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虚実創作  作者: 世界創作学部生、めい
character expansion and non dramatic affairs
12/14

2-02

02


くぁ…

峯子の欠伸が二桁に突入する。

「いねえっすねぇ。帯雪さん。」

「やはり古い情報だと駄目か…。」

野人から聞いた帯雪の活動場所にいたのは、本物の犯罪者からしたら可愛く見える程のぼったくり商、転売屋の住処と化していた。

こいつらの対応依頼も来ていた気もするが、何分流通経路を調べきって証拠として持って来るまでが面倒臭く、

「ここら辺の仕事全部、俺に投げたよな?峯住。」

「…いいじゃねえか依頼分は解決したんだから。」


それでも、5人や10人が処分されたくらいでは、この手の輩は止まらない。そこら辺は犯罪者よりもたちが悪いというか、しぶとくて腹の立つ奴らというか。

「私が調べてみても、過去に来た足跡は全部路上で痕跡が消えてんすよね…。くぁ…。ん、なんで、帯雪さんがどこに住んでるのかはわかんないっす。」

「帯雪の住民記録はあるんだろう?」

「帯雪さん、下の名前がわかんねーもんで、いろんな帯雪さんが出てきちゃってて。」

「はぁ…不便なもんだな。」

神、雷脳の脳内に記録された都市の住民記録は、そのプライバシー保護の為もあってか、フルネームで検索したりしない限りは個人を特定するのは困難だ。

「検索方法を変えてみるか。例えば、過去になんかしらの悪さをして、OLDが下がっている帯雪を調べたりとか」

「57人っす。」

「…。」

面倒だな。

「峯子補佐官。もっと詳細に調べてみてはどうだろうか。」

牙鳥が大量に指定を出す。この場所を通過した足跡を持ち、三関係以内の交流人物に処分記録があり、足屋に立ち寄った帯雪の購入履歴のうち最近のものなど…。


「…出てこないっすね。」


流石に峯子の閲覧水準を持っても、そこまで詳しくは分からないのか…。

「縛りすぎたな。峯子補佐官、こことここ、外して探してみてくれ。」

「うす。あっいました。」

「居たのかよ。」

「賢い調べ方ってのはこういうもんだろ。」

なるほど。参考になる。

「じゃなくて、どの帯雪なんだ?」

「帯雪 参覚さんっすね。」

「さんかく?変わった名前だな。」

「峯住が言うと説得力が違うな。」

「宇由先ぱい。私も宇由先ぱいより変わった名前だと思い、ます。よ。」

「変な気の使い方するな気持ち悪い。」


「帯雪 参覚。友人が麻薬やって捕まってるな。しかもそいつ、収容所から脱走してやがる。」

「脱走なんてできるのか?」

「正規の手段では無理だが、非正規ならその限りではないだろう。」

確かに友人の顔は見覚えがある。依頼も無いため捕まえてないが、脱走してまともに元の空で生きていられる訳はない。依頼が来ないのも、野垂れ死にを期待してのことだろう。

「裏技的ななんかがあるんすね。」

「こんな奴との関わりがあると、ますます怪しいな。」


兎にも角にも名前と住所、経歴諸々を抑えた。流石に今の足跡を辿る所までは難しいが、話を聞きに行けばいいからこれだけでも大きな収穫だ。

さて、一段落置いたら向かうとする

か?

「…おい、牙鳥。」

「ん、どうした。帯雪の家なら」

違う。」

口を塞ぐ。



まさかこんな所にのこのこと現れるとは。


一石二鳥だ。こいつを先にとっ捕まえちまおう。」


「あっ、」

峯子も気づいた。


小悪党共の掃き溜めにあったのは、

峯子の四肢を吹き飛ばしあろう事か逃亡した、

緋鋸 香容疑者。いや、緋鋸犯罪者の姿だった。

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