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120. 異変の後

「とにかく……そういう訳なので、もしそのつかさが本当に桃色の魔法少女なのだとしたら、お前と同じように、彼女の身の回りにも必ず桃色のフィロソファストーン(PS)があるはずだ。そして、まずは彼女にそれを確認するために、フィロソファストーン(PS)のサンプルとして、お前の黄色のフィロソファストーン(PS)を持っていくことにしよう。そして、もしも彼女が本当に桃色のフィロソファストーン(PS)を持っていたとしたら、彼女が魔法少女に覚醒するために、そのフィロソファストーン(PS)に必要量の電気を与える装置が必要になるであろう。」


「電気を与える装置って何? ……でも、つかさがもし本当に魔法少女なんだったら、その風呂何とかストーンを持ってるだけで魔法少女になれるんじゃないの?」

 電気? さっきメグがなんか言ってた気がするが、ひばりは魔法少女になるのに、なぜ電気が必要になるのかさっぱりわからなかった。


「フィロソファストーン(PS)……な!」

 メグは、まずはそこを強調した。


「ふむ。確かに、私は自身の体内に発生する微弱な電気をフィロソファストーン(PS)に与え続けることによって魔法少女への覚醒が完了する……そう言ったな。そう。実際に運命レベルが維持されて、正式にフィロソファストーン(PS)が魔法少女から次の魔法少女へと連綿と受け継がれていれば、それでなんら問題もない。その微弱な電気も、先代の魔法少女から次の魔法少女へと連綿と流され続けているのだからな。だが運命レベルが崩壊し、数千年に渡って魔法少女が誕生しなくなってしまっては、そのフィロソファストーン(PS)には、ほとんど電気は残っておるまい……いわゆる電池切れの状態なのだ。よって、現状ではその魔法少女自身がもつ体内の電気量だけでは到底必要量には足りないので、それを補完するためにも、魔法少女の体内の電気の他に、少なくともその石が自ら発光できるぐらいの電気量を与える必要があるだろう。」


「ふーん。」

 ひばりは、メグの言っていることがぜんぜんわからなかったが、なんか電気がいるっていうことだけは理解した。


「ふむ。理解したか? ……で、ひばりよ。それで電気を与える装置はどこにあるのだ?」


「電気を与える装置?」

 ひばりは、その肝心の電気を与える装置がなんなのかさっぱりわからず、難しい顔をした。


「は〜〜……お前も自らのフィロソファストーン(PS)に、外部から必要な電気を与えたから魔法少女に覚醒できたのであろう。ならば、それを持っていけばよい。」

 メグは、ひばりの理解力の低さにため息を吐くと、ひばりが自分のフィロソファストーン(PS)に電気を与えた装置がきっとあるはずだと指摘した。


「うーん……」

 ひばりは、何気なく机の方を見ながら考えてると、その電気を与えた装置が何かわかった。


「……あっ!」

 ひばりは声を上げると、机の上に置いてあった桃色のワイヤレスイヤホンの充電ケースを手に取った。そして、中を開けてメグに見せた。


 メグは、そのイヤホンケースの真ん中の桃色に輝くプレシャスストーン(PS)を確認すると、

「なるほど……こういうことか。ほう、確かにこれはよくできているな。」

 興味深そうに、そのイヤホンケースを見た。


 これにてつかさが桃色の魔法少女かどうか確認するための準備はすべて完了した。


「よし。では、改めて今からその桃色の魔法少女だという少女に会いに行くとしよう。」

 メグはひばりに指示を出した。


「……うん……あれ?」

 ひばりは、あまり乗り気でないような返事をした後、あるはずの物がないことに気づいて、部屋の中をゴソゴソと探し始めた。


「どうした?」

 メグが、少し呆れた表情をしてひばりに尋ねた。


「えっと……私のプレシャスストーン(PS)がないの。あれ? どこに置いたんだっけ?」

 ひばりは、知らない間に手元からなくなった自分のフィロソファストーン(PS)を探し続けた。


「は〜〜……プレ……」

 メグはそう言いかけたところで、言っても無駄だと思ったので、今回はそこで止めることにすると、

「フィロソファストーン(PS)ならば、現にお前の胸元に着けてあるだろう。」

 顔をひばりの胸元の方に向けた。


「……えっ?」

 ひばりは、メグに言われて自分の胸元を確認した。すると、ひばりの魔法少女のコスチュームの胸元に、知らぬ間にポメラニアン――恐らくメグ自身の顔をモチーフにしたと思われる――の顔をしたブローチが着けてあって、そのポメラニアンが黄色のフィロソファストーン(PS)を口にくわえていた。

ご読了ありがとうございました。続きが気になった方は、

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