくれて、、、、ありがとう、な」
「どういたしまして!」
そう、狼牙は俺の執事になった。
救出された時、アルビーとノーシュドの2人にお願いをした。些細な事じゃなくて結構大きなお願いだったな、って今なら思うって言うか分かる。
でも結構執事が決定するまでは色々あったなぁ、って思い出す。
『わたしの“執事”にして』
『『!!』』
『は?、おまっ、何、言って』
俺の言葉聞いて兄様’sはビックリした顔して目を見開いてた。狼牙はいつになく動揺した様子でそれで、言葉が拙いって言うか。
まぁ、一国の皇女、皇子が犯罪者、それも殺人をしていた人物を執事にする。
何て願いをされてしまったら普通に動揺するしビックリするのは当たり前だよな。それで何故か一瞬でやつれた顔をして俺の前で膝をついて俺の両肩を掴んで聞いてくるアルビー兄様。
『ほ、本当に、執事にしたいのか?』
『うん!』
『何ででごさるか!?』
『だって、わたしにさは、執事居ないし、年齢近いから学校通いながら、わたしを守ったり出来るでしょ?、狼牙強いから』
『、、、、、、、、ノーシュ兄ィ、ちょっと俺、胃が痛くなってきた』
『偶然ですな、拙者も胃がさっきからキリキリしてるでござるよ、、、、ハハッ』
俺の言葉でストレス感じちゃったのか、顔色が更に悪くなってる兄ズにちょーっとだけ申し訳なさを感じちゃってる俺。
だけどね、一度決めちゃったら俺引き下がらないし、兄様達が諦めて、状態に突入してるからさぁ。可愛い可愛い妹であり弟である俺のお願い聞いてくれたって別に良いと思うんだけど、まぁ最終的には聞き入れてくれるんだろうけどさ。
《なんか、優衣が自信満々なの、可愛いけど図々しさが勝ってる》
《神様、別に良いんじゃない?これぐらい、優衣には私達にストレス感じてたりしてるし》
『(おぉ、分かってた???)』
《《なんか、ごめんね、ほんと》》
それから数分後、うーんと悩んでるアルビーとノーシュドの様子を見た狼牙はソッと俺達に近づいて話しかけてきた。
その表情は冷や汗を出してたけど、ちゃんと言おうと思ってる表情だった。
『犯罪者を王族の従者にするなんて前代未聞だろ。つか、危機管理を感じろよ』
『わたしは、狼牙だから良いの。狼牙は、、、、わたしの事なんて傷つけようなんて思ってないの分かるもん!』
『ッ、、、、あのなぁぁぁ、お前はぁ』
『良いんじゃないか?、ユイリアの執事にさせるの』
『『え?』』
『!』
『この声は、、、、、、、、!、アーフィルド、兄様!』
『やっ、ユイリア』
突然狼牙の後ろから現れたのは、200cm近い身長とがっしりとしっかりと筋肉の付いた体格をし、金髪で優しく全てを見通してる様な目をし、ゆったりとした服装をした男前が立っていた。
そう、それがウェルフンド皇国第1皇子兼王位継承権第1位であり、ユイリア達の兄であ?
【アーフィルド・モナーキー】
がそこに立っていたのだ。因みに年齢は確か24とか?26だった気がする。
久方ぶりの長兄の姿を確認したアルビーとノーシュドは固まり、アーフィルドから溢れ出ているオーラと少しの威圧感にビクッとしてオオカミの尻尾をピーンとさせている狼牙の姿が俺の視界に入って可愛いって思っちゃった。
《優衣、素直、、、、じゃなくて久しぶりにアーフィルド兄様見たけど、デカいなぁ》
《神様なのに自信無くなっちゃうよ、あの筋肉は》
《神様はもっと筋肉つけなよ》
《え〜》
『(2人は少し黙ってて)、、アーフィルド兄様何で此処に。遠征行ってたんじゃ』
一応俺としては初めてのアーフィルドに緊張しながらも少し近づいて話しかける。
それに優しい笑顔を見せながら、俺の頭に手を置いて話してくれた。うーん、優男。流石時期国王!!
『早くに終わって帰って来たら、お前が誘拐されたってのとそれを2人が言ったって母さんに聞いてな、急いで来た(優衣の頭を撫でる)』
『、、、、アーフィ兄ィ、、良いんじゃないか、って』
『あぁ、コイツから敵意は感じない。それに、ユイリアを傷つけようなんて感じも一切しない。それももし何かした所で、私が居る』
『!、、、、ハァァ、兄ィに言われたら断れない、なぁ』
『ノーシュドもそれで良いだろ?』
『拙者は、兄上に拒否する立場でない故。良いと思うでござるよ』
『だよな』
『って、事はアーフィ兄様、、狼牙をわたしの執事にしても良い?』
『あぁ、私から母さんと父さんに言っておこう。私が言ったら大抵の事は受け入れて貰えるだろう』
『ッ〜〜!ヤッタ〜!!(狼牙に抱き付く)ヤッタネ!狼牙!』
『ちょっ、くっ付くなよ、、、、そうだな、』
ってな感じな事が起こって、狼牙は無事俺の執事になったって言う訳。父様も母様もすぐにOK出した時点でちょっと大丈夫か、この親って思ったのは俺だけじゃないと思いたい。
と言っても正式に執事になるのには少し期間を要しだけどね。因みに俺が誘拐されたって事は極秘内容なってて、他に誘拐された子達は無事保護されて家に帰って行ったって教えて貰った。
グラーズを含めた部下や誘拐していた奴らも捕まって、今は警察署に居るらしい。余罪が沢山あるらしくてその調査が忙しいみたい。
そして、狼牙のスラム街の家族はと言うと、
「今は孤児院に居るんだって?」
「あぁ、王様達が支援してくれたおかげでな、、、、」
「良かったねぇ、、、、んでね、ノゼルドさんや、いつまでわたしにくっ付いてるのかな?」
「ずっと!」
「そっかぁぁぁ」
そう、さっきから、と言うよりも今朝からずーっと俺の片腕に引っ付いてる可愛いけどちょーっとだけ疲れちゃう弟のノゼルドが俺の横に居る。
少しだけ狼牙に敵意を剥き出しにしてるけど、多分何処からか、狼牙が犯罪者だって事を聞きつけたんだろうけど。
俺が辞めなさいって言えば少し辞めるから、良い子なのは分かるんだけど。
「暫く学園休みになるとは言え、四六時中誰かに引っ付かれるのは普通に疲れる」
「四六時、中?」
「ノゼルドは知らなくても良いから、、、、昨日はカイ兄様が泣きながら抱き着いて来たし、一昨日はユノ兄様がなんか強そうな魔法具渡して来たし」
「お前の兄濃いな、」
「でしょ??1番濃いのは多分姉」
「、、、、だな」
暫くして落ち着いたのと充電が完了したのか眠りについて、メーリンさんに抱っこされて連れて行かれた。
それでようやく2人っきりになれた、と言っても俺の頭上には馬鹿な神様と一応天使が居るんだけど。
ベッドに座って、トントンと俺の隣に座る様に狼牙にすれば、一瞬躊躇する表情をしたけど諦めた表情をして俺の隣に座ってくれた。
こう言う素直さ、可愛いよ。
って、今からある意味本題を聞く所なのに、違う事考えちゃった、テヘッ。
〈〈俺/私達馬鹿じゃないもん!!〉〉
「(馬鹿なんだよ。あとうるさい。)、、、、よし、、狼牙、ちょっと聞きたい事があるんだけど、良い?」
「何?」
「あのね、、、、
狼牙って前世日本人だよね?」
「!」
〈言ったぁ〜!!ストレートに言ったよ!優衣!〉
〈私でも言えない事を言えるなんて、流石だわ、〉
だから、うるさいんだって。
当初から、転生者だって予想を付けてたから色々落ち着いたら聞こうと前々から決めていたんだ。
だーけど中々2人っきりになれなかったしようやく2人っきりになれたから、聞いてみた。
案の定狼牙は図星だったのか、冷や汗を出してる。
それに、、、、耳たぶを摘んでる。
あぁ、やっぱりこの子はあの子、なんだな。
〈〈????〉〉
狼牙は諦めた様に、否定もせず頷いたまま話をした。やっぱりこの素直さは、懐かしいな。
「あぁ、そうだよ、、、、つか、その感じお前も転生者、って事か?」
「うん。初めて転生者にあった」
「俺もだよ」
「それで、、、、もう1つ聞いても良い?」
「何を?」
違う可能性はないと思う。
違うかったら謝っておこう。両方に、、、、でも、聞いておかないとなんかスッキリしないしさ。
久しぶりに呼ぶ名前、前世の最後ら辺は拙いけど何とか呼べてたな、そう思い出しながら、狼牙の目を見て、いつになく真剣な表情をして見て、口を開く。
「麗、、、、君、だよね?」
「!!」
目を見開いた。
それだけど、俺の予想が合っているんだって事が分かった。
それと同時に嬉しいって、気持ちが溢れて来て、涙が出そうになってしまう。そして、狼牙は震える声で、俺の顔を見つめて来た。その目には涙が浮かんでて、俺の言葉次第では溢れ出そうだな。
「まさか、、、、優衣、先輩?(ボロボロと泣いてる)」
「、、うん。そうだよ!」
「ッ〜(勢い良く優衣を抱き締める)、嘘、じゃないよね?嘘じゃないですよね?」
「嘘じゃないって、、、、久しぶり、、麗君」
「お久しぶりです!」
苦しいぐらいに俺を抱きしめる狼牙、ではなく麗君。一応言っておくが今俺の体は7歳、麗君の体は12歳。普通に苦しいのは当たり前だよね。
それでも、抱き締めるのを辞めないのは、、最後の事もあったからかなぁ。
そう思ってると頭上の2人から気まずそうな表情をしながら、話しかけてきた。
〈あの〜、優衣、さん。その、お知り合い?〉
「(そうだけど?神様、気付かなかったんだ)」
〈いや、転生前と転生後とか、分かんないし!〉
「(使えな〜)」
〈まぁまぁ、優衣、そこまでにしてあげて、、、、それで、その、麗、君?って子とはどう言う関係なの?〉
どう言う関係、か。
改めて関係性をユイリアから聞かれると、うーん、ちょっと難しい。顔見せられないのか俺の胸元に顔を埋めてる麗君の頭を撫でながら昔の事を思い出す。
俺、中高一貫校に通ってたんだよね。部活はバスケ部。結構、全国大会とか出てた強豪校なんだよ。
んでね、麗君はその時の後輩。
俺の1個下で、大学も同じに進むぐらいには俺に懐いてくれてた。
勿論、俺が病気で入院して、余命宣告されても時間がある時は俺のお見舞い兼看病をしに来てくれるぐらい。まぁ俺も俺で、麗君は可愛い後輩だった。
まさか、死んだ世界、と言うか転生先でこんな形で再開するなんてね。
って、神様何で顔真っ青なの?
〈いや、そのね、、、、転生者に記憶があるのはね、色々条件が必要、って言うか〉
「(条件?)」
〈うん。優衣みたいに天界から此処だって、勝手に本人の希望を聞かずに転生させた場合はね、基本的に記憶を引き継ぐんだよ。基本的に、転生後は前世の記憶は引き継がないんだよ〉
〈前世の記憶のせいで、上手く行かなかったり、最悪その人生が悪い方向に行ったりするからね〉
「(そう言う事、、、、んで、他は?)」
〈他は、、、、その、、、、〉
何故か、気まずそうにしてる神様の様子に俺は首を傾げる。その隣に居るユイリアも分かっているのか少し気まずそうだ。
でも、俺に対して隠し事なんて出来ない2人は数分して、意を決したのか教えてくれた。
その内容に俺は思わず
「え」
「?、先輩?」
〈自殺した人は自殺したって言う記憶だけは忘れて他の記憶を引き継いで転生するんだよ〉
〈だから、彼、麗君には自殺した記憶はない、んだよ〉
何で、自殺なんか。




