表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/146

94. 2週目

「もうお帰りいただけるかしら?」

 三玖は、戦闘に勝ったからといって、特に勝ち誇った様子もなく、いつもの落ち着いた口調でクスに話し掛けた。


「……あっ、はい。」

 クスは、三玖の指示に素直に従うと、現場ロボット班どもに直ちに撤収するよう命じた。


 現場ロボ班の面々は、光の中に戻るための動力を――おそらく、これも三玖が計算して調整していたのだろう――かろうじて残しており、その場からなんとか起き上がると、全身をガタガタ震わせながら、ゆらゆらと光の中に向かって歩き始めた。


 そのタイミングで、南美がうれしそうな顔をしながら三玖達の元に合流した。どうやら、さっき練習したおかげで、ある程度火加減の調整ができるようになったみたいである。


 そして、最後の4体目のロボットが光の中に入ろうとしたその瞬間、

「くっそーふざけんな! 許さねえ!」

 戦闘不能だと思われた現場ロボット班長は、突然方向転換すると、三玖に向かってカタカタ突進してきた。


 現場ロボットの中でも、班長クラス以上になると、通常の現場ロボットよりも多少耐久性が高くなるらしい。からといって、マジカルキティにとっては、それは単なる誤差程度でしかないのだが……


 三玖は、虚をついて自分に向かって突撃してきた班長を前にしても、まったく慌てた素振りも見せずに、なかば呆れた様子で、その場にはーっとため息を一つ吐いた。


「蛍! 力を貸して!」

 三玖はそう叫ぶと、ウィップを空中に振り上げた。


「……あっ、うん。」

 蛍は三玖の言葉に反応すると、空中に放たれたウィップに向けてキロライトを放った。

 全体に蛍のキロライトを浴びた三玖のウィップには、新たに電撃効果が付与された。


 三玖は振り上げたウィップを、そのまま突進してきた班長目掛けて振り下ろした。


 ウィップは鋭くしなりながら真っ直ぐに班長の首元へ向かうと、パン✕7という7回の連続音とともに、首、左手、腰、左足、右足、腰、右手の順で各関節を寸分の狂いもなく正確にくるっと一周した。


 直後、三玖はウィップを軽く引っ張ると、各関節に決まったウィップは、班長の関節を強く締め付け、各関節にウィップがめり込むと、電撃によるバーン! という破壊音とともに、細かいパーツが各所に飛び散って、関節からプスプスと煙が出ると、班長は完全に動作不能となって、受け身も取れず、そのまま前のめりに地面にバターンと倒れた。


 現場ロボット班長は、地面に倒れたまま完全に身動きができなくなると、頭を横に向けながら、その後も虚しく三玖に対し負け惜しみを言い続けた。


「すごい!」

 南美は、三玖の鮮やかな魔法少女っぷりにすっかり感心した。


「三玖! 私も手助けするよ。」

 続いて、うれしそうに三玖に呼び掛けた。


「あっ、別にもういいから……」

 三玖は、南美のサポートを遠慮したが、

「とろ火!」

 すでに南美は、三玖のウィップに向かってとろ火を放っていた。


 すると、南美のとろ火を受けた三玖のウィップは、手元のグリップだけを残して、完全に焼失してしまった。


「あっ、ごめん……」

 南美はしょんぼりして三玖に謝った。南美は、前回に引き続き、今回の戦闘でも最初から最後までいいところがなくて、みんなに対し申し訳ない気持ちだった。


「いえ、別にいいわ。もう戦闘は終わったみたいだから。」

「……えっ?」

 三玖が言うように、今回の戦闘はすべて終わったようだった。


 現場に最後に残ったクスは、現場ロボット達のように最初から戦闘を仕掛ける気はなかったみたいだし、マジカルキティにとっても特に脅威は感じられなかった。

ご読了ありがとうございました。続きが気になった方は、

【ブックマークに追加】

【ポイントを入れて作者を応援しよう】

 に、あなたの評価『★』をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ